tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

パソコンを知らない人に接して気づいた自分の醜さ

2006年04月13日 00時37分03秒 | Weblog
またまた仕事が忙しくなってきた。まあ、暇になると本当につまんない仕事や、誰を叩くかという談義を上のほうで行うから、忙しいくらいのほうが、つつがなく送れるというものだ。実際、利益も出るしね。

さて、うちの会社は羽振りよく、別の階に部屋を借りて、一部のチームをそこへ移した。私は引越しの組みに入らず、それをじっと見物していた。これによって、ドッと人がいなくなったが、仕事の関係から、派遣を多く入れることになった。派遣会社を2つも使い、形ばかりの面接を行って、手当たりしだい入れていくという方法が今年の初めくらいから行われている。しかし、問題は面接に来た人間を片っ端から入れては、原稿のチェックを行わせるという手はずだが、実際にはパソコンの操作も入ってくる。

まあ、いまやパソコンの基本的操作、すなわちワープロソフトを使用した文章作成や、エクセルの操作、インターネットの仕様などは普通のことであると思っていたが、どうもそうでない人も多いみたいだ。中にはポコポコと知らない人がいる。

確かに私も前世紀までは、それほどWindowsのOfficeに関する知識は持っていなかったし、使いこなすというものではなかった。使い出したのはそれからで、よりパソコンという機械の奥へ進んだのは、専門学校でDTPやWebのソフトを勉強してからだ。

さて、今回入ってきた人のなかには、本当に知らないという人がいる。私はもう直感的に触っていて、こうすれば良いのではないのかと思って行った操作が、ほとんど意図した結果になるくらいの経験は持っているのだが、その人は冷や汗流しながら、メモをとり覚えているくらいである。だが、多くの人が経験していることであると思うが、メニューのここを押したらこれだけ出てきて、次はここ、その次はこれ・・という内容をメモするのはすごく大変だし、あまり身につかないことが多い。むしろ体が覚えているというのが本当のところだろう。逐一メモを取られると、意外と教える方もなかなかやりにくいというのがある。

なぜなら直感的に体で覚えている内容だから、ゆっくりやるとカンが狂うのだ。

だが、本質的にうちの会社は、タイムカードもパソコンの中で打ち込むようなシステムだから、原稿対原稿の突き合わせで、パソコンを使わずに一日を遅れるようなものではない。最低でもAdobe Acrobatを使って、PDFを眺めることもある。

さっきの人を見ているとつい思ってしまう。
「もう、パソコンが使えないと仕事のない時代なんだけどなあ」と

しかし次に考える。私自身のグラフィック技量でパソコンの技術において最低の評価を下され、意図しなかった仕事に回され、非常に嫌な思いをしている自分と彼女はまったく同じなのではないのかと。そしてまた彼女はパソコンを覚えたいにもかかわらず、ただ即戦力重視というだけでただ、企業が教育の責任を放棄し、誰にも相手にされず不当な位置に置かれている人間の1人ではないかと。

「即戦力」などという言葉をどこの企業も使うようになってから、仕事のキッカケすら得られない人々が増えた。それは若者だけではない。だが、それは会社は教育の責任を互いに投げ合っているだけのことである。そしてまた、そのことを肯定し、あまつさえニートやフリーターを悪く言う人間は多い。これが40代や50代に会社員から出る言葉ならば、あきらめもつく。しかし、私と対して年齢の変わらない30代前半の人間の口から出るに及んで、この国の将来が本当に暗いことを実感する。

私がつけた技術は、私1人で完結させてはならないのである。誰かに教えなければならないのである。しかし、それが出来ない状況は非常に多い。仕事が忙しいとか何だかんだと。だが、「使えない人間は要らない」という人たちの中に入りたいとは思わない。そんな企業があるのならば、そこは私にとって居心地の悪い場所に他ならない。これから先、どこへ流れ着くかわからないが、着く場所がどこかは私自身の姿勢も大きく絡んでくるのだろう。

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2 コメント

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Unknown (☆EMI☆)
2006-04-15 00:49:45
なるほど。。。

そうですよね。みんなはじめは何も知らなかったんですもんね

伝えていくのって大変なんですね
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残念だけど・・・ (tyokutaka)
2006-04-15 02:04:50
コメントありがとうございます。



おとつい昨日ときてくれたその人が、結局派遣会社を

通じて、仕事を辞退してきました。



たしかに、英文やその他の言語で書かれた説明書を、意味もわからず読み続け、チェックしていく作業はなかなか慣れるものではありません。私自身今もそうです。でもそれと並行して追いかけている別の私の未来の形もあって、それが今、我慢して気長に勤めている理由なのです。そのことを伝えられなかったのが、すごく残念。
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