今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

天狗山・男山

2006年02月07日 | 山登りの記録 2004
平成16年5月2日(日)

 先月25日に諏訪山に登ってまだ1週間。ゴールデンウィークだ。
 何処へ行っても人ばかり…、諏訪山でもあの有様だから、子供たちは岩場のある山がお気に入りで、その上人の少ない山…。それは、かなり厳しい条件だな。大体この時期、まだ高山には雪があるので中級山岳以下の山をターゲットにするしかない、何しろ子供たちは雪山に登れる装備は無いんだから。

 厳しい条件をややクリアしそうな山域は、奥秩父と西上州、八ヶ岳に囲まれたところ、つまり佐久から奥秩父の中間あたりが狙い目かなあ。去年は茂来山で思わぬ大団体の来襲を受けて退散したのだが…。何処に行っても中高年ハイカーが一杯です。やはりブームなんでしょうね。
 茂来山は皇太子殿下が登ってから有名山岳の仲間入りをしたのかな?もちろん向かいの御座山なんか「ナントカ名山」だから到底静かなんてあり得ない。そこで、懐かしい男山・天狗山を考えた。高校の時に登って、それ以来だから…。去年も子どもを連れて登れそうな山ということで、候補に挙げていた山だった。「岩山なのに危険度は低い」「展望は最高なのに意外に穴場で知名度が低い」などの条件から、この時期でも人は多くないだろうという予測からここに決めた。

 前夜のうちに登り口の馬越峠まで上がり、そこで仮眠をとる。何しろゴールデンウィークだ、朝出てたんじゃ道が混んでて何時着くか分からないと言うもの。久しぶりに車の中で眠ってからの登山だから、特に次男の体調が不安だ…。馬越峠までは順調に来て、天狗山の登山口に車を停めた。車を5台も停めたら一杯の処だ、既に2台の車が停めてある。六時にアラームを設定して眠った。

 翌朝、起きたらガスっていて何も見えない。ンー、今日は天気駄目かしら。
 子供たちもこの天気にあまり気勢が上がらないようで、支度ももたつき気味。その上次男は朝飯のおむすびが食べられない、調子が良くないと言っている(ただ眠いだけの様にも見えるが…)。
 支度をしていると、先に停まっていた2台の車の主は山に入っていった。その後また車が停まって3人登っていった、やっぱりゴールデンウィークだから、そこそこの入山者はいます。

 準備を済ませ、先発組にやや遅れて出発となった。登山口からいきなりの急登にあえぎながら、しばらくで岩場に出る。そこからもぐんぐん直登し、1時間ほどで天狗山に着いた。
 展望は全く無し。先行した3人は入れ替わりに男山方面に向かっていった。少しすると、中年夫婦が別の登山口から到着した。
 子供は二人とも車中泊からの登山で眠い上、この天気で展望もなく、やや気が乗らないような様子。
 
 少し休んで、天狗山を下る。岩まじりだが、特に危険というほどのコースではない。右手に巻き気味に下ると、岩壁のへりを行くようになり、右手後ろを振り返ると、北面が見事な岩壁になっている天狗山の岩峰が仰ぎ見られた。ガスが去来して、その辺りまでで、遠くは見えない。落葉松のなだらかな尾根すじとなり、右手に新しい林道が延びてきていて、たぶんその道へ下る分岐があった。そこにも老夫婦が休んでいて、下のキャンプ場から登ってきたと言った。天狗山だけが目的らしかった。

 だらだらと緩く、しばらくで行く手はまた岩場が多くなってくる。左手下はすぐそこ、手が届くほどのところがゴルフ場で、プレーしている人まで確認できるほどだ。何だか、里の裏山といった雰囲気で、縦走路の前後だけ見れば1,800㍍の稜線だから、それなりに高い山の雰囲気も多少はあるけど、右と左を見下ろすと直ぐそこが下界なので、興をそぐというものだ。

 男山の手前は南相木村側に狭い急峻な岩稜をよけて大きく回り込む、シャクナゲがびっしり生えているから、その時期にはかなりきれいだろうな。湿っぽい樹林帯の巻き道の中は奥秩父の雰囲気だ。また、岩稜に戻って少しで目の前に岩山の男山がもっこりと盛り上がっている。急な斜面を一登りで、その山頂に立った。先行した中年夫婦と3人組がそこにいた。
 やっぱり、そこは霧の帳に覆われて直ぐ下のほんの一部が見えているだけで、展望は無かった。子供たちは、もう展望は諦めているのか…そのことは余り口にしなかった。昔ここに来たときは目の前にどーんと八ヶ岳が大きく横たわって見えたなあ。

 30分ほど休んでいたら急に雲が動き出して八ヶ岳が現れ、天狗山や御座山や奥秩父、南アルプスまでもがどんどん晴れていく空に浮かび上がり、素晴らしい展望になった。子供たちもやっと大満足。
 次男は八ヶ岳のスケッチをしていた。長男も後着したおじさんやおばさんたちとおしゃべりをしていた。その他にもさすがにゴールデンウィークということか、次々とここに到着した。でも小広い岩峰の上は人でいっぱいになるほどではなかった。

 次男は容易に降りていける岩稜を下っていって、絶壁のへりの岩場を自分専用にしていた。長男もしばらくすると降りて行って、何やら2人で楽しそうにしている。
 頂上で2時間ほどものんびりして、来た道を戻った。帰りの岩稜歩きは眺めが良くて快適だった。天狗山でまた小休止して急な岩混じりの斜面を下った。ちょっと道を間違えそうになったが、無事馬越峠まで戻ってきた。

 帰りは南相木村の「滝見の湯」に寄った、ここもゴールデンウィークのためものすごい混みようだったが、意外に風呂はそれほど人が多くなかった。
 帰り道の国道も大渋滞だったから、裏道を抜けることにした。ぶどう峠を越えて上野村に下り、新設された湯ノ沢トンネルをくぐって、いつものコースで逃げ帰った。これはいい抜け道だ。

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