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強制不妊進まぬ被害通知

2020年02月17日 13時16分43秒 | 社会・文化・政治・経済

旧優生保護法を問う
旧優生保護法 個別通知4県のみ 強制不妊被害、救済に地域差

 毎日新聞2020年2月16日 

旧優生保護法(1948~96年)下で不妊手術を強いられた障害者らに一律320万円を支払う救済法(一時金支給法、2019年4月施行)について、鳥取、兵庫、岐阜、山形の4県が、手術記録を確認できた当事者や親族に被害事実を伝える「個別通知」に乗り出した一方、残る43都道府県は実施していないことが、毎日新聞の取材で判明した。(3面に「旧優生保護法を問う」)

 国は通知について「プライバシーの保護」などを理由に不要としつつ、都道府県の裁量に任せている。記録の多い自治体ほど予算や人員が必要になるため実施が困難になっており、地域間で救済の格差が生じ始めた。

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強制不妊救済法/本人への被害通知が必要だ

2社説 2019年04月25日 河北新報社

 旧優生保護法(1948~96年)下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、被害者におわびを示し、一時金320万円を支給する救済法が24日、成立した。旧法が母体保護法に改正されて以来、23年間も放置されてきた問題に対し、ようやく救済策が動きだす。
 救済法は与野党による議員立法で成立した。被害者の多くは高齢化しており、国会が早期の成立、施行を図った点は評価されていい。被害回復への第一歩となる。
 とはいえ、その内容は被害者の願いや思いとは懸け離れており、不十分と言わざるを得ない。
 救済法は前文で、被害者の心身の苦痛に対し「われわれは、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」とうたう。

「反省とおわび」は記したが、被害者が求める旧法の違憲性や国の法的責任には踏み込まなかった。反省とおわびの主体も「われわれ」とあいまいだ。
 政府は救済法成立を受けて安倍晋三首相の談話を発表し初めて謝罪の意を示した。しかし「このような事態を二度と繰り返さないよう、共生社会の実現に向け、政府として最大限の努力を尽くす」とする内容にとどまった。
 各地で続く国家賠償請求訴訟への影響を避けるため、国は不妊手術について「当時は適法だった」との姿勢は崩していない。国が施策の非を認め、責任を明確にすることなしに被害者の人権と名誉の回復は図れまい。
 救済制度の周知についても課題が残る。
 旧法下で不妊手術を受けたとされる障害者らは約2万5000人に上る。このうち個人が特定できる記録は約3000人分残っている。救済法では、プライバシー保護を理由に、こうした人たちへの個別通知は盛り込まれなかった。周知は広報活動にとどめ、自己申告が前提だ。
 国は強制不妊手術を受けさせるため「だましてもよい」と都道府県に通知した経緯があり、不妊手術だとの認識がない被害者も少なくない。障害特性などから意思表示が難しい人や、家庭の事情で言い出せない人もいる。
 全国被害弁護団の新里宏二共同代表(仙台弁護士会)は「請求数が極めて少なくなる恐れがある」と危惧する。多くの被害者の救済につながらないとすれば、一体、誰のための救済法なのか。政府や自治体はプライバシーに配慮しながら、被害事実を本人や家族に伝えるよう努力し、請求を支援する必要がある。
 国会が救済法制定へ動く契機となったのは、宮城県の60代女性が昨年1月、仙台地裁に起こした国賠訴訟だ。一連の訴訟で初となる判決は5月28日に言い渡される。旧法の違憲性を認める判決も想定され、内容次第では救済制度の見直しが迫られよう。

 

 


危機と人類(上)

2020年02月17日 13時00分12秒 | 社会・文化・政治・経済

ジャレド・ダイアモンド 著/小川敏子 訳/川上純子

『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ大絶賛!
「国家がいかに危機を乗り越えたか? 明快な筆致に引き込まれる。本書は、地球規模の危機に直面する全人類を救うかもしれない」

遠くない過去の人類史から
何を学び、どう将来の危機に備えるか?


ペリー来航で開国を迫られた日本、ソ連に侵攻されたフィンランド、軍事クーデターとピノチェトの独裁政権に苦しんだチリ、クーデター失敗と大量虐殺を経験したインドネシア、東西分断とナチスの負の遺産に向き合ったドイツ、白豪主義の放棄とナショナル・アイデンティティの危機に直面したオーストラリア、そして現在進行中の危機に直面するアメリカと日本・・・。

国家的危機に直面した各国国民は、いかにして変革を選び取り、繁栄への道を進むことができたのか『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』で知られるジャレド・ダイアモンド博士が、世界7カ国の事例から、次の劇的変化を乗り越えるための叡智を解き明かす!

編集者より

2013年に『昨日までの世界』の日本語版刊行記念で来日したジャレド・ダイアモンド先生に、次回作について質問したことがありました。

すると先生は、「7年後の予定」と前置きしながら、次のように説明してくれました。
「次回は『変化』を題材にした本を書くんだよ。日本についてたくさん書くつもりだ。とくに明治維新だね。変化を題材にした本ではとても重要だよ。日本の明治維新では、社会のある部分を残し、またある部分は変えるという選択を大規模に意識的に行った。非常に貴重な例だ」

そして6年後の今年(予定よりも1年早い!)、最新作『危機と人類』が発売されました。ダイアモンド先生の計画通り、日本についてはたくさん書かれています。なんといっても7つの国を取り上げているのに、日本については2章を割いているのです。(11章のうち2章も日本に割り当てています!)

