かわいいね~・・・
我が子を迎えるようにしてくださる。
「ごめんくださ~い、お久しぶりで~す!」
そう言いながら仏間に入りますと、
「ようこそお参りくださいました!」って優しい微笑を施してくださる。
大切な方を亡くされ、辛い日々・・・
それこそ、その時その時に愛する人を感じつつ歩まれてきたのでしょう。
「如何ですか、お身体の具合は?」
「ご院さん、ありがとうございます。みんながおりますからなんとか立ち上がっています。」
共に泣き、励まし合いながらの日々なのですね。
そこには私の娘と2つ違いの娘さんがおられます。
それはそれは可愛らしい娘さんで、お爺ちゃんお婆ちゃんの宝物って感じの子です。
今日は、平日だし学校だろうな~って思いながらお参りすると照れくさそうに仏間に入ってくるではありませんか・・・
「えっ、Sちゃん、学校は?」
「今日の昼までテストだったんです!」
「そりゃ、ちょうどよかったね!会えてよかったです!」
満面の笑みで答えて下さいます。
大きくなったよな~って思っていると、
「この子は、仏縁に深くて・・・T子のご縁の時は2歳でしたがそれからというものこうやってご縁に会わせてもらって・・・」
そうやったな~・・・
曾爺ちゃん、曾婆ちゃんのご縁にもず~っとお爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に参ってくれていました。
当時、小さなお同行さんは、沈むような空気を和ませてくれていた大きな力でした。
皆に微笑を与えるような・・・
だから私も彼女の成長の姿を一緒に喜ばせて頂くことです。
その頃と変わらず阿弥陀さまの前に座ってくれることの有難さ・・・
仲よさそうにお母さんに纏わりつく姿はいいものです。
彼女のお母さんがおっしゃるのです、
「ご住職さん、今日はSも薄らと化粧をしているんですよ!失敗作ですが!」
「も~、何で言うん?」
「かわいいね~」って今日も出会えたことを喜びました。
彼女とダブらせるように我が娘を思っていたことは言うまでもありません。
「会いたいな~・・・」
ダメ親父を支えてくれるしっかりものの2人の子どもたち。
コイツが儘ならんものですから成長せずにはおれんかったんでしょうね・・・
「ありがとう!」