ROOM 402

日々多くを思うものですがその思いはすぐにきえて忘れてしまうものです。忘れられない想いや日々の出来事を書き綴ります。

マイヨ・ジョーヌへの挑戦

2007年02月22日 | BICYCLE
昨日見たドイツ製作によるドキュメンタリーなのですが秀逸でした。原題は「HELL ON WHEELS」ですから(地獄の車輪)とでも訳せばいいのでしょうか。内容、映像、音楽のどれもが深く素晴らしいだけに「マイヨ・ジョーヌへの挑戦」というアッサリとしたタイトルは改題すべきでしょう。内容は世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスの完全ドキュメントなのですが、ドイツのチーム「チーム・テレコム」(現T-モバイル)の視点から、開催100周年を迎えた2003年のツール・ド・フランスを描くというひとひねりした企画。過去100年のツールの歴史紹介も楽しめましたし「プリズナー・オブ・ストリート」(道の囚人)と呼ばれるプロのサイクリストたちのナマの姿は普段は目にすることができないだけに貴重な映像資料でした。03年当時大人気のランス・アームストロングやヤン・ウルリッヒはもちろん登場しますが、主役はドイツテレコムのエリック・ツァベルとロルフ・アルダークです。30歳前後のドイツのサイクリストたちの何気ない日常を淡々と見ることになるのですが、決して東洋人には理解し得ないような普段着のヨーロッパ人の精神性を垣間見ることができ、これは勉強になりました。昨年、自転車好きが高じてその関連のDVDをまとめ買いしたのですがこれは大当たりでした。今年も自転車からは目が離せません。

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2 コメント

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旺盛ですね (鎮目 浩二)
2007-02-22 17:08:25
I氏の自転車に対する渇望は募るばかりですね、良い事だと思います自転車は健康にも良いし。
最近は19世紀の仏文に”ドップリ”と浸かっている小生はこのブログから”ジャリ”の”超男性”の物語を勘気いたしました、産業革命に相反するかの如く走り続ける主人公を思い出しました。読んだのは随分と昔の事ですが何故かイメージしました、ご存知「澁澤龍彦」の翻訳本でした。ジャリは近代文明と前近代文明との乖離を電車と自転車に置き換えこの得も知らぬ物語を構成したのだと思いました(あくまで私見ですが)、20世紀の初頭の事でした。
先にも述べた様に今は19世紀末の文学に傾倒しています、”やんぬるかな”と言った所でしょうか?。
ニュースは見ますが頭は19世紀なのです、これも又良しと簡単に済ませるものでは在りませんが今は其れが心地よいのです。
I氏の様に新刊本に目を通し最新の映画、音楽を閲し現代を鳥瞰するのがまともな生き方です。私はかなり出遅れている様ですね、まぁ其れもうず高く積もった書籍群の埃を叩いて居る様なものですから。
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Unknown (402)
2007-02-23 09:12:03
19世紀の仏文ですか。フランスと中国で普通に暮らせたら世界中どこでも暮らせると言われるほど自己チューで変人の多いフランス。だからこそ、素晴らしい著作、絵画、映画、写真らが産み出されるのでしょうが、正直なところフランス人ほど変わった人たちはいませんよ。なぜか、日本人はドイツ文学よりもイタリア文学よりもスペイン文学よりもフランス文学を愛してきました。先達がより多く紹介したことと、昔は他の情報や作品をナカナカ読めませんでしたからね。こうして後にフランス文学大好きな人々が輩出されるのですが(辻静雄)これは正解だったんでしょうかね。
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