東方不敗の幻想

インターネットのジャーナリズムについての覚書

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チャベスめ…

2009-03-22 01:07:37 | Weblog
ベネズエラ検察がチャベスの政敵を逮捕したそうだ。
http://www.asahi.com/international/update/0321/TKY200903210213.html
AP通信などによると、ロサレス氏が02年からスリア州知事を務めていた際に不正な資金提供を受けて蓄財した、との検察側の指摘に対し、ロサレス氏自身は「チャベス氏が私を政界から抹殺しようとしている」と述べ、無罪を主張している。マラカイボは同国第2の都市。昨年11月の市長選でチャベス派の候補者が敗れ、ロサレス氏が当選した。


南米の多くの独裁者がたどった道を、やつもまたたどる。ずっとそう思っていたが、やはりな。うんざりだ。

finalventの日記 - 産経社説 【主張】企業献金全廃 まず小沢氏の疑惑解明を  - MSN産経ニュース
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20090321/1237592366
またぞろお前は小沢支持かと批判されそうだが、普通に小沢の言っていることをフォローしていると、単純にそんなことはないよというだけなのだが。


finalventが小沢問題について孤独な論陣を張っていて、よくこんな風当たりが強いのに、大勢に迎合しないなと少し見直したのだが。これはレトリックでいってるのか…いや、本気で気に病んでるんだな。ふっ…

あのねぇ。はっきりいってロシアだったら「またホドルコフスキ擁護ですか?」、台湾だったら「また陳水扁支持か?」、ベネズエラだったら「マヌエル派か?」って言われるよ。もっとひどいことだってやられるよ。日本は、武装した警察がブロガーの元になだれ込んでこないだけマシさ。

今、finalventをくさす連中って、実際は小沢にふくむところがある訳じゃない。ただ、「正当な権力」に異議を申し立てるようなことが気に食わないだけなんだ。
「問題は小沢ではなく検察」という視点は、もちろん、連中だって理解している。理解しているが、直視したくない。マスコミが美々しく飾りつけた検察の勇姿に疑問を差し挟むという「概念自体」が不快で、おぞましくて、不安でたまらないんだ。清く正しく安定した、自分の世界観がゆらぎ、足元がぐらぐらして、崩れ落ちてしまうからね。

だから「また検察批判ですか?」とコメントする代わりに「また小沢擁護ですか?」という言葉を使うんだ。一種のすりかえだよ。いまある社会秩序が、じつは歪んだものだということを、言い立ててほしくない。だから黙ってほしい。たとえその歪んだ社会秩序が、虎のように牙を剥いて襲い掛かってきても、食い殺される側が悪いということにして、虎をよく飼いならされた猫だということにして、自分たちは安全だということにしたい。

検察のでたらめな捜査とマスコミを使った世論操作に対して、「また小沢支持ですか」としかいえないようなやつは、台湾でも、ロシアでも、ベネズエラでも、そこら中にいる。よき小市民。自らの「清く正しい社会」という幻想のためなら、自由も未来も、誇りもすべて売り渡してなんのためらいもない連中なんだよ。もちろん、それを目覚めさせようとして、くどいほど言葉を連ねるfinalventは正直、いくらか尊敬はする。

これはホドルコフスキが善人だとか(はっ!まさかね)、陳水扁が純潔そのものだとか(実は信じてるけどさ)、マヌエルが正義の味方だとか(…さっぱり知らない)いう話じゃない。

問題は「検察」なんだ。検察はそのように、しばしば選挙によらず政権をコントロールする役割を果たそうとする。だからこそ、国民はそれに対して厳しくなくてはならないし、検察をそのように動かした与党は政治を行う資格を失うし、あるいは動かしたのではなく、動くのを許しただけだとしても、その与党というのは、厳しい国民の批判に直面し、検察の手綱をとり、抑えなくてはならない。

まぁつまり、民主主義にそんなも興味ないです…って人はべつだ…お上がなんでもうまくとりはからってくれるから…騒ぐべきじゃない…っていうやつは別。責任ある大人として考えることを拒み、行政とマスコミという「精神的代理母」にすべてを任せて、ママに逆らうものすべてに眉をひそめるやつはべつだ。

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