なら学びの会

学び・なら総合研究所
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ピョンチャンオリンピック終わりましたね。「そだねー!」

2018-02-26 23:30:42 | 日記
選手のみなさんの頑張りは実に素晴らしかったです。メダリストたちのインタビューを聴いていても昔とはずいぶん変わりました。「楽しく滑ることができました。」など。



今回は、冬季でしたが、私はいつも東京オリンピック(1964年私は中2)を思い出します。国家の威信(敗戦からの復興を世界に知らしめる)をかけたオリンピックでした。国を背負って戦い抜いた方々、当時は国民から大きな称賛が贈られていました。しかし、その後信じられない事件が起こりました。マラソンの円谷さん(アベベ、ゴール直前ヒートリーに抜かれるも3位銅メダルを獲得、メキシコ五輪を目指していました。)の自殺です。「・・・もうすっかり疲れ切ってはしれません。・・」と、当時、陸上部だったので大変ショックを受けたのをいまだに思い出すことがあります。今回も選手の皆さんも同じ気持ちだったことでしょうが、上述のごとく「楽しかった。」「周りの人の支援のおかげ・・」をたくさん聞けて本当に良かったと思っています。「スポーツは楽しまないとね。」「そだねー!」感動をありがとう。

さて、22日は河合町へ行ってきました。奈人教の「進路・学力保障部会」研究会での提案授業を参観してきました。まだ、学校としての取り組みは少なく孤軍奮闘の状況ですが興味を持つ先生方が増えてきているとのことです。


 算数 「長い長さをはかろう」 長さの加法・減法を適用する問題を解決できる
マットを様々に置いた時の長さや周囲の長さを計算させる問題をいくつか準備しておいて、子どもの進み方に応じて適時問題を提供していく方法。
座席はコの字、基本的にはペアを中心に進めていきます。A―1は、1人に1枚配布、全員で問題を読んでスタート。早いところは8分ほどで解答。停滞しているペアが前に出て詰まっているところを全体に投げかけ協力を頼みます。



28分ほどで、2つのグループをのぞいて解答できていました。前でペアによる解答の後、新しい問題B-2を今度は2人に1枚配布。全体がざわついたので、先生からお叱りがありました。今回は、ジャンプ課題らしく悪戦苦闘。ペアやグループで考えますが停滞気味なので、進み具合を問います。すると、先ほどから投げ出しているように見えたA君から「ひもで測ったら?」という案を説明します。せっかくの提案なので時間超過のまま、この案から何とか突破口をと考えますがついにタイムアップ。次時への持ち越しとなりました。翌日、内側の不明な長さを上下で足すとマットの縦の長さに等しくなることをみつけてきて完結したようです。

 

☛長さを測るということで、定規やひもで測るというところに固執しすぎたようでした。いわゆる足掛けの課題があれば何とか解答にこぎつけられたかもしれませんね。


最初の課題 この二人は、問題文のキーになることばを囲んでいました。((・∀・)イイネ!!)先生によると、かなり増えつつあるということでした。

2.15学校訪問 奈良2

2018-02-18 16:24:11 | 日記
今日は、春近し!いいお天気でした。

 木曜日、1年間締めの訪問でした。早くも丸3年が経ちました。小学校では、おおむね「学び合い」が定着してきました。なんといっても、今年は中学校の躍進が挙げられます。全員1回の授業公開への呼びかけが功を奏しほぼ目標が達成されたようです。💮

さて、次年度ですが気を付けなければならないことは、人事異動や組替えで先生や子どもたちが新しくなるということです。新しくなるということは、1からスタートしなければならないということです。昨年はここまでできていたから、今年はここからという安易な積み上げは通用しないということを肝に銘じていただきたいと思います。これは、「学び合い」学習を進められているすべての学校に共通することです。「慌てず焦らずあきらめず」で参りましょう。
では、少し授業をのぞいてみましょう。

1時間目は5年生算数。「分数のかけ算と割り算」学習範囲はすでに終了。1時間目とあって、みんなで体を使ったウォーミングアップ。今日は、自作のプリント学習。まず「分数×整数」の復習後、課題がペアに1枚配られてスタート。10分程度でグループ交流。次の課題へ。桁数が増えやや難度が上がる。これには、1の課題でややそがれていた子どももかなり食いついて取り組んでいたのが印象的でした。
   

2時目は6年生「音楽」。雅楽「越天楽」。初めて鑑賞した感想と、オーケストラとの比較や楽器の学習等の後で再度、鑑賞文を書かせる課題。中でも、オーケストラには指揮者がいるのに雅楽にはいない。と注目した子どもがいたのには驚いた。まさに深い気づきからの授業でした。
   
雅楽演奏のビデオが流れると、一斉に注目、集中度があがる。

3時間目は中1「美術」。-生涯をかけた情熱と表現― ゴッホの作品を鑑賞しよう
国語の学習とのコラボ。「鑑賞文の書き方」を活かして、観点(具体的な特徴)を参考に各自が選んだ作品の鑑賞文を作成する。すでに、ワークシートには選んだ作品のコピーが貼ってあり、下部に観点が列挙、それぞれに気づきを記入して最終的に鑑賞文として仕上げられるように工夫されていた。他教科との横断的な取り組みの参考となる授業でした。
    