なぜか? それは明治維新が近現代史で他に例をみないほど上手く、選択的変化を行ったからです。もう1つは、現代日本で起きている問題が、明治日本と肩を並べるものだということです。

かつて明治期に突き付けられたような難問を成功裏に解決した明快な思考を発揮して、現代日本は問題を解決し、さらに強国になれるでしょうか? 世界と日本を襲う危機を乗り越えるための叡智を人類の歴史から解き明かします。

(2019.10.23)

 

目次

  1. プロローグ ココナッツグローブ大火が残したもの

     第1部 個人
    第1章 個人的危機

     第2部 国家――明らかになった危機
    第2章 フィンランドの対ソ戦争

    第3章 近代日本の起源

    第4章 すべてのチリ人のためのチリ

    第5章 インドネシア、新しい国の誕生

著者・監修者プロフィール

ジャレド・ダイアモンド(じゃれど・だいあもんど)

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)地理学教授
1937年ボストン生まれ。ハーバード大学で生物学、ケンブリッジ大学で生理学を修めるが、やがてその研究領域は進化生物学、鳥類学、人類生態学へと発展していく。カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部生理学教授を経て、同校地理学教授。アメリカ科学アカデミー、アメリカ芸術科学アカデミー、アメリカ哲学協会会員。アメリカ国家科学賞、タイラー賞、コスモス賞、ピュリツァー賞、マッカーサー・フェロー、ブループラネット賞など受賞多数。

※本データは、小社での最新刊発行当時に掲載されていたものです。

小川 敏子(おがわ としこ)

翻訳家。東京生まれ、慶應義塾大学文学部英文学科卒業。小説からノンフィクションまで幅広いジャンルで活躍。ルース・ドフリース『食糧と人類』、ジェシー・S・ニーレンバーグ『「話し方」の心理学』ほか訳書多数。

川上 純子(かわかみ じゅんこ)

津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業後、出版社勤務を経て、シカゴ大学大学院人文学科修士課程修了。フリーランスで翻訳・編集の仕事に携わる。コリー・オルセン『トールキンの「ホビット」を探して』、アル・ライズ&ジャック・トラウト『ポジショニング戦略』ほか訳書多数。

 

はっきり言ってつまらない。
ジャレド・ダイアモンドの著作は邦訳されたものをほぼすべて読んでいるが、本作はワーストである。駄作かと。

本書のおおまかな内容は、一人の人間が個人的危機に陥った時に、トラウマなどを脱するための心理療法のステップを12の要因に分類し、
それを国家規模まで拡大・援用して7つの国を例として取り上げ、過去、現在の国家的危機を乗り越えるための分析に使用するという試みだ。

実証的に積み重ねられてきた臨床研究により導かれた心理療法が一個人に対して有効で効果的な事は特に異論はない。
しかし臨床での精神医療はトライ・アンド・エラーを繰り返し演繹的に積み重ねられたもので、それを単純化し国家規模まで拡大解釈して適用する事は間違った帰納であり有効性も妥当性も感じられないし、実際読み進めていくうちにその説得力のなさに唖然とする。
この枠組の問題点は、もし本書内で提示される12の要因ですくい上げる事のできない重要な事象があった場合は見逃すことになるし、12の要因に無理やり当てはめるために強引な議論になる。
それに医者と患者という違いがあればこそ成立する精神医療のフレームワークを国家に適用させて、いったい誰があいまいな要因を評価し保証し得るのだろう。
このような国家的な危機というのは、個別に、歴史的な文脈を踏まえて長いスパンで個別に考察しなければならない問題であり、ミクロとマクロの視点を混同してはならないし、バックグラウンドを考慮しないまま、ほとんど検証不可能な歴史事象を類似点でつなげたり、
他の学問分野から拝借した対処療法の一般原則を拡大解釈して、現代だけでなく過去に当てはめ、恣意的に切り取り未来の予想をしようとする企みは失敗しているのではないかと感じた。

事実悲しいことに本書内では至るところでホラホラこの事例は要因1にも4にも7にも当てはまっているよと、無理筋なこじつけが散見されて見るも無残。
要因に当てはまらなければそのままスルーである。
ほとんど類似点の無い事象が、12要因によって結び付けられるという本末転倒な部分も見られる。

ピューリッツァ賞を受賞した『銃・病原菌・鉄』の作者、というブランド価値は未だに高く、『ジャレド・ダイアモンド』というだけで中身の正誤や正当性を検討することもなく妄信し称賛する人はたくさんいる。
ところが『銃・病原菌・鉄』は日本に輸入される際に好意的な書評や称賛の声しか伝わってこなかったが、英語圏では批判も根強く、出版から時間が経つにつれ批判の声が強まっていった本である。
あまりにも間違いが多い『銃・病原菌・鉄』は本職の歴史学者たちや、種本の著者などから痛烈に批判され、公開質問状まで出されているが、ダイアモンドはそれに有効な回答をすることなくはぐらかし、後に出版された著書で差別主義者達から攻撃されたと書くありさまである。
(詳しくは『日本の地理学は銃・病原菌・鉄をいかに語るのか』で検索すると出てくる論文PDFに詳しいまとめが載っているのを見つけたので興味がある方は読んでみるのをおすすめする。)
本書内でもいくつもの訴訟に巻き込まれていると書いているが、ニューギニアの男性らなどからはやってもいない虚偽の残虐行為を書かれたと訴えられていたそうだ。
『文明崩壊』のレビューでも指摘したが、自説に合うように統計データを都合よく見せかける統計マジックも多様している。
人のよさそうな笑みや、作家としての成功とは裏腹に、ジャレド・ダイヤモンド博士に学問的な真摯さに欠けるともとれる側面がある事は知っておくべきかもしれない。

本書内の個々の歴史事例は断片的で、たとえばフィンランドなどはソ連からの脅威のため内政干渉を許し事後法を制定し国内の政治家を処罰したことや検閲に強力したり大統領の選出まで影響を及ぼされた事を「正しい現状認識」と称賛したり、
言葉が独特だったりとか、優秀なスポーツ選手がいたからナショナル・アイデンティティが高かったとか、正直あまり納得できないこじつけが頻発する。
後世より歴史を部分的に鳥瞰して、後付けでうまく行ったことを正しいとか、失敗したことを悪であるとか愚かとか無能とこき下ろすことは簡単だが、実際の当時の人達からすれば正しい現状認識から下された意思決定などではなく綱渡りの連続だったことは明白だろう。
本書内での幾つかの国の事例について、各章数十ページの簡単な歴史おさらいで後付でナラティブに語られる歴史分析は昨今の認知科学の知見が欠落していて認知バイアスに満ちており、信憑性があるのかも不明で無理筋と思える部分が多い。

