岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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孔雀の歌:尾崎左永子の短歌

2022年12月16日 23時29分57秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・炎天の檻に飼はるる孔雀ゐて檻を宇宙なしたる威厳
「尾崎左永子八十八歌」所収
2015年開催された「色紙展」の出品作。この段階での代表歌だ。
 どこに飼われているのか「個別具体的」な「場所」は「捨象」されている。 
 佐藤佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。

 上の句から下の句への転換は「転」「急」だ。

 第一、初句が「起承転結」の「起」、二句が「承」、下の句への転換は「転」下の句全体が「結」。
 第二、」上の句全体が「序破急」の「序」、下の句への転換は「破」下の句全体は「急」。

 第三、結句にインパクトがある。「結句で勝負せよ」という作者らしい作品だ。










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