なら学びの会

学び・なら総合研究所
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最近の教育事情 新聞記事から

2019-01-31 21:08:59 | 日記
お疲れさまです。
一昨日は、氷点下。昨日は春。今日は、みぞれが・・・!
中々、ついていけませんね。研究会が目白押しで穴をあけることもままならず、「インフルいけいけ」。
レポートは少しお休みして、新聞記事から







研究大会レポート その3

2019-01-27 16:40:28 | 日記
昨日は奈良の伝統行事「若草山の山焼」。あいにく、早朝からわが住宅近隣は雪化粧。前日には、一週間かかった畑の崩落現場改修工事が一段落したところでほっと一息でした。

  

一枚目の花火は、2階のベランダからかすかに見える大輪の花。この工事で、直接下の田んぼに車ごと乗り入れが可能になり大変便利になりました。

さて、続きから
全体会の発表をまとめるのに時間がかかり今になりました。では、どうぞ!



全体発表から
小学校6年生 算数 「体積」デザイン参照



目標は柱体の(角柱・円柱)の体積のもとめ方を考え、用いることができる。で、ジャンプの課題がメインの発表でした。家形の模型(三角柱と立方体)だけでなく、これを容器に見立て、水を途中まで入れて、その容器をさかさまにしたときの、水の高さを求めさせるもの。ポイントは、途中まで水を入れたことで、単なる三角柱と立方体から台形の四角柱と立方体に変化すること。逆さまにすることで、三角柱と立方体に変化し、水量の高さを求めさせるところ。このことで、複数回にわたり多方面から角柱の体積を求める必要が生まれているところです。共有の課題の三角柱の体積からジャンプの課題までおよそ、1時間みっちり取り組んでいました。
 そして、大切なことは授業者自らがこの課題に向き合うことで、子どもたちがつまずくであろうか所や足掛けの課題などをあらかじめ想定して準備されていたこと。これはかなり参考になるとことでしょう。もう一つは、学年の先生方の学び合い(同僚性)でしょう。少子高齢化に伴い、創立当初1,000人規模だったのが、215人と激減しているとのことでしたが、8年間にわたる継続が大いに、子どもたちの学びを生み出していると確信した発表でした。
永井先生のコメントから(先生自筆による絵と共に)
  


続いて、三重県南部の中学校からの発表です。
研究主任の先生から、学びは9年目で落ち着いてきていましたが、今年は厳しい小学校時代を過ごした子どもたちが入学してきて、小学校の先生方の努力に報いたい気持ちをもって取り組んでいます。先生の入れ替わりも激しく、初任者の先生方も多く課題が多くありますが、一緒になって取り組んできました。大切にしてきたことは、「つながり」、教師と子ども、子ども同士。また、教師不信や「自分たちはダメなんだ」と思っている子ども達に「ダメじゃないんだ。見捨てないんだ」「先生と一緒にやっていこう」ということを伝えながらスタートしました。佐藤学先生の「場」「関係」「環境」を一からつくり直さないともういけないという思いでやってきました。
クラスの様子として、前を向いて話を聴けない、暴言が飛び交う。あいさつや、学びの作法、わからないところは聴くというところからスタートしました。一部の生徒の発言が多く、グループでの話し合いもままならない状況でした。生徒との関係性の構築も難しかったのですが、この教材を通して(5月の公開研究会)ある種の変化が見られた(作品に対して素直に気持ちの表現ができていた)ことは文学の力の大きさに気づくことができました。
教材は、デザインやワークシートを参照ください。



 

国学院大学 齋藤教授のコメントから
今回も授業は、子ども同士の関係の編み直し方の1つのモデル。
グループの中でつながることが難しくても、全体であればつながることができる。全体で聴き合うことから、編み直しが始めること(あるいは、その可能性)を示している。
※子どもは教師のつなぎ方から「つながり方」を学ぶ。
※全体で学んだことを、グループでの学び合いに生かす。
生徒の感想から(しっかりと物語と対話しながら、奥深く読めているのかな)
「もっとクマみたいな動物にであえたらなって思う。」
佐藤学先生から
困難な子ども達との出会いで一番気を付けて欲しいこと。
①(子どもたちに対して)権力的にならないこと。
②雑にならないこと。逆に丁寧にやってほしい。
(コメントはいずれも抜粋)

ああ!もうじき2月ですね。1月は「行く」2月は「逃げる」3月は「去る」うまいこと言うたもんですねぇ!
では、また次回を!
PS.大坂なおみさん W1おめでとうですね!!

