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Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

自治会の総会に思う

2007-03-11 12:14:36 | 農村環境
 自治会の年度が3月決算になってからというもの、ただでさえ忙しい年度末が、さらに忙しい雰囲気である。何から何までこの時期に始末をしなくてもよいものに、と思うのだが、結局は役所の「言う通り」になっていることに、「何が住民自治だ」なんて苦言を呈したいものだ。いや、おそらく住民に聞けば、今でも「役所が言うことだで」という流れがあって、そんなことに文句を言う人は少ない。それもまた自治だと思えば致し方ないが、どこかおかしな、ちぐはぐな住民参加があちこちに起きている。それに苦言を呈する人はかなり少ない。

 さて、それはともかく、昨日は自治会の総会があった。年度末総会で古くなった自治会館の建て直しが決まった。数年の検討期間を経て、建て直しとなるのだろう。全戸へのアンケートを行い、その結果が発表された。もともとこのアンケートに至った経過の原点に、下水への加入問題があった。下水道が整備されたにもかかわらず、自治会館が加入しないでいるため、公共の施設という観点からも加入を前提にした結論が求められたからだ。その方法のひとつとして、自治会館ごと建て直すという案であった。アンケートの結果では、50%の家で「自治会館の建設をするべき」という回答であった。そして、「下水工事のみ実施する」が22%、「何もしない」が18%だった。残りが無効票などだから、数字だけを見ると、必ずしも自治会館建設が過半数ではない。ところが、総会での発表内容で自治会長は「建設希望多数」と説明して、同意を得たところ反論は何もなかった。わたしも数字だけを見ると確かに「建設する」が多いという印象をもったが、実は建設するかしないかという賛否だけで判断すると、必ずしも「建設推進」多数ではないことを、帰宅後に改めて気がついたしだいである。

 利用率だけでみると、必ずしも高いものではない。雨風しのげれば今のままでよい、という印象もけしてないわけではない。わが家もアンケートでは「建設する」という意見で回答したが、わが家でこの自治会館に世話になる回数は極度に低い。利用率を上げられるような施設を造れば、建設費も高くなるだろう。いっぽう安く建てれば、結局は狭くて利用価値が下がったりする。だかられから建設委員会を設けて検討してゆくというが、将来をどう計画して建物をイメージするか、これからが大事となる。新規加入者、いわゆるよそから住み着いてくれる人は少ない地域である。老人世帯も多い中、将来この戸数が続くとは限らない。そんな想定も必要となってくる。以前にも触れたが、自治会の大きさというものもあって、このまま同じ枠組みで進んでいってよいものなのか、という問題もあるだろう。いずれにしても年々変化を続ける田舎では、重い負担をしながら近隣と暮らしてゆくことに変わりないわけだ。

追伸

 と、そんな重い負担のことを思っていたら、飯田の地方新聞である「南信州」に飯田市鼎切石での会館建設による使途不明金が話題になっていた。それによると、「建設総予算は約2億5000万円で、使途不明金は推定3235万円余。数人が資料に基づいて問題点を説明し、参加者から意見を募った結果、法的な手続きも視野に対処していくことで一致した」という。記事の内容が詳しくないので不明だらけの内容だが、各戸から6万3000円ずつ寄付金を集めたという。切石だからけっこうの戸数なんだろうが、こんな大金を全戸で寄付したのか、あくまでも寄付だったのか、そのへんはわからない。我が家のあるとは金額のレベルが違う。やはり、人口の多いところは〝違う〟という感じだ。
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