歴史学、社会学、文化人類学といった学問分野では、旧世代の学者の肩書を持つ人物が自分勝手な恣意的尺度を提唱し、各人が主観的なお気持ちで社会を解釈する事が相次ぎ、信用度が下がったため、
現在では統計的な手法を重視し、比較計量的に事例を研究する方法がメインになってきている。
その点、本書の研究についてはジャレド・ダイアモンド本人もプロローグで述べているが、
国家別に統計処理なり計量、定量的な比較は一切していないと明言しており、自分はこういう枠組みのとっかかりを作るだけでそういうのは後世の学者がやってくれることを望む、というあまりに傲慢かつ無責任な放任っぷりである。
個々のエピソードについて、ダイアモンドは一章につき山になるくらいの資料を読み込んだと豪語しているが、本書内で提示される国々の過去のエピソードは、歴史の教科書をまとめた学生のレポートのような歴史記述にダイアモンドが私見を交えながら語る形式になっていて、科学的でも何でもないダイアモンドの感想文で、旧世代の歴史学、社会学、の見本のような本である。

日本についての戦争関係の事例は、第二次大戦の歴史認識や政治的意見のの相違点などもあるので、
私は本レビューではその部分には深く触れないでおくが、明らかな無知や事実誤認が散見される。
ついでに割と重要な事なので触れておくが、ダイヤモンドは明言していないが、”アメリカが押し付けた”現行憲法や第九条を盾にしてアメリカの軍事力にただ乗りする日本に不満を抱いており、暗に改憲を促しているように思える。CO2の増加のほうが問題であるため原子力への恐怖心を乗り越え積極的に原発を利用すべきであると再三訴えている原発推進論者でもある。
ここら辺は色々な意見が多方面より寄せられそうな部分だ。

残念ながら本書内で取り上げられる幕末や現代日本の話は、日本のことを知らない外国人にとっては目新しいかもしれないが、日本人にとっては本書内の幕末史にまったく目新しい点はないし、正直かなり中立性に欠けて悪意がある記述な気がする。現代の社会問題もニュースなどをチェックしている人、とりわけこのような本を読もうと思うような人物には既知のことを繰り返されるだけで新しい知見は得られないだろう。むしろ粗が目立つ。
少子高齢化、膨らみ続ける債務、女性問題、近隣諸国との過去の軋轢などが大変だ、とか言われてもそれはほぼ皆問題意識として共有しているし、複雑に絡み合う要因のため解決方法を見いだせない事が日本の問題である。と言われてもそりゃそうだよとしか。

そんな中ダイアモンドの提唱する解決策はとにかく移民を入れるべきだの一点張り。
移民を入れた先の欧州ではどのような状況になっているのかとか、日本の労働環境に移民をいれてどうなるのかとか突っ込んだ議論は一切されることもなく表面的。
日本の人口減少は良いことで、人口が減れば日本人が無駄に使っている資源も節約できるし強みになる。というが、同時に移民を受け入れを推奨しつつ、少子高齢化のため財源不足で年金や社会保障費が増え続けていると指摘もするためちぐはぐな印象を受ける。
アメリカのように移民に子守や介護をさせることにより、男は仕事、女は子育てという不合理な分業をやめて女性を労働力として活用すべしと喝破する。
しかし本来保育や介護などは労働コストが非常に高く、男女の分業は比較優位の概念から言えばかなり合理的で、それ故人間の女性の長寿や社会構造が進化してきたと今までの著作で分析してきたのは何だったのだろう。
アメリカでは保険や社会福祉から外れた不法移民を低賃金で働かせ子守や介護やピンクカラーの低賃金の労働をさせているがそれは新たなる搾取構造を生み出している。
本書内には移民により職を奪われるという危機感を持つアメリカ中下層階級の保守層の台頭や危機意識が誰も予想していなかったトランプ政権を生んだという自省もない。

頻発する個人的なエピソードや伝聞を聞いたとかいう話では、レストランで隣の席の日本の男女が恥ずかしさのためスマホのチャットで会話をしていた。などの嘘話を平然と載せているし、
世界的にテレビやインターネットの発達で個人間のコミュニケーションが無くなったから世の中悪くなったという老害まるだしの意見を平然と載せている。
年を考えればしょうがないのかもしれないが、ダイアモンドはPCやスマートフォンなどは殆ど扱うことが出来ず、PC作業は助手にほとんど任せているという。
アメリカではSNSにより交友の輪を広げたり成婚したカップルがかなりの割合に登るようになってきたらしいが、明らかに著述の中にはデジタルネイティブ時代のコミュニケーションの変化などについてこれていない部分が散見される。

女性差別的な日本では女性を働かせず生産性が低いと非難するが、国民の大多数が一次産業に従事していた1960年代頃までは女性も半数以上が働いている事は周知の事実だし、現在の専業主婦というのが高度経済成長時代の所得倍増、労働形態の変化、長時間労働、核家族化といった諸問題が組み合わさって現れてきた比較的新しい問題であることがまったくわかっていない。
ダイアモンドは生理学と進化心理学を収めており過去の著作でも男女の分業が効率的に進化してきた事を著述しているため、男女ともに出産適齢期に食い込む過剰教育や労働が晩婚化と非婚化、少子化を招いていることは各方面からデータとして出てきていることは知っているはずだ。半ばタブー化しているこれらの不都合な真実にに進化心理学者として切り込んでほしかったが、そんなつもりは無いらしく正直がっかりである。
見合い結婚が廃れて、努力もせず恋愛やデートの仕方すら知らない日本人は結婚することができなくなって少子化に至っているが、アメリカ人はデートを楽しむ余裕は持っている。とご満悦だが、アメリカでもインセルやミグタウといった新たなる社会問題が出てきているのではないだろうか。
お見合い婚の減少は、ある程度の相関、因果関係はあるだろうけど、代わりに恋愛結婚が増えたし、非婚化と言っても経済的な余裕のある人間は殆ど結婚しているためあまり大きな要因とは言えない気がする。
所得別のの婚姻率を見れば明らかに所得の低い男性の婚姻率が低くなっているため、少子化問題は経済問題と密接に関係する、失われた20年での経済的な失政が大きな要因であることがわかっていない。
現在団塊ジュニア世代が出産可能年齢を超えてきているため、これからはさらに少子化は加速するだろう。
しかし日本の少子高齢化問題、社会問題を語る上で不可欠な団塊世代、団塊ジュニア、就職氷河、期終身雇用の崩壊、非正規労働者の増加といった固有の問題は語られることもなく単語すら出てこない。