1.12・13 研究大会レポート その2

2019-01-23 22:02:13 | 日記
早くも1週間もたってしましました。少し天気も良かったのでいよいよ、台風で崩れたのり面の改修が始まりおお忙しの毎日です。





この冊子のイラストは愛知県の永井先生によるものです。子どもたちの表情が見事に描かれています。最上段真ん中の絵がとってもいい感じでお気に入りです。

今回も、300名を超える参加で今回も大賑わいの会場。



開会式典の後、佐藤学先生の基調講演から。
研究大会のテーマ「質の高い学びと平等を同時追及する授業の創造」
○学びの共同体における質(quality)と平等(equality)
     

○一年を振り返って
①アクティブラーニングが追い風になっている。学びの質を保障するために、話し合いにしない、教え合いにしない、発表会は最小限に。
②「探究の共同体」は、改革を5年以上継続しているところで成立をしている。困難校での改革成功例もこれまでと同様に顕著に表れている。
③各地の公開研究会は、年間1,000回以上。1日にどこかで4校ないしは5校公開していることに。
④新たに宮城県(塩竃・冨谷市)、栃木県(足利・栃木市)、鹿児島県などで改革の拠点校が拡大している。
⑤もう一方で、大都市(政令指定都市、特に東京都、大阪市、京都市、金沢市、仙台市など)における改革の困難を克服できてはいない。
⑥高校については、学校ぐるみの取り組みが依然として難しい現実がある。小学校については、改革の持続性が困難である。持続可能(sustainable)な改革の研究が要請されている。
⑦若い教師たちの学びを活性化する必要と条件が増大している。教員採用試験の倍率から見て(10数倍から1倍台に激減)、かなり危機的状況である。

○これからのキーワード
「探究」「協同」
○2018年の出版(国内)




○海外の様子
中国では教員は1,000万人。一つの学校で研究予算が1,000万円、我が国は20万円。
インドネシア、韓国、メキシコ、タイでの学びの共同体の紹介や国際会議の様子など。

○「学び合う場と関係と環境をつくる」教師のポジショニング。
:机の配置(コの字、4人グループにすることによって、お互いのつながりが生まれる)
関係:「聴き合う関係」をつくること。
環境:誰もが安心して学べる、穏やかで温かい空間。

○学びの基礎と学びの質の方程式
学びの基礎(foundation)F=(P,R,E) P=場(配置)R=関係 E=(環境)
Kurt Levinの場の理論(field theory): B=f(P,E) 行動=f(人、環境)
学びの質
Q=f(L,A,J) Q=学びの質 L=聴き合う関係 A=真正の学び J=ジャンプの課題

○一番苦戦している国とは
香港とシンガポール:「競争の教育」から抜け出せない。

○質の高い学びとは
「質の高い学び」は、一般には論争的な概念である。査定社会のアカウンタアビリティ政策において、学びの「質」は「品質管理(quality control)」として捉えられテストによって数値化され数量的に表現される傾向にある。それに対して、学びの共同体における「質の高い学び」は、以下の指標で表現されている。
  ・学びの真正性    authenticity
  ・学びの創造性    creativity
・学びの著者性    authorship
  ・主人公としての学び protagonist
  ・深い学び      deep learning
「質の高い学び」を実現するカギは、<探究(inquiry)>と<デザイン(design)>にある。

