そしてマイウクレレ第4弾です。
この頃より少しずつウクレレ病が悪化していきます。
どんどん常軌を逸した行動をとるようになります。
丁度、昨年の5月くらいのことでした。
何気なくウクレレの本をパラパラ読んでいたところ、
尊敬するジェイク・シマブクロの記事が写真と共に載っていました。
いつの日かジェイク先生のようにウクレレが弾きたいなと願う
私ですがそこでたいへん気になる発見をします。
なんとジェイク師匠が弾いているウクレレはカマカのテナーなのです。
テナー、つまり私の持っているコンサートサイズよりもう一回り大きいサイズです。
毎日、愛器であるGストリングのコンサートを何の不満もなく弾き倒していますが
もしかすると私もテナーサイズのウクレレで弾けば師匠のようになれるかも・・・
などというよくない考えがムラムラと頭の中で湧き上がります。
一度でも頭の中をそういうよくない考えがよぎるともうダメです。
私の頭の中はテナーのウクレレだらけになってしまったのでした。
さすがにこの頃から家内もウクレレに対して多少の警戒感を持ち始めていました。
いきなり突然に、なんの前触れもなくウクレレに狂う夫。
毎日毎日ジャンジャカジャンジャカ、パソコンの前でも車の中でも
狂ったようにウクレレ弾いてるのですからオカシクなったと思っても無理ありません。
それから数日後にハワイからドカンとウクレレが到着したときには
さすがの家内からも「お前、いい加減にしろよ!」とクギをさされました。
そうなんです。ジェイク師匠がプレイしているのはテナーだというのを
知った数日後にハワイからテナーのウクレレを空輸してもらったのでした。
今回ハワイから空輸してもらったウクレレはケリーのテナー・カスタム・デラックスです。
ケリーというメーカーはあまり馴染みのないメーカーですがハワイでは
地元ミュージシャンに愛用者が多く、日本ではつじあやのさんが有名です。
さすがに典型的なハワイメイドらしくおおらかな作りです。つまりかなり雑です。
カスタム・デラックスでこの作りですから、通常のものは相当におおらかでしょう。
ところが、弾いてみてビックリします。
テナーですから音量があるのは当たり前なのですが、見事に美しい音色を奏でます。
同じく粗雑な作りで有名なハワイアンビルダーのサニー・Dさんのウクレレもこんな感じなのでしょうか。
ケリーのウクレレはカマカやGストリングとは対照的なのですが、
粗雑な作りの中に不思議と計算されていない素晴らしいサウンドを秘めています。
ハワイアンマジックとでも言うのでしょうか、いい加減な作りなのに音色が素晴らしいのです。
思うにこれこそがウクレレ作りの真骨頂なのでしょう。
つまり、最高のウクレレとは最高の設計図と最高の材質から作られるのではなく、
きっと最高のビルダーが作って初めて最高のウクレレができるのだと思いました。
このテナーはほとんどギターの音色に近いものがあるのですが、ギターとは違う。
明らかにソプラノやコンサートの音色とは違う少し野太いハワイアンな音色です。
これはこれでとても素敵で気に入りました。
ある記事によると最近ではハワイでも主流はテナーのようです。
ちなみに右からケリーのテナー、Gストリングのコンサート、コアロハのソプラノです。
並べてみるとそれぞれの大きさの違いがおわかりいただけると思います。
それでも、ギターに比べると全然小さいんですよ。半分以下かもしれません。
そして、このようにしてウクレレ病が今後、更に更に悪化することになるのです。