帰ってきたウルトラマン25話・ふるさと地球を去る

 今から50年前の今日71年9月24日にOAされたのが、帰ってきた
ウルトラマン25話・ふるさと地球を去る=ザゴラス編。

 群馬県の愛野村はザゴラス星の隕石の上にあり付着していた微生
物が放射性元素によって突然変異した怪獣ザゴラスが出現するのだ
が、むしろ愛野村に住んでいたいじめられっ子の少年・六助の物語
を中心に物語が進む。

 前回は上原正三が担当したキングストロン編で子供の持つ狂気を
描いていたが今回は市川森一が少年の内に秘めた狂気を描いている
わけで、この子供の持つ狂気というのは第2期ウルトラを通じての
テーマになっていると思う。

 冒頭で愛野村に向かうMATジャイロの中で郷がコンビを組んだ南
の身の上話をし、ここは自分の生まれた村に似ているのだが自分は
‘じゃみっ子’と呼ばれるいじめられっ子でみんなから蔑まれていた。

‘友達からいじめられてもケンカなんか怖くてやった事がない、先生
からは一度も褒められた事がなくて叱られてばかりというのが南の
子供時代。

 そんな自分が変わったのは村に熊が現れて猟師の銃を奪って熊を
倒そうとした事で周りの見る目が変わったという話をしていると、
かつての自分のような六助がMATガンを盗み出し‘自分も怪獣と戦う’
と宣言。

 六助の姿にかつての自分を思い出した南は郷と3人でザゴラスに
立ち向かうわけだが、最終的にウルトラマンがザゴラスを倒した後
に愛野村が飛び去った跡地でもう1度MATガンを乱射する姿に南は
戦慄し止めさせる。

 ちなみに六助の思いはまた起こらないかな’で、虐げられ鬱屈して
いた自分が戦う事で存在感を示す事ができたという事になるのでは
ないか。

 こういう少年の心の闇を南は分かってなかったというシーンで終
わるのだから、そこが市川作品の凄いところだと思う。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ハリケーン照... 悲しき50㌔未... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。