○学習科学による学びの再定義
①学びは既知の世界から未知の世界への旅(journey)であり、(Dewey)、新しい世界、新しい他者、新しい自己との出会いと対話である。
②学びは個人的活動でなく、社会的活動である。自然的過程(能力や技術の形成)でなく、文化的過程(意味と関係の構築)である。
 動物の学び=模倣と反応、コピー
 人間の学び=<コピー(模倣)>でなく《再構築》意味の構成、学習、言語で意味付け時間がかかるが、動物を超えていく。創造
動物の学び=自然過程、人間の学び=コミュニケーションによる意味の再構成、社会的文化的実践。
③私(佐藤学)は、学びを対象世界(テクスト)との対話、他者との対話、自己との対話の三つの対話的実践として定義している。この定義によれば、学びは認知的実践(世界づくり)であり、対人的実践(仲間づくり)であり、実存的実践(自分づくり)である。
④学び=《意味と関係の編み直し》
⑤学びは<他者の声を聴く>ことから出発する。<聴き合う関係>が対話的コミュニケーションを生み出し、対話的実践が学びを準備する。(「話し合い」ではない!!!)

○「第一の学習モード」(learningⅠ)と「第二の学習モード」(learningⅡ)・・グレゴリー ベイトソン
何かを学ぶ活動において、知識の内容を学ぶ「第一次学習 proto-learning=可視」(learningⅠ)と知識の学び方を学ぶ(learning to learn)「第二次学習 不可視」(learningⅡ)の二つの学びが存在すると述べ、この二つのうち、learningⅡ(学習文化の伝統に根ざしている)こそが、本質的な学びであると述べていた。
例:learningⅠは知識や技能を学ぶこと。一般的な学習。一次関数のグラフをかけること。見える、語ることができる。
LearningⅡ=何かの知識の学び方を学ぶこと。見ることも測ることもできない。感じ取ること。(真正の学び、教科の本質)
※難しい!! 経験則をもとにして考察力や判断力を鍛えることか?(つぶやき)
「理解中心の授業」から「探究中心の授業」へ
社会構造の変化を生き抜くためには、必要不可欠。
                 私どものテープ起こしにつき、ご容赦願います。(よねだ)


次回は分科会より

1.12-13 学びの共同体第17回研究大会に行ってきました

2019-01-15 17:33:41 | 日記
今回は、懐かしい先生方との参加でルンルン気分。
朝5時ごろ奈良を出発,8時30分ごろようやく牧の原で朝食。「朝ラーメン」家では考えられないメニューを完食。その勢いで一気に伊東へ。沼津からバイパスができていてナビもオロオロ。気がついたら市街地を通らず10時過ぎに到着。あまりにも早いので、同行者の勧めで市内散策。駅前の商店街に足を踏み入れるとなんと「足湯」ではなくて「手湯」が、また「お湯かけ七福神」ときた。これはご利益ありそうとのせられて松川あたりまで足を延ばすことに。そこには、昭和3年創業の温泉旅館「東海館」。平成9年に閉館後、13年に耐震補強が加えられて伊東市の文化遺産として現在に至るとのことでした。入館料200円で3階建ての館内を隅々まで案内していただきました。当時の湯船に浸かることもできるとありました。特に感心したのは、当時当代の棟梁がそれぞれの技術を競うようにして各部屋の建具や装飾に腕を振るったとのことで実に個性的なお部屋となっていました。また、館内には、伊東市にゆかりのある人々、三浦按針や古くは、源頼朝などとの歴史的展示物もたくさんあって楽しいひと時を過ごしました。皆さんもぜひ一度お訪ねください。(・∀・)イイネ!!
館内を出ると、向かい側には、「ウナギ」屋さんがあって、なんと15人ほどの行列が出きていました。有名店なのでしょう。「うな重」4,800円にはびっくらコンブ!
そうそう、忘れるところでした。マンガ「テルマエロマエ」にも登場してるほか、白井喬二「若衆髷」、野村胡堂の「銭形平次捕物控」や「室生犀星集第十巻」にも。


     




ということで、今宵はここまで。