完成した鑑賞文をグループで回覧してそれぞれコメントを付箋に書いて回した後、代表作品の発表。

4時間目も中1「理科」。エネルギー 「力による現象」浮力。ワークシートと教卓に浮力の実験用具。復習小テストからスタート。ワークシートにそって順次生徒の声を拾いながら進んでいく。演示実験も生徒から募集し、グループで浮力の大きさを決める要素を考えさせる授業。実験から10分程度でそれぞれの気づきが交流され概ね正解がだされていたが、「重力」と答えたグループがあり、ここはもう少し突っ込んだ交流が欲しかったところかな。

   

お昼 待望の給食(今年度最終)残さず完食!
 

5時間目は小2「国語」。「心がうごいたこと」自分の経験から「詩」の題材を探す授業
2年生となり、上級生として下級生である1年生に自分たちで考案した遊びを伝える授業「おもちゃ教室」での感想やできごと拾い上げて「詩」をつくる授業。ワークシートには、頭に浮かんだことを列挙するスペース、そこから一つを選んで詩をつくるスペースが用意されている。「心がうごいたこと」に多くの子どもが一斉に反応。多くは喜怒哀楽をあげる、中には「心臓!動いてる。生きてる!」(ウーム!そうきたか!)こうした声も受け止めながら、教科書に戻す先生。素晴らしい。3人4列の2組座席。3人で話するときは、真ん中が少し下がりまとまりをもって交流、グループ活動では3人のπ型座席に変更して取り組みました。

  

おまけ 仲良しさんがお得意のダンスを披露してくれました。

  

今日は、「ワークシート」が授業の流れで課題が完成するように作成されいたことと、手作りの課題が提供されていたことが大いに勉強になりました。次年度も楽しみな訪問になりそうです。

2017.11.22 学校訪問レポート 橿原市内2 図工 水墨画

2018-02-08 21:12:13 | 日記
こんばんは。ここ10日ほどかなり冷え込み、日本海側・北海道で猛威をふるって、多くの被害が出ておりますが皆様方のところはいかがでしょうか。わたしは、数日こたつの守ばかりでしたので、以前の報告を作成しました。またまた深夜になってしましました。どうぞ、インフルエンザには捕まらないようお気を付けください。

 大変興味深い取組に出会うことができました。公開授業の前に教室を回らせていただいているのですがちょうど図工で「水墨画」の授業を参観することができました。講師として、奈良芸術短期大学の先生の出前授業。大学のことや先生の人となり、コンピューターの勉強から、日本画を専攻したわけなど軽妙なお話に引き込まれるように進んでいきました。

いよいよ実演。テーマは「竹」まず、枝が生えているところは①竹のボディー②節③空のどこからかと、それぞれに手を挙げていきます。当然②の節。のはずが、画面では竹の後ろから別の枝が隠れていたり、上から枝が垂れ下がっていたりすることもあるので、今日は全部正解。
 次に、葉っぱはどこに生えている。①ボディー②枝の先③空。答えは、枝の先だけど、これも先ほどと同じで全部正解。なぜかというと、画面、画用紙や半紙に描かれている世界は、ある部分を切り取った世界(インスタ映えなど)。だから、常に画面の外にも世界が広がっているということを考えて描いてほしい。(う~ん!なるほど。深いね!)

  

水墨画と習字の違いについて。先生の実演。竹(先ほどの世界を実演)に始まって、小鳥、雪、雨と瞬く間に完成。(子どもたちは、あぜんと見入る。)習字は濃く。水墨画は、墨の濃淡を使う。で、いきなり描くのは難しいので、筆の運びを「音」で伝えます。まず、ボディーから、筆を少し寝かせて上に向かって「ギュッ スー ギュッ、ギュッ スー ギュッ 」下に向かって「ギュッ スー 」と。どうですか。竹に見えるでしょ。さぁやってみよう。「うまく描こうと思わない。」作品を見て回って、節が短く詰まっている場合、骸骨に。間が開いている場合、脱臼、カスレのない作品については、まじめもいいけど大胆に勢いよく。などと手本を見せます。
次に、「葉っぱ」はどんな音?葉っぱは、筆を立てて「スー ギュー スー」「スー ギュー スー」で。しばらくして、同じように、丸みをつけすぎると、バナナ。同じところから同じ太さになると、ドラえもん(口ひげ)。長すぎると、少し手を入れて飛び跳ねる魚に。


これにもどよめきが。ここまで、4,5枚は描いている。また、習字との違いは、二度書きOK. 薄すぎたときは、濃く塗るのもOK.そうすると遠近感が出るよ。子どもたちは、休むことなく、ドラえもん、お魚なんかも描きながら楽しそうに描いていました。ここでチャイム。この授業は、引き続きもう1時間あるとのこと。

さて、様々な動きを音で表す。確かどこかで聞いたことがある。「オノマトペ」か。しかし、なんともぴったりとくる「音」。感動モノでした。