東方不敗の幻想

インターネットのジャーナリズムについての覚書

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独立派は要らない子?

2008-06-18 10:11:49 | Weblog
朝日社説 台湾船事故―求められる冷静と細心 : asahi.com(朝日新聞社):社説 - finalvent
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20080618/1213746359

台湾の人の中に30年後なら何らかの形で統一もあり、という意見が聞かれるというのが、どうにもショックで、私が知る台湾人の基本姿勢とは異なると思ったが、所詮、古臭い左翼の周りには古臭い左翼しか集まらない訳で、環境が生み出した錯誤だったような気がしてきた。

私の知り合いのような独立派って時代遅れの存在で、許駐日代表が―すでに本人がはっきり覚悟していたとはいえ―辞任したことで、領土問題での騒ぎが「国民党にとってうざい左派の残党を一掃するネタ」と「日本はいつまでも敗軍にこだわらずに国民党と積極交渉しろというポーズ」に使われているらしいと感じられるようになった。これも一種の恫喝外交といえるのではなかろうか。

finalvent氏ってさすがに台湾については本当に詳しいんだよね?政治に関する妄想力もこちらに劣らず逞しいと思うけど…細心かつ冷静とかいってる朝日の論調に同意ってマジなのか。今は大胆な決断を迫られてるのではないか、国民党とのチャンネルを開けという。それも米中に遠慮してできないとかだと、もうアレだが。

日本の政治家にはそのくらいのシグナル受け取ってると思いたいけど。いやそれに応じるのが道理として正しいとは思わないが、政治としては仕方ないだろう。
「台湾との友好に熱心な自民党の大物政治家」は道理にこだわってるのかもなぁ…すると自民党のほかの連中はどうもあの人動きがにぶいけど、任せといて大丈夫なのかな、みたいに不安を抱きつつ何もしてないとか。外交関係がないってことは、外務省にはどうしようもないし(まぁ米国からご託宣が降りてきたらへへ、っと行動するだろうけど)。

いや、分かってても認めたくない、ってのはfinalvent氏にもあるのかも。
ご本人が重きを置いてる二・二八事件の「加害者側」が普通に本省人を含む選挙で勝って政権とってる、って状況をとっくり考えてみたかしら。

【追記】2008/06/18
まぁやっぱりあんまり考えたくはないんだろうな。
国民党のゆきつく先は「台湾については高度な自治を求める」世界だ。
でも、ひとまずは国民党の恫喝に乗る以外の選択肢はない。

ちなみに政治はともかく民衆は親日感情あふるる台湾において、交流協会の台北、高雄両事務所(日本領事館)がすでに在留日本人に対して以下の告知を出している。

安全確保のために
http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/Top/5517000FDB4AFBF24925746A002179B2?OpenDocument
http://www.koryu.or.jp/kaohsiung/ez3_contents.nsf/Top/5F856931CA0F2B884925746B00127677?OpenDocument

まぁ領事館というのは、常におおげさなくらい安全に気を使う姿勢を示すものだから、その分を割引するとして。しかし一過性の激しい症状だとしても、こういう告知を出さざるを得ない状況だということは、冷静かつ「大胆」な行動が求められているのだと思う。緊急オペが。
それは…私がむじゃきに想像していた、独立支持、ではないようだけど…。

【追記2】2008/06/18
台湾在住日本人のブログをざーっと読んでみたけど、とりあえずテレビ以外で「反日」なんて経験をしてる人はゼロの様子。すると国民党の独走か。

これなら逆に日本は焦らず、優位に立ってから関係修復を「してやってもよい」姿勢でも悪くないかな。

でも、タイのクーデターのときも、バンコクの日本人ブロガーは、「タイの国民はみんなクーデター承認だよー。タクシン氏ねって感じ?」的なことごにょごにょ言ってたからな。バンコク週報とかジャーナリストばかりが、いかなる理由があろうと軍の政権奪取は不安、と書いてた訳で。その後の経過はご存知の通り。