更には日本で育休が3年に伸ばされたことや、保育所を増やすこと、女性の雇用に助成金を出すことなど、最近提案されたこれら数々の政策は、日本女性からは全く支持されていないと記述されており、女性の役割を家庭に縛り付けておこうという政府と安倍の新たなる陰謀ではないかとダイヤモンドとその周りの友人達は皆疑っているそうだ(マジでそう書いてある)。

本書内では日本に二章が割かれているが、その二つの章は肝心の日本人からしてみれば、ずさんな議論が目立ち、内情を知らない無知な外国人の雑な分析とすでに失敗しつつある政策の押し付け以上のものではない。
資料の取得が容易であるはずの日本の分析がこのように稚拙なものだとなると、個人的政治意見を織り交ぜながら繰り出される他の国々過去の章もこんな感じなんだろうなと推測できる。

本書内の提言は冒頭の心理療法の12の要因やフレームワークから話が逸脱しすぎており、過去の著作やコラムですでに述べた環境問題や持続可能性などの問題を繰り返す部分が多く、元から結論ありきで言いたいことや政策提言を無理に当てはめているとしか思えない部分が多く、日本の話は周回遅れ。
批判を恐れて自己弁護を繰り返し、自意識過剰なほど予防線を張り、議論や批判を呼びそうな部分は明言を避ける形がとられている。
個人的な方法を国家まで適用するのは意味がないかもしれないし意味があるかもしれない
要因に当てはまるものもあるかもしれないしないかもしれないとか、話が煮えきらず、じゃあ何のために本書を書いたんだよとしらける部分が多い。
ナショナル・アイデンティティが大事だよといいつつ、別の部分では強すぎるナショナル・アイデンティティが問題だ、と言って12要因の分析も箇所によって全く反対の事を言っていたり恣意的で一貫性がない。
本書は悲観主義的な立場ではないと言うものの、俺の言うことを聞かないと世界は危機に陥ると言わんばかりの悲観主義以外のなにものでもない。
話の肝心な部分や総論のまとめで、私が滞在中にこんなエピソードを体験したとか、その国の友人がこういっていたという友達がソースというのも頻発する。
もちろん本書内の議論や指摘全てがダメというわけではなく、マグロの乱獲などは耳の痛い問題だが、ついでにシーシェパードやグリーンピースに賛同しお決まりの反捕鯨の意見が現在の日本の危機の一環に絡めて差し挟まれたりするあたり実証的というより政治的な意見が言いたいだけなのではと思わざるを得ない。

残る現代のアメリカや現在の世界的危機の問題だが、アメリカの章はアメリカ人が書いているため、割と多くページを割いているため結構詳しい。
というかこの政治的意見の章を書きたかっただけなのではないだろうか。
明言を避けているが明らかにトランプと共和党批判な事は読んでいてかなり感じる。
各章のエピソードはダイアモンドの政治的意見を補強する「かませ」に近い形で選ばれたのかもしれない。
下巻の3部以降の後半部分はとにかく自分の意見を通すために牽強付会的に先の章のエピソードから目まぐるしくフィンランドではチリではインドネシアではオーストラリアでは日本ではドイツではと書き散らし、今までの歴史分析と関係ない感情的な小話も頻発してとても正常な判断から書かれているとは思えない。
人道犯罪に時効は無いとしたドイツを称賛し、謝罪が重要であるといい、核戦争の危機を煽りながらもアメリカが落とした2発の原爆については原爆が落とされなければ日本はもっと悲惨な状況に陥っていたと肯定的。日本人は自己憐憫に陥って自らの被害を強調することに熱心で自分たちが被害者だと思っていると皮肉る有様である。さすがにこういった記述はどうかと思うが。
読めばわかるが明らかに言いたいことが先にあって、後付けで歴史に学ぶという名目で自分に都合いい部分だけとってつけて切り貼りしてるとしか思えない。

かつて「銃・病原菌・鉄」で、歴史学は科学的な方法を取るべきだ、と従来の恣意的な歴史分析方法を批判していたジャレド・ダイアモンドの姿は本書内には見られない。
老いては麒麟も駑馬に劣るとはいうが、悲しいことにダイヤモンドの作家としての才能と知性の劣化とネタの枯渇は明らかである。
最近はこういった危機分析や未来展望について類書も色々出ている。本書は悲しみながら投げ捨てて、
現状の問題を認識しつつも未来への展望や人類の変化などを書いているユヴァル・ノア・ハラリ、スティーブン・ピンカー、マット・リドレーといった作家たちの本を読んだほうが良いとおもう。
特に同時期に邦訳されたピンカーの『21世紀の啓蒙』は大量のデータに依拠して、その知性、視点と説明のリーチの長さと説得力は本書とは雲泥の差でおもしろいのでオススメする。
本書のような認知バイアスに満ちた後付けの歴史学や法則がほとんど意味を持たない事はダンカン・ワッツの『偶然の科学』で解説されているので本書の問題点を知りたいならそちらも面白いのでオススメする。
 
