サッカーと男子バレーの明暗

 バレーボールのW杯・男子が、今日終わった。
 日本は、3勝8敗で12チーム中9位に終わった。惨敗だ。
 勝ったのは、韓国 アルゼンチン エジプト戦。
 特に最初のチュニジアに競り負け、プエルトリコやオー
ストラリアにも完敗しているのだ。
 これでは、来年春の最終予選でも出場権獲得は絶望的だ。
 なんで、ここまで落ちぶれたのか?

 結局は、92年のバルセロナ五輪でアメリカや旧ソ連を破っ
て6位に入った直後に松平康孝氏が「バレーもプロ化しよう、
特に男子はプロ化しないとメダルどころか出場権すら取れな
くなるぞ」とコメントした。
 ところが企業だけでなく、選手達までが猛反発したのだ。
 その後、松平氏はスキャンダルを燻し出される形で退任し
抗議の意味で大古誠司監督がアジア予選直前にも拘らず辞任。
 そして、この大会で敗れてアトランタの出場権を失ってから
シドニー、アテネと3大会連続で出場権を失っている。

 皮肉な事に同じ92年にプロ化宣言したサッカーが、96年の
アトランタで28年ぶりに出場してから3大会連続で五輪の出場
権を獲得しているのだ。
 92年といえば、まだバブルの残り香があったので企業のサポ
ートもあった。
 ところがそれ以降、バブル不況で企業は運動部を次々と廃部
していった。
 名門といわれた女子では、日立やユニチカ。
 男子でも新日鉄や日本鋼管などが、次々と廃部されていった。
 プロ化といわれて選手達が、「何でこんないい企業に入った
のに辞めないといけないのか」「バレーバカにはなりたくない」
などと口々に言って反発したのだ。
 ところが肝心の企業が手を引いて、選手達はリストラされて
いった。
 
 考えて見るとサッカーは、85年のW杯アジア最終予選でプロの
韓国に敗れて以来、選手達が会社を辞めて事実上のプロ契約を
結んでいた。
 企業におんぶに抱っこで、ぬくぬくとプレーしていたバレー
選手達とは違ったのだ。

 4年前に‘このままではいけない’と一念発起してイタリアに
渡ったエースの加藤曜一が、「日本はバレーをしているのか?」
と言われ契約金が僅か200万だったらしい。
 つまり‘プロ化のタイミングを逃したら こうなる’という典型
的な例だろう。
 とはいえ、この期に及んで未だプロ化しようという動きがない
のが不思議でならない。
 
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