ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
ウルトラセブン版・ゴジラのギエロン星獣編
今から50年前の昨日67年4月1日にウルトラセブン26話・超兵器
R1号がOAされた。
地球防衛軍がシャール星座の第7惑星・ギエロン星を恒星間弾道
弾・R1号の実験場に選び実験は成功するのだが、その放射能で変異
したギエロン星獣が地球に襲来するという内容でセブン版・ゴジラ
というところか。
‘地球を守るためには超兵器が必要’‘侵略者は更に強力な超兵器
を作る’‘ならばもっと強力な超兵器を作ればいい’‘それは血を
吐きながら走り続ける悲しいマラソン’などセブンを代表する名セ
リフも出て来るわけで冷戦下の核開発競争を批判するテーマにもな
っている。
脚本の若槻文三は6話・ダークゾーンで地球と衝突しそうになる
ペガッサシティを地球を守るために、あえて爆破するという重い
テーマを書いているが今回はその2つ目。
モロボシ・ダン以外の隊員はR1号の完成で地球の守りが万全に
なると喜んでいたが、ダン自身は浮かぬ顔でフルハシに詰め寄る
わけだ。
金星に似た焦熱地獄の惑星だから生物がいないだろうと予想して
実験場に選んだのだが、粉砕されたギエロン星から巨大生物が飛び
立ち地球に向かって飛来するだけでなく口からはR1号による放射能
ガスまで出すのだから完全にしっぺ返しを受けている感じだ。
セブンの戦い方も他のEPとは違い躊躇いながら戦っている感じで
ウルトラマンにおけるジャミラ戦のような感じだった。
ギエロン星獣はセブンに登場する怪獣の中では唯一侵略宇宙人か
ら操られてないわけだが、だからこそ地球に飛来するテーマは重い
ものがある。
最終的にこの一件でタケナカ参謀がR1号と倍の威力を持つR2号の
開発計画の中止を委員会に進言すると約束し、超兵器による地球の
防衛計画が中止されるという流れにはなる。
ただしタロウのムルロア編で同じくヨーロッパの某国がムルロア
星をトロン爆弾の実験台にして爆破した事で、宇宙大怪獣ムルロア
の襲撃を受けるというEPがあるが脚本は若槻氏ではなくタロウ&
レオのメインライター・田口成光氏だった。
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「超兵器R1号」このエピソードは痛ましいです。本当に酷過ぎる。許してなんて言えませんよ。
ギエロン星獣は、きっとオカメインコに似た小鳥だったと思います。確かに、小動物であれば怪しい物体(調査用カメラの類)が迫ってくれば、岩の隙間にでも隠れてしまうから見つかりっこありません。ハナから無生物惑星と決めてかかった杜撰な調査が伺えます。
ギエロン星獣は超兵器で体をバラバラにされたら再生する(過剰な身体破壊に反応する)体質に変異したようですが、そんな彼が超兵器に頼らない普通のやり方(喉元を斬る)であっさり倒れてしまいました。この展開は、ギエロン星獣が身をもって「過度の超兵器に頼らなくても敵は倒せる」という事を示してくれたようなものと受け取っています。
その証拠に、ゴジラ映画の「怪獣大戦争」や「ゴジラ対ガイガン」では、地球人は科学万能主義の侵略者の盲点(生理的弱点や鉄壁の装備の脆い部分)をついて超兵器に頼らずに侵略者を撃退しています。地球防衛軍の科学者陣は、地球の平和を過剰に求めるあまりに大切なものを見失っていたのではないでしょうか?
ともあれ、地球人がギエロン星獣の死から何かを感じ取り目を覚ましてくれれば、彼の死は無駄では無くなると思います。
どうも地球防衛軍の科学者・特に瀬川博士はシーモンス&シーゴラス編で強引にシーモンスを攻撃した自衛隊員を演じてますが、この人はまず攻撃ありきの発想の人ですから確かに詳細まで丹念には生物がいるかの調査はしてなさそうですね。
ちなみに本来ならばギエロン星獣事件で懲りて反省したはずの地球防衛軍ですが、オリジナルビデオの最終章1999でフレンドシップ計画という名とは裏腹の知的生命体がいる惑星を見つけ次第弾道ミサイルで破壊するという「人類は今でも血を吐きながら走り続ける悲しいマラソンを続けている」暴挙を繰り返してますからね。