 
人間が個人として危機に対応する12の法則を国家が危機に対応する際の法則も同様とする作者の切り口は後付けであり、違和感を覚える。
ユダヤ系アメリカ人の作者が、ドイツが第二次世界大戦でユダヤ人に行った行為と日本が中韓に行ったとされる行為を同列に扱い、また中韓の主張をそのまま取り入れ事実として書いているところに大いなる不満を覚える。作者はイ元教授らが発刊した本の英訳本があればそれを一読、なければ邦訳本を彼の日本人の親戚に読んで聞かせてもらうことをお勧めする。
 
 
南京で規模はともかく不幸な虐殺があったことを否定しないがナチスが東欧でやったことと同視してもらっては困る。上海でドイツ国防軍仕込みの国民党軍に包囲殲滅させられそうになった反発でもあるし。また、中韓の反発は儒教の宗主国及び優等生の優越感の裏返しでブーストされていることを考慮に入れていない。
 
 
 
「人類はどのように危機を乗り越えてきたのか」を、主に近代の事例を用いて分析していく1冊。

個人的に興味深かったのは、チリのピノチェトの事例。「当たり前」の国が、ほんの少しのボタンのかけ違いで非情な独裁国家に変貌してしまうことの恐ろしさを感じた。

テーマは間違いなく興味深く、事例も面白い。だが、文明と文明との間に起こる相互関係をたった3つの要因から解き明かして見せた『銃・鉄・病原菌』、どんなに発展した文明も衰退しうることを示した『文明崩壊』に比べると、本書のインパクトはどうしても薄い、というのが正直なところだ。

その最大の理由はおそらく、本書にてあげられた、危機を乗り越えるために必要な要因が12個という数字に上ることだろう。確かに、それぞれ原因が違う危機の克服要因は全て同じであるはずもなく、この数は恐らく、著者が誠実に考え抜いた末に導き出したものに違いない。
ただ、これだけ変数が多いと、論の切れ味はどうしても鈍くなってしまう。本書を要約して人に伝える際には、「危機にはいろいろあるけど、解決策もいろいろあるね」としか言いようがないのだ。

とはいえ、今世界を覆っている危機の分析は見事。読み物としての面白さよりも、啓発書として価値がある1冊と感じた。
 
 
 
前作の『銃・病原菌・鉄』も傑作であったが、今作も素晴らしい。

前作同様、すさまじい洞察力には脱帽である。

個人的には、日本が経験した『明治維新』の例の部分がとても印象的だった。

明治維新では、日本は他に無いくらい劇的な『選択的変化』を行った。
この『選択的変化』は本書を読み解くうえで大きなキーワードである。

変化をせざるを得ない危機的状況の中では、
もはや変化しないという選択肢は許されない。

そんな状況下では、
「矜持を失わず、いかに勇気を持って可能な選択をしてゆくか?」が非常に大事である。

そして、まさにイマ日本で起きている諸問題が、明治維新並みの危機的状況だと筆者は指摘している。

まさに「他人事」とは言えない内容だけに、前のめりになって読了してしまった。

興奮冷めやらぬ・・・。これはかなりおすすめだ。
 
 
 
プロローグ、フィンランド、日本を待ち受けるもの、アメリカを待ち受けるもの、以上4章を拾い読みしただけで、あとは読む気がしなかった。上下二巻と立派な装丁の割に中身は薄い。

著者はもともと生理学者であったところ、地理学に転向し、今では文明論のような本を書いている。自らの一貫性を欠く人生のように、この本の内容もあちこちで齟齬が生じているのは、他のコメント氏が指摘する通り。

最も違和感を覚えるのは、著者自身の出自であるユダヤ人が歴史に占めた存在感をわざと無視していることである。ヨーロッパやアメリカにおけるユダヤ金融資本は、良くも悪くも歴史の推進力になっていた。共産革命、冷戦構造、アメリカ製グローバリズムの立役者、ユダヤ人の役割に触れずして、世界史を論じることはできないはず。

この本はこれらの事実から目をそらすために書かれたのかと、疑ってしまう。そうでないなら、ナイーブ(無理解で単純)に過ぎよう。
 
 
 

日中関係史 1500年の交流から読むアジアの未来

2020年02月17日 12時48分31秒 | 社会・文化・政治・経済
 

内容紹介

GDP世界二位の中国と、三位の日本の関係は、米中関係に次いで世界で二番目に重要な二国間関係だと言える。だが、日中関係は「緊迫」「危険」「難解」「複雑」という言葉が当てはまる。尖閣諸島周辺では、いまなお両国が日常的に対峙し、危険な衝突が起きる可能性が高い。

もし二国間関係の取り扱いを間違えば、両国は軍拡競争に走り、二国間、地域、グローバルな問題での協力は行き詰まり、最終的には紛争になるだろう。

だが、日中関係を適切に取り扱うことができれば、両国は国際秩序と地域の協力枠組みを守るために協力し合える。貿易、経済建設、研究開発、平和維持、自然災害対応などの分野で、両国は力を合わせていけるはずなのである。

日中の指導者たちは、両国関係を発展させていくには、相手国が歴史に対して真摯に向き合うべきだと発言している。日中関係は1500年にわたる長い歴史を持ち、両国国民は過去の歴史に対する深く複雑な感情を有している。そのため、両国の研究者が集まって歴史観をすり合わせようとしても、新たな緊張関係を生みだし、重要な問題についてはほとんど合意が得られない。

しかし、両国の協力関係と友好関係のためには、歴史問題の超克は不可避の課題だ。本書は、日中両国の研究者であるエズラ・ヴォーゲルが、7世紀の遣隋使以来の1500年間におよぶ日中関係を網羅し、第三国人の視点から客観的な日中関係史を提供するものである。

内容(「BOOK」データベースより)

