Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

飛騨高山雑感

2007-03-04 11:43:50 | つぶやき


 飛騨高山は、10年ほど前になるだろうか、兄家族が5年ほど暮らした地である。伊那谷中部から行くには、安房トンネルが開いていなかったこともあるのだろうが、中津川周りで行くのが一般的な経路で、近そうだがずいぶん遠い印象があった。それまで雪が多いという印象はなかったのに、帰ってきた子どもたちがずいぶんスキーが上手になっていて、長野県でいえば北部豪雪地帯に近い雪環境があるんだと感じたわけだ。その高山を冬に訪れたことはなかった。会社の旅行で先週訪れたわけだが、暖冬といっているだけに市内に雪の姿はなかった。長野県内でも雪が少ないくらいなんだから当たり前のことなんだろうが、せっかく冬訪れるのだから雪の姿が少しは見たかったわけだ。高山より奥の白川郷なら雪があるだろう、という思いもあったが、確かに除雪された雪の姿は見られたが、田んぼですら地面が見えているような状態で、雪に埋もれた合掌造りを期待していただけに、残念なものであった。雪がないと見えなくてもよいものが見えたりして、それがまたいけない。観光地は雪のある時とない時では印象が一変するのだろう。

 さて、白川郷ではそれほど感じなかったのだが、高山市内を歩いて思ったのは外国の観光客が多いことだ。古い町並みを保存している上三之町の町並を歩くと、周りを歩いている人の半分以上は東洋系の外人さんである。団体旅行が入っていたせいなのか、とくに目立ったのは台湾人の観光客であった。たまたまその日だけ多かったのかどうかは定かではないが、このごろは観光地へ足を踏み入れることもなかっただけに、少し前の地方の観光地のイメージとはだいぶ変わっていることに気がつくのだ。ただ、世界遺産の地白川郷、高山と見て外人さんが目立ったのは、高山市内の古い町並みが残る一帯だけであった。もしかしたらたまたま集団がその場にいただけなのかもしれない。とそんなことを思いながらも、10年ほど前にできたという「まつりの森」という施設を訪れた。高山祭りの再現舞台という施設で、ちょうどこの施設ができた近くに、兄の暮らしていた家があったように記憶する。

 まつりの森といわれる施設は、170億という大金をかけて個人が造った施設だという。山の中へくり貫きのドームを造って、その中に平成の祭り舞台が何台が再現されている。その舞台もただ置かれているだけではなく、からくりの実演がされている。本物の祭とは違うものの、神楽台、獅子舞、銭太鼓、金時台、福寿台、世界一大太鼓、金鶏台と順に繰り広げられるからくりのけた違いの再現に驚くのだ。入り口から並ぶミニチュアの屋台ですら、1台2千万から3千万という。実演に使われる部隊は億単位ともいう。屋台そのものはかつてからある屋台会館に行けば見られるが、実演が伴うということからこのごろは屋台会館よりまつりの森が観光客には人気だという。観光もショー化されたものの方が華やいで見えるから人の目は向くわけだ。写真は、福寿台といわれる舞台のからくりである。
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