キング内村航平から橋本大輝へ


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/sports/sponichi-spngoo-20210728-0300

 昨日は体操男子個人総合の決勝が行われたわけだが、予選を1位
通過した橋本大輝が激戦を制して見事に金メダルを獲得し過去2大
会で連覇していた内村航平に続いて日本勢が3連覇を果たした。

 床と あん馬で好スタートを切ったものの一旦つり輪と跳馬のミス
から4位に落ちながら、平行棒と鉄棒で逆転して激戦を制しての金メ
ダル獲得は本当に価値があるし今大会はキングといわれた内村航平
が種目別の鉄棒予選で落下して予選落ちしているのを見ると正しく
世代交代を象徴するシーンだった。

 男子体操の個人総合金メダリストは64東京の遠藤幸雄から始まり
68メキシコ&72ミュンヘンの加藤沢男、84ロスの具志堅幸司に12ロ
ンドン&16ロスの内村航平に続いて5人目&7回目という事になるの
だから凄い事。

 思えば13年前の08北京で当時のエース富田洋之が個人総合のつり
輪で落下して4位に終わったのに対し、19歳だった内村航平が銀メダ
ルを獲得して世代交代を印象付けていた。

 体操界は04アテネの後ぐらいから中国を中心に各種目のスペシャ
リストを揃えるチーム構成が目立っていた中で、富田を中心にオール
ラウンダー&美しい体操思想を堅持し内村航平が受け継いでいたわけ
だから橋本もその系譜を継ぐ者という事になる。

 体操界も富田の主張する‘体操はサーカスじゃない’という思想を受
けスペシャリスト志向からオールラウンダー志向にシフトして行った
中で、中国もその流れに乗ってオールラウンダー育成にシフトしてお
り肝心の日本はリオの団体金メダル獲得の殊勲者の1人・白井健三や
内村もケガがちで真のエース不在という事が顕著に表れ団体連覇ど
ころかロシアや中国に水を空けられる事態になっていたのだ。

 だから正直言って東京での団体は3位が妥当だろうと思われていた
のだが、ここに来て‘光を継ぐ者’として橋本大輝が出て来たのは何と
も意味深だ。

 そういえばロス五輪終了後に具志堅幸司が引退し次世代エース不在
で団体連続のメダルが途切れるかと思われていたら、池谷幸雄と西川
大輔という高校生コンビが現れて団体戦銅メダルの死守に成功した。

 そして今度はエース不在の危機に橋本が登場したのを見ると、何と
も象徴的な話である。

 個人的には五輪を見始めたミュンヘンの頃は体操ニッポンの黄金時
代だったしモントリオールの奇跡の大逆転金メダルや、ロスでの具志
堅5位からの金メダルにソウルの神がかり的なあん馬での連続10点で
メダル死守などドラマ満載の体操は最も楽しみにしている種目の一つ。

 だから体操の成績が悪いと面白味が半減するわけだが今回の橋本の
登場は あん馬も苦手にしていた内村を越えられる可能性があるのだか
ら3年後のパリや7年後のロスまでは楽しみにできるのでケガにだけは
気を付けて欲しいと思う。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« Tokyo 2020 D... 全日空機雫石... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。