永遠の隣人、日中の歴史から世界とアジアの未来が見える。遣隋使以来の1500年史を第三者の視点から客観的に記述した大作。

著者について

エズラ・F・ヴォーゲル
ハーバード大学ヘンリー・フォードII世社会科学名誉教授
1930年アメリカ・オハイオ州生まれ。1958年にハーバード大学にて博士号(社会学)を取得後、日本語と日本の家族関係の研究のために来日し、2年間滞在。それからは毎年日本を訪問している。61年秋から中国研究および中国語の習得にも着手。広東省の社会変容の研究で顕著な功績を残す。67年にはハーバード大学の教授に、72年には同大の東アジア研究所所長に就任。79年に『ジャパン・アズ・ナンバーワン』を発表し、日本でベストセラーに。93年から95年にかけて国家情報会議(NIC)東アジア担当の国家情報官に就任。2000年に教職から引退し、10年以上を費やして『現代中国の父 鄧小平』を執筆。同書は中国でミリオンセラーを記録したほか、外交関係書に贈られるライオネル・ゲルバー賞、全米出版社協会PROSE賞特別賞を受賞し、エコノミスト誌、フィナンシャル・タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ワシントン・ポスト紙などの年間ベストブックに選ばれ、全米批評家協会賞ファイナリストにも選出された。日本に関する本が日本で、中国に関する本が中国でベストセラーになった唯一の学者である。講演は日本語や中国語で行っている。

益尾 知佐子
九州大学大学院比較社会文化研究院准教授
専門はユーラシア国際関係、現代中国の政治・外交。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。日本学術振興会特別研究員(DC1、海外、PD)、日本国際問題研究所研究員、エズラ・F・ヴォーゲル教授研究助手、ハーバード大学イエンチン研究所協働研究員、中国社会科学院訪問学者、外交学院訪問学者などを歴任。単著に『中国政治外交の転換点――改革開放と「独立自主の対外政策」』(東京大学出版会、2010年)、『中国の行動原理――国内潮流が決める国際関係』(中公新書、2019年)、共著に『中国外交史』(東京大学出版会、2017年)、共訳書に『現代中国の父 鄧小平』(日本経済新聞出版社、2013年)などがあるほか、共著、論文多数。英語と中国語でも研究活動を行っている。

 

筆者は歴史学者ではなく、社会学者であるが(「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著作で有名)、日本語・中国語に通じた東アジアの研究者として、中立的な見地から日中両国の関係を述べるに相応しい立場にある。

そして、筆者からすれば、日中両国の現状は非常に残念な関係にあり、その改善に向けてなすべきことは、(双方の)国民に対して歴史をより正確に説明すること、よりバランスの取れた形で現在の両国の関係を説明すること、としている。その意味で本書は、両国の「関係史」の教科書として大変意味のある試みではないかと思われる。

日中関係の歴史を俯瞰すると、日本が中国から学んだ600~838年、貿易を中心とした関係が続いた時代(9~19世紀半ば)、西洋諸国からの圧力が高まり、近代化を目指した時代(1839~1882年)、日清戦争を経て、中国が日本の近代化に学ぶ時代(1882~1937年)、日中戦争を経て、冷戦時代(1937~1972年)、国交を回復し、経済協力の時代(1972~1992年)、日中関係が悪化した時代(1992~2018年)、と分けられる。
日本が中国から学んだ時代、先に近代化を成し遂げた日本が中国に侵略した時代、戦後復興を成し遂げた日本が中国に経済協力する時代、中国が経済的に日本に追いつき、追い越し、それによって関係が悪化した流れがよく分かる。

中国の指導者が懸念することは、日本の再軍備化であり、日本人の本質は平和な時代に現れているそれではなく、戦争中の残虐な行いをした性質は環境が変われば再び表に出て来る可能性があるのではないか、ということ、そして日本人が(中国との)歴史に正しく向き合っていないことが、その再発を防止する努力を十分に果たしていない、というものであるとする。
一方で、中国指導者は日本に対する影響力を強める為、中国人の歴史的記憶を利用している面も否めず、何時まで過去の贖罪を負い続ける必要があるのか、というのが一般的な日本人の中国観であろう。

本書は1500年に亘る日中関係史を辿り、現在に現れている両国間の課題を非常に丁寧に分析・解説している。筆者が指摘する通り、まずは両国民が歴史を正しく認識することが出発点であるが、歴史には主観が伴う為、可能な限り客観的に振り返る為にも第三国人による関係史は極めて有用と考えられる。

 

 

 
 

相模原殺傷 被告に死刑求刑「障害者を殺りく、残忍で冷酷無比」

2020年02月17日 12時29分16秒 | 事件・事故

横浜地裁公判

2/17(月) 毎日新聞

相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、利用者ら45人を殺傷したとして殺人罪などに問われた元同園職員の植松聖(さとし)被告(30)に対し、検察側は17日、横浜地裁(青沼潔裁判長)の裁判員裁判で死刑を求刑した。検察側は論告で「結果は極めて重大。一方的に就寝中の障害者を殺りくした行為は卑劣、残忍で冷酷無比だ。動機に酌量の余地はない」などと指摘して、極刑以外の選択肢はないと判断した。


【写真特集】公開された「やまゆり園」内部

 19日に弁護側の最終弁論などを行って結審し、判決は3月16日の見通し。

 論告の前に、殺害された19歳の娘の名を美帆さんと明らかにした母親が意見陳述した。母親は事件後に直面した苦難を振り返り「私たち家族、美帆を愛してくれた周りの人たちはあなたに殺された」と言及。障害者への差別感情を崩さなかった被告を「考えも変えず、1ミリも謝罪された気がしない」と切り捨てた。

 被告は障害者を排斥する異常な考えから「殺した方が社会の役に立つ」と語ってきた。母親は被告に対して「勝手に奪っていい命など一つもない。そんなこともわからず生きてきたのか」と迫り、「私は娘がいて幸せだった。美帆を返して」と訴えた。

 裁判では被告の刑事責任能力の有無と程度が争点となった。起訴後に精神鑑定を行った医師は公判で、被告には人格障害があるものの「(事件時の)行動は統制され意思に反して行われたとは言えない」とし、弁護側が主張する大麻の影響も「なかったか、あっても行動に影響しないほど小さかった」と説明していた。

