月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

満面之笑

2012年10月12日 19時30分30秒 | 仏々相念(住職日記)

取り囲むように・・・

 

坊守と一緒にご縁に会わせていただきました。

道中、いろんなことを話しつつ・・・

あの人にも会えるね、この人にも・・・

 

会場にお参りするとあの人もこの人も寄って来て下さいます。

そんなに微笑んでもいいのってな感じで満面の笑み。

「有難いね、こんなにして迎えていただいて。」

ソッポを向かれても可笑しくないのに、「よう来てくれた!」って喜んでくださるのですから・・・

 

最初からではありません・・・

徐々にです・・・

一度一度のご縁を重ねつつ、

少しずつ少しずつ膝がよるようになり、

笑い合えるようになりバカなことを言い合い、

肩を擦り別れる。

 

人それぞれ・・・

すぐに互いの思いが通じ合える関係もあれば、

ちょっとずつ間が近づく関係もある。

何度あっても何度あっても反発してしまう関係。

本当にいろんな方がおられます。

結構、大変なんです・・・

 

口下手住職ですから一生懸命です。

そりゃ、嫌われるより好かれる方がいいに決まっています。

だから、引きつったようなぎこちない笑みの外面引っさげてお参りさせていただくのです、コイツ。

 

そんな弱輩者を包んでくださる優しさに出会うと「生きてきてよかった!」って思います。

今日もそう感じたことです。

 

今日のご縁の有難いこともさることながら、「お取り越しはの~・・・」って次また会えることを楽しみに語って下さる微笑みの有難いことか・・・

嬉しさに、声張ります!

 

「おじさん、身体に気を付けて元気でおってよ!」

「おっお~、そうやって住職が擦ってくれるけん長生きできるぞ。」

触れてくれるおはたらきは嬉しいものです。

一人じゃないんだって気付くから・・・

 

コイツもまたあなたの微笑みに力いただき願生ります!

 

さあ、明日も・・・


お薬のはなし

2012年10月12日 00時23分43秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
義父の付き添いで病院へ…

長い長い待ち時間での会話で義父が

とにかく薬が苦くてたまらん!苦い苦い薬を飲むときに、「これは美味しい!これは美味しい!」と自分に言い聞かせると、どうにか飲める

と笑って言うのです!

いやいや、普通なら「苦いけどよく効く薬なんだ」って思いながら、何とか飲み込むんじゃないかな~!?

それを無理やり「美味しい」と思いこませるとは、お義父さん!超ポジティブシンキング~!!ahaha!!

3時間半待って、ようやく診察室へ…

「では、4週間後に来てくださいね…お大事に」

と、お薬を山のように処方していただきました


お医者さんがよく診て処方してくださったお薬も、私たちは「効くのかな?」「効くはず」「苦くない、甘い」などと、つい、こちらの計らいを混ぜて飲んでしまいますね


迷いの世界に沈むわたしを救うお薬を「南無阿弥陀仏」のカプセルに仕上げてくださった阿弥陀さま

そのお薬を飲むのには、何の計らいもいりません

計らう心にも、そのお薬は効いていくようですね

「南無阿弥陀仏…いい薬です!!」


「如来誓願の薬はよく智愚の毒を滅するなり」(親鸞聖人『教行信証・信巻』)

如来の誓願は、自力のはからいである智慧の毒も愚痴の毒も滅する薬のようである