酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

♪そうなんです。同級生は、実は、魔女だったのです♪

2012-10-10 11:07:59 | さぁ楽しい「音・画」の時間だ!
仙台向山高等学校二年生時、秋。昼休み。生徒会室。
「酔漢先輩、この前掲示した『第三応援歌』の作曲公募にまだ応募者がいないんですけど・・・」
と、書記の後輩が言ってきます。
「吹奏楽部の連中には声かけたのすか?」
「一人だけ、ささき君が乗り気だったんですが・・」
生徒手帳に掲載されている応援歌は三曲。逍遥歌一曲。勝利の歌(凱歌)一曲。
開校5年目の「仙台向山高校」にはこれしか応援歌はありませんでした。
酔漢、生徒会長。しかして、この前年には応援団におりました。
(すみません。高校同窓の皆様へ。生徒会長時代の事を語るわけではございませんもので・・・・ご容赦)
「しだ君とか、くりやま君とか、ただし君とか・・・・・・・は?」
「先輩達(彼から見て)はみんな忙しいとかで・・・丁重に(本当か?)断られましたぁぁ」
「第三応援歌ば作ってけねぇ?」と応援団幹部の連中から依頼されております。
詩は出来ております。
向山のすこしばかり「おとなしめ?」の応援歌の中で五七調の所謂漢文風。

独眼竜の血を受けて
鍛えし、闘魂我にあり

で始まるわけです。
「んで、俺もや、心あたり当たってみっからっしゃ」と募集要項を持って校内うろつくと・・・。
ふと、その心当たりが浮かびまして。
「よう子ちゃんどうだべ!」と閃きまして!

菅野よう子さんは一年時、同じクラスでした。
吹奏楽部の「くりやま君」(ちなみに、フルート奏者。初期の吹奏楽部の基礎を作った彼もまた天才でした。南小泉のご出身)と一緒になってはしゃいでおりました。
そうそう、「ただし君」は、小学校、中学校、この向山でも同級でして(彼は一貫してトランペット)本当に縁のある男でした。
話し、戻します。
教室を覗くと、よう子ちゃん、ご友人と談笑。
教室へ入る酔漢と目が遭いました。
「あれ、酔漢君、珍しいね?何、私に・・・御用でも?」
彼女の日本語は本当にきれいでした。(宮城語のかけらもございません。ちなみに、また話はそれますが。「よう子ちゃん」と、今はFM仙台でDJをやられている「ゆかちゃん」は、本当にきれいな標準語を話しておりました)
「頼みがあってっしゃ。こいずさぁ曲つけてけねぇすか?」
「えーーっつ!他にいないの?」
「掲示板で募集ばぁ掛けてけんど中々集まんなくてっしゃ」
とりあえず、募集要綱は渡しましたが。
後日返事がありまして。
「ごめんなさい。あまり乗り気じゃないです」
酔漢もあきらめる事に。
結局、募集は「ささき君」の一曲だけ。(因みに彼は、翌年、吹奏楽部の部長となっておりました)
けれど、応援団から却下。
幻の応援歌となってしまいました。
皆様、そして高校同窓の皆様「菅野よう子作曲『仙台向山高等学校第三応援歌』」はここで、その幕を閉じます。
たられば!もし!の世界ですが・・・。

さて、酔漢のフェースブックには、高校同窓、同期の顔ぶれが集まりまして。(中学同期生もしかり。付録「猫写真家君」もおります)
先だって、菅野よう子さんのお話しを少しばかり掲載いたしましたが、その感想の殆どが「えっつ?あの曲菅野さんだったの?」というお声がちらほら・・。
尤も、宮城のご出身で同姓同名の作曲家もいらっしゃるところから、情報があやふやになっているようです。
ここで、あの!菅野さんを今一度語ろうかと、斯様に考えた次第。




鉄人28号の主題歌は、「三木鶏郎」の名曲。彼女世に知られるところとなったのが(尤も、数々受賞歴をお持ちの菅野さんではありますが・・ご幼少の頃より)サントリービタミンウォーターのCM。これで、「三木鶏郎CM賞」を受賞されておられます。菅野さんは、作曲、アレンジでのCM作成。

これいいよなぁ。
この鉄人のCMですが、これは「くだまきの世界」だぁぁ。となるわけです。
宿敵、オックスとの戦いが銀座(あぶねぇよなぁぁ)で繰り広げられるシーン。
鉄人のリモコンがノートPCで、そこがコンセプトでもあるのですが、酔漢的には、両手でレバーを操るあのタイプで、雷のような電波が画面から出てまいりまして。
正太郎君は半ズボンでなければ・・。



このCMが同賞受賞作品。
「♪なにのもうかなぁ ビタミンうぉーぉーター♪」
耳に心地よいメロディー。
「らしいっちゃねぇ」と思います。
菅野さんのCM作品はもう1000本近く。
まとめた動画もありまして・・。


皆様、どこかでお聞きになられていると思います。
この短い時間で魔法のように映像とマッチさせている曲を作っております。
酔漢的には、これが一押し。


鉄人ドコモがだぶっておりまして、これはご容赦下さい。
このCMに「ビートルズ All need is Love」が使われておりますが、ビートルズの楽曲の許可が下りる事は滅多にございません。
主権者は「菅野さんがアレンジであれば」と曲の使用を許可されたそうです。
これは一流の証であると思うのです。
CMは、その作曲者が見えてくることは滅多にありません。
その最初は、やはり三木鶏郎さんだと思うのです。
「ミツワ石鹸」(わわわーわがみっつ♪とか「三共製薬」(♪くしゃみ三回ルル三錠♪→作詞も三木鶏郎さん)であるとか。
テレビ創世記、CM曲を文化として定着させた実績は、正しく三木さんの功績だと思うのです。
現在、その流れは菅野さんに受け継がれております。