 検察側は論告でこうした鑑定は信用できるとした上で、障害者を排除すべきだと言う被告の考えは、病的な妄想ではなく単なる特異な考えで、完全責任能力があったと述べた。

 弁護側は事件当時の被告は大麻精神病やその他の精神障害により責任能力がなかったとして無罪を訴えたが、被告は自分には責任能力があると説明。重度障害者を念頭に「意思疎通が取れない人間は安楽死させるべきだ」と異常な主張を展開している。【中村紬葵、国本愛、木下翔太郎】

 

 


第124回 水戸の梅まつり 

2020年02月17日 12時15分48秒 | 社会・文化・政治・経済

開催期間令和2年2月15日(土)〜3月29日(日)

会場偕楽園・弘道館(茨城県水戸市)

梅の香りが春の訪れを告げる

120年以上の歴史をもつ「水戸の梅まつり」。会場となる偕楽園は金沢の兼六園・岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつに数えられており、江戸時代天保13年(1842年)7月、水戸藩第9代藩主徳川斉昭公により、領民の休養の場所として開園されました。
園内には約100品種3,000本もの梅が、春の訪れを告げるかのように可憐に咲き競います。 様々な品種があるため、「早咲き」「中咲き」「遅咲き」と長期間にわたり観梅を楽しむことができるのも魅力です。

偕楽園
水戸の梅まつり
春の偕楽園
 
「水戸の梅まつり」の会場となるのは、水戸市の偕楽園と弘道館。ともに水戸藩第9代藩主徳川斉昭公により、偕楽園は「衆と偕(とも)に楽しむ場所」として、弘道館は「文武を学ぶ水戸藩校」として、互いに対をなす存在としてつくられました。
2015年には「近世日本の教育遺産群 -学ぶ心・礼節の本源-」として、日本の文化・伝統を守る「日本遺産」に認定されています。
 
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偕楽園

茨城県水戸市常磐町1-3-3 6:00〜19:00 (好文亭は9:00〜17:00)  大人/300円、小中学生/150円、満70歳以上/150円(好文亭は大人/200円、小中学生/100円、満70歳以上/100円)029-244-5454 (偕楽園公園センター)

偕楽園についてはこちら

 

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茨城県  日立かねみ公園 夜景が魅力

2020年02月17日 11時51分06秒 | 社会・文化・政治・経済

かみね遊園地

小さなお子さま向き、入園無料の遊園地


かみねレジャーランド  


主な のりもの紹介 のりもの一覧表          

 ドリームコースター

ドラゴンコースター
 

ファイヤーバード
 

  パールスレー 

大観覧車

ゴーカート

スカイサイクル

ビックリハウス

ファンハウス

パラトルーパー

チャイルドプレーン

おとぎ列車

メリーゴーランド
エレファント
エレファント

ダックス

3Dサウンド
パラゴン
バッテリーカー
バッテリーカー

スカイトレイン
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かみね公園は動物園や遊園地、プールなどが整備された総合公園だ。さくらの名所でもあるため、こどもからお年寄りまで、幅広い年齢層に親しまれている。この公園の魅力は昼間だけではない。公園の一角には展望台があり、そこが夜景スポットとなっている。

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 駐車場から歩いてすぐの場所に2階建ての展望台があり、そこからは日立市の夜景を見下ろすことができる。地元では有名なスポットで、アクセスも雰囲気も良好なことからカップルの姿もよく見かける。

展望台下のベンチからも十分夜景を鑑賞できるため、のんびりと夜景を楽しめる環境はデートにぴったりだ。

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住所 茨城県日立市宮田町5ー2ー22(地図

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かみね公園オフィシャルホームページ

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かみね公園お散歩MAP ※PDFファイル


茨城県 日立市かみね動物園

2020年02月17日 11時40分03秒 | 社会・文化・政治・経済

かみね動物園のモットー

「楽しく入って、学んで出られる動物園」

日立市かみね動物園は、太平洋を望む神峰公園の一角に1957年(昭和32年)オープンしました。それ以来、市民やたくさんのお客様に支えられながら動物の魅力や素晴らしさを伝えてきました。それはこれまでも、そしてこれからも変わることはありません。

 動物園にはいろんな側面があります。公益社団法人日本動物園水族館協会では、動物園には4つの目的がある、としています。

◆種の保存
◆教育・環境教育
◆調査・研究
◆レクリエーション      (日本動物園水族館協会ホームページより)

 

 私たちはこの4つの目的はどれも大切なもので、どれひとつ欠けることはできないものと考えています。目的というよりは動物園が存続するうえで必要欠くべからざる要素、ということができるのではないでしょうか。

 私たちなりに解釈すると、動物園は学校や仕事などの日常から解放され、ひとときの癒しや安らぎを求めるレクリエーションの場です。そこでは思い切り非日常の空間を楽しんでほしいと思います。また動物園は生き物を展示する場でもありそこでは命を繋いでいかなくてはなりません。それは希少種に限ったことではありません。そのために日々動物を観察し、調査し、研究しなければなりません。同時に調査研究したことを私たちの知識だけにとどめるのではなく、多くの来園者や市民に還元する責務があると思います。そのために様々な掲示物や媒体、あるいはイベントなどを通して動物への理解や関心をもってもらい同時に動物たちのおかれた現状も知ってもらうことができます。

 このように4つの要素はどれひとつ欠くことができません。さらに近年は、動物福祉に関しても運営する側の意識向上が求められてきています。当園でも動物たちの健康や環境面に配慮したハズバンダリートレーニングや環境エンリッチメント対策に日々取り組んでいるところです。動物たちが幸せに、そして来園するお客様もそうした動物たちを見ることで少しでも動物園を理解してもらえたら、と願うところです。

 でも私たちは最初から敷居を高くすることは考えていません。とにかく非日常空間である動物園を思いっきり楽しんでほしい、でも帰るころには知らず知らずに動物に関して学ぶことができる、そんな動物園にしたいと思っています。なので・・・

