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カイザースラウテルンの惨劇から1年

 昨年の今日がサッカーW杯ドイツ大会のグループリーグ初戦でオーストラリア
に1-3で逆手負けを喫した屈辱の日だ。 自国開催の日韓W杯では開催国
とはいえプロができて10年しか経ってない日本が2度目のW杯で2勝1分の
好成績でグループ1位となりベスト16進出をしていたのだ。

 ただ共催国の韓国が、グレーゾーンジャッジもあってイタリアやスペインを
下してベスト4に入ったため‘選手を戦術で縛るスタイルの限界’とばかりに
‘選手の自由な発想で戦えるスタイル’のジーコを監督に就任させた。

 ジーコはトルシエ時代と正反対の個人技重視のスタイルで戦う事を目指して
いたが、ヨーロッパのトレンドからは一切背を向け昔ながらのブラジルスタイルで
強化を図っていた。

 ヨーロッパの現状を知る者達に言わせると‘こんな事をやっていて大丈夫?’と
思える事をやりながら辛うじて結果だけは残していったのだった。
 そして迎えたオーストラリア戦。

 前半に幸運なゴールで先制し、柳沢や高原が絶好の追加点の場面で外したり
ミスしたりしながらも残り5分まで1-0とリードしていた。

 ところが、ここからあっという間に3失点し痛恨の逆転負けを喫したのだった。

 TVで観ていた私も凍り付いてしまったし、呆然として次の試合も観る気にならず、
2:00過ぎまで眠れなかった。

 考えてみるとジーコがこれまで‘こんな事で大丈夫か?’と言われてきた問題が
現実のものとして噴出した試合だったのだ。

 暑さ対策のコンディショニングや予備登録メンバーを‘必要ない’と言い切った
ので代表選手以外はオフに入っていた事。
 それなのに大会前の合宿中に田中誠がケガで離脱するが、代わりに急遽召集
した茂庭はオフだったためハワイでの休暇中だったのだ。

 しかも本来なら出場する事のない茂庭が、試合中に脱水症状を起した坪井に
代わって起用される。
 これでDFラインの動きがギクシャクするハメになったのだ。

 しかもオーストラリアは前線にロングボールを次々と放りこんで来たのに対し何ら
有効な対策を立てられず小野を起用したため混乱が生じてしまう。

 ジーコに言わせるとブラジルでは残り時間が少なくなるとパスを廻して時間潰しを
するらしいし、それを狙っての小野起用だったようなのだが小野をはじめとした日本
選手にそれは無理な話だった。
 ‘選手の自主性を重んじる’と言いながら選手達に戦い方を丸投げするような
やり方では限界があったのだ。
 W杯では、それぞれの国の強化法の是非が露呈する。
 いくらいいプロセスを踏んでも結果が出なければ失敗だし、どんなプロセスでも
結果を残せば成功なのだ。
 そしてジーコ・ジャパンはプロセスも結果も残せなかったとい冷厳な事実が露呈
するハメになったのだ。

 別にトルシエ好きではないが、チームの完成度から見てトルシエ・ジャパンの
足下にも及ばない惨憺たるチームに成り下がってしまったのだった。

 しかも日本に勝ったオーストラリアもその後ブラジルに完敗し、クロアチアとは
引き分け1勝1敗1分で2位通過した。
 つまり日本があのまま勝っておけば2位通過は十分可能性があったという事では
ないか!
 それだけに逃がした魚は大きかった感が強いのだ。
 
 
 

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