tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

『立喰師列伝』の翌日

2006年04月18日 01時00分15秒 | Weblog
さて、おとつい映画を見た翌日であった昨日。
お昼は弁当を持たされなかったので、外へ食べに出てきた。大体コンスタントに、いろんなものを食べている。本日は吉野家の豚丼だ。例の牛肉問題で、牛丼が出せなくなって既に久しい。こっちのほうがうまいと感じるのは何故だろうか。
しかし、こうした場所では、面白い人をよく見る。今日も横に座っていた人は、豚丼の後で、普通のご飯を頼んでいた。そのほかのもの、すなわちサラダや味噌汁は一切頼んでいないのである。また珍しいことに、会社の制服を着た女性が、1人で豚丼をかき込んでいた。

「バルザックの作品のごとき縮図」

と書いて、わかる人はどれほどいるのだろうか?

ところで、立ち食いの範疇におさまるものが、昨日の映画を見ると意外と多いことに気づく。立ち食いとなると、駅のそばうどんの類であるが、最近では簡単な椅子を置いてあるところもある。昔風邪を引いた状態で冬場の東京・新橋の駅に降り立ったことがある。ちなみに新橋は東京で最も暑い場所らしい。夏じゃなくてよかった。まともなものを食べたかったが、食欲も今ひとつ。結局新橋のあのガード下の小さな蕎麦屋に入って、わかめそばを食べたことがある。味付けは関西の人間にも納得いく薄味だった。

大阪といえば、うどんのメッカ。うどん屋といってもそばも置いてあるし、お酒だって置いてあるところがある。うどん屋で食べるものがうどんだけではない、冬場になると私の場合、雑炊を頼むことがある。これはご飯だけ入っているものではない。蒲鉾やしいたけや、ご飯の横にうどんが入っている事が多い。

大阪の心斎橋に松葉屋という店があるが、この店に入ったらきつねうどんを頼めとよく言われる。あきれたことにガイドブックにまで載っている。気に入らないので、私はまったく別なものを頼む。それは

「大阪おじや細うどんで!!!」

と叫ぶのである。もうこれだけで厨房やお運びさんは凍りつくのである。これを見越して、わざと厨房から目に付きやすい場所に陣取る。そして彼らは驚きの視線を落とす。というのも大阪おじやの通常の調理では太うどんを用いる。これによって隙間が埋まるのだが、同じだけの分量を細うどんで行った場合、スカスカになることを意味する。従って、少し多めに入れざるを得ない。勿論ご飯を多めに入れるという手段もあるが、どの道、多めに入れるということになるのだ。ということは、「細うどん!」とつけることで、道場破りににも近いような食客が現れたことを示す。そして出されたものを涼しい顔をして食べるのである。

ちなみに、この裏技にも等しい妙技を教えてくれたのが、昔この近くに勤め先のあった、私の父である。

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