今から45年前の昨日71年11月26日に帰ってきたウルトラマン
34話・許されざるいのちがOAされた。
ウルトラマンに変身する郷秀樹の幼なじみ・水野一郎がトカゲとウ
ツボカズラの合成怪獣・レオゴンを作ってしまう話で、当時高校生
だった小林晋一郎の原案を石堂淑朗が脚本にし山際永三のコンビで
作られている。
レオゴン自体は そこまで強いキャラではないものの鬱屈した科学
者・水野の葛藤や、幼なじみの郷秀樹とのやり取りはインパクトが
強かったし最後にレオゴンを倒そうとするものの倒せずにレオゴン
に向かって行き捕食されてしまう水野と、呼び戻すべく追いかける
郷のバックに流れるPYGの花・太陽・雨が時代を感じさせる。
このEPは今年の7月にOAされたウルトラマン放送50周年番組
でも‘もう1度見たいエピソード、ベスト10'にも入っているわけで、
完成度が高いし小林氏は18年後に同じプロットでゴジラvsビオラン
テの原案を作っているのだがゴジラvsビオランテを見た時に‘やっ
ぱり'と思ったものだ。
水野一郎は本来動物と植物は1つの生命という信念の下、どの種に
も属さない生命を作ろうとした結果生まれたのがレオゴンだ。
動物と植物を合成するというアイデアは当時としては斬新で、その
合成というプロットは次作のウルトラマンAではヤプールの送り込む
超獣が怪獣と地球の動物の合成生物という形になった。
また仮面ライダーでも72年10月から登場したゲルショッカーでは
2つの生物を合成した怪人が登場したし、仮面ライダーV3に登場する
デストロンの怪人は生物と武器などの無機物による合成怪人だったの
だからレオゴンこそ その嚆矢といえるだろう。