先週、年下(次男、高校2年生)から。
「親父、いやぁ『マクロス一気見』良かったよぉぉ」と。
「お前、録画は?」
「申し訳ない!忘れた!」
「・・・・・・・・・」

「マクロス」の衝撃は、「ガンダム」に匹敵します。
「機動戦士ガンダム」が放映されたすぐ、「月刊アニメージュ」が創刊されます。
付録が「マチルダさん等身大ポスター」。
これを教室に貼りました、「くりやま君」と酔漢。
菅野さんは当時「これなぁに?」と興味をしめしたようですが、僕らが熱く語る「ガンダム」の話を聴き入っているご様子。
(これは、二度程「くだまき」に致しましたが、彼女、最初からアニメファンではなかったのでした)
そんな中の「マクロス」そして今回の30周年。
「マクロスも30年かや」と感慨にふけっておりましたら。
「親父、インタビューが面白くて」と年下。
「何?」
「菅野さんの一言『どうしてこれができないのよ』だって」
「よう子ちゃんの怒ったとこなんて想像できないなぁ」
「結構、注文がおおかったみたい」
彼女の注文は、表紙の写真。「ユリイカ」にも掲載されておりまして。
オーケストラの演奏が自身の好みに合わなかった彼女。
「エーーイわしがやるぅぅ」と指揮者から指揮棒を取り上げてタクトを振ったとか。
なかなかでございます。
さて、酔漢が凄いと思いました、同作品です。




そして「2009年、七夕ソニック」での彼女。


この写真の彼女は、高校時代から全く変わっておりません。
この少しあどけなさの残る表情は、当時のまま。
「魔女は年を取らない!」
これは、本当にそう思う酔漢。
NHK「梅ちゃん先生」主題歌はスマップの歌ったところ。「さかさまの空」
菅野さんらしい曲でもありました。



「三国志」「信長の野望」「カーボーイビバップ」等のゲームのBGM。
「下妻物語」「ハチミツとクローバー」等の映画音楽。
「風に舞いあがるビニールシート」などのテレビドラマ。
毎日耳にするCM多数。

僕らは、彼女の魔法を身近に感じながら日々暮らしていることに気づきます。

岩井君作詞の「花は咲く」は、一度語りました。
岩沼ご出身の彼女は、故郷を思いながら作った曲。
再びその映像。



再び、年下。
「親父、『高橋瞳』は参加すべきだ!と、俺は思う」
「何でだ?」
「『銀魂』!もとい!塩竈の人だろ!」

宮城県→ガンダム→菅野ようこ→高橋瞳。
上記、彼のチャート。

これは、世代だよなぁ。

屈託のない笑顔はそのまま。
御霊屋橋そばのラーメン屋さんで、大勢でラーメンを食べていた彼女の顔を思い出します。

「まつざき君!僕らは、彼女の魔法にかかったまま、年を取ったんだなぁ。これからも付き合おうぜ!」
そして。
高校同期諸氏へ。
「応援団の恰好で卒業アルバムに写っていた彼女の姿を思い出したかい?」

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 哀れな呪はれた 酒飲みどもの... | トップ | 生物してみた。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
月がそっと肩を叩き、水面映してくれた月道、迷うことさえ忘れてゆくよ (ある友人)
2012-10-11 18:42:25
菅野よう子さんのすごさは変幻自在さだと感じます。アニメでは「カウボーイビバップ」がジャズっぽく、「攻殻機動隊」はバスドラ4つ打ちのクラブミュージック調の近未来的音楽、「創聖のアクエリオン」はまさに王道アニメソング。ゲーム音楽では特に光栄の「三国志」が秀逸で、悠久を感じさせたかと思えば風雲急を告げたりと雰囲気が素晴らしかった。「下妻物語」と「ハチクロ」も映画の内容はともかく音楽はよかったし、某有料チャンネルで放送した蒼井優さんのドラマ「カムフラージュ」では、菅野さんが担当された第一章(温水さんの猫はうけました)の音楽も好きでした。本当に才能豊かな方ですよね。NHKのアニヲタ番組くらいでしか、なかなか取り上げられない方ですが、もっと評価されていい気がします。
高橋瞳さんはデビューしてからも高校を卒業するまで(ガマ女出身です)塩釜にいましたからね。確かに「花は咲く」に出て欲しかった。ちなみに私は菅野よう子さん→攻殻機動隊→Production IG(アニメの制作会社)→Blood+→高橋瞳さんの図式で連想しました。「攻殻機動隊」も「Blood+」もProduction IGの制作で、高橋瞳さんは「Blood+」で主題歌を歌っておりましたから。私は酔漢さんとは同世代の筈なのですが、こんなチャートになってしまいました(笑)
返信する
ある友人君へ (酔漢です)
2012-10-15 18:10:18
君の書いたチャートを息子に見せました。
「親父よりよく知ってる!」でした。
そうなんだよなぁ。マクロス以降空白があって、今子供からアニメを教えてもらっている。そんな感じ。
菅野さんの作品は、同期生、同窓生たちも驚いておりました。
返信する

コメントを投稿

さぁ楽しい「音・画」の時間だ!」カテゴリの最新記事