「楽しく入って、学んで出られる動物園」を当園のモットーに掲げます。

動物ふれあいについて

動物園には日常の生活では出会うことのできない動物たちがたくさんいます。その動物たちは動物園で生まれていても、元来、野生で暮らす生き物です。そうした野生の動物は、基本的に人間と接触することはありません。動物園では普段出会うことのできないそうした動物たちを間近で観察することで、多種多様な動物を知るとともに、野生動物を通して生息環境の悪化や絶滅の危機など、環境問題にも関心を高めてもらうことができます。

 一方で私たちの社会には家畜やペットと言われる動物もいて、私たちの日常生活に密接に関わりながら暮らしています。当園でも生きている動物を体感できる場として、ウサギやモルモットなどそうした小動物とのふれあいを実践しています。その目的は、動物に直接ふれることで、動物のぬくもりや感触、動き、ひいては生命の躍動などを直接感じとっていただける学びの場ととらえているからです。同時に、動物の接し方も学んでいただきたいと思います。また、かわいい、くさい、気持ち悪い・・・といった生きている動物を触ることで初めて得られる感情や、人間とは違う体のつくりの発見など、動物への興味と理解への入り口にもなると考えています。

 当園のモットーは「楽しく入って、学んで出られる動物園」です。野生由来の展示動物の観察や小動物たちとのふれあいを通して、動物への関心を高め、ひいては動物たちのおかれた環境や命の尊さにまで思いを馳せていただけたら幸いです。

(園長 生江信孝)

〒317-0055 茨城県日立市宮田町 5丁目2-22

動物紹介一覧

  • エリマキ

    クロシロエリマキキツネザル(霊長目キツネザル科)

     

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  • ワオキツネザル

    ワオキツネザル(霊長目キツネザル科)

     

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  • カピバラ

    カピバラ(齧歯目カピバラ科)

    世界最大のネズミ

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  • アジアゾウ

    アジアゾウ(長鼻目ゾウ科)

    かみね動物園で一番長く飼育され子どもたち...

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  • フンボルトペンギン

    フンボルトペンギン(ペンギン目ペンギン科)

    南米ペルーからチリにかけてのフンボルト海...

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  • 画像:プレリードック

    プレーリードッグ(齧歯目リス科)

     

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  • ホンドタヌキ

    ホンドタヌキ(食肉目イヌ科)

     

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  • キララ

    ハートマンヤマシマウマ(奇蹄目ウマ科)

    山岳地帯に住んでいる珍しいシマウマ

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  • ミゼットポニー

    ミゼットポニー(奇蹄目ウマ科)

     

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  • シェトランドポニー

    シェトランドポニー(奇蹄目ウマ科)

    小さくて力持ちシェトランドポニー

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  • タンチョウ

    タンチョウ

     

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  • ホロホロチョウ1

    ホロホロチョウ(キジ目キジ科)

    水玉模様が美しい!!ホロホロチョウ!!

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  • アヒル1

    アヒル(カモ目カモ科)

    純白の羽、黄色のクチバシといえば!!

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  • バリケン1

    バリケン(カモ目カモ科)

    バリケン観たことありますか?

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  • ニホンザル1

    ニホンザル(霊長目オナガザル科)

    日本固有種!!ニホンザル!!

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  • ニホンアナグマ

    ニホンアナグマ(食肉目イタチ科)

    動物質を中心とした雑食性で...

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  • サバンナモンキーオスアップ

    サバンナモンキー(霊長目オナガザル科)

     

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  • クモザルの写真

    ジェフロイクモザル(霊長目オマキザル科)

     

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  • マンドリルの写真

    マンドリル(霊長目オナガザル科)

     

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  • フサオマキザルの写真

    フサオマキザル(霊長目オマキザル科)

     

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  • ワタボウシパンシェの写真

    ワタボウシパンシェ(霊長目マーモセット科)

     

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  • コモンマーモセットの写真

    コモンマーモセット(霊長目マーモセット科)

     

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  • シロテテナガザルの写真

    シロテテナガザル(霊長目テナガザル科)

    大車輪が得意!!

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  • クジャクの写真

    インドクジャク(キジ目キジ科)

    扇状に広げた上尾筒が見事

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  • ボリビアリスザルの写真

    ボリビアリスザル(霊長目オマキザル科)

     

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  • ビーバーの写真

    アメリカビーバー(齧歯目ビーバー科)

    「ダム」を作ることで有名

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  • フラミンゴの写真

    チリーフラミンゴ(コウノトリ目フラミンゴ科)

    立ち姿が上品な紅色の集団

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  • トラ

    トラ(食肉目ネコ科)

    美しい縞模様はカモフラージュに

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  • ライオン

    ライオン(食肉目ネコ科)

    実は家族思いの「百獣の王」

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  • ブラッザグエノンの写真

    ブラッザグエノン(霊長目オナガザル科)

     

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  • ハクビシンの写真

    ハクビシン(食肉目ジャコウネコ科)

     

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  • レッサーパンダの写真

    シセンレッサーパンダ(食肉目レッサーパンダ科)

    ふさふさの栗色の毛並と愛らしい顔が大人気!

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  • アメリカアカリス 写真

    アメリカアカリス(齧歯目リス科)

     

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  • シゲルとキリナ

    アミメキリン(偶蹄目キリン科)

    人気者のキリン!!

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  • クロサイ

    クロサイ(奇蹄目サイ科)

    アフリカのサバンナに基本単独で暮らし、主に木の葉や小枝などを食べています。

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  • カバ

    カバ(偶蹄目カバ科)

    日中のほとんどを水中ですごします。

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  • ツキノワグマ

    ニッポンツキノワグマ(食肉目クマ科)

    アジアクロクマのうち日本に生息する胸に白...

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  • アライグマ 写真

    アライグマ(食肉目アライグマ科)

     

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  • 左:メス 右:オス

    アカカンガルー(有袋目カンガルー科)

    オーストラリアに広く生息する最も体の大き...

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  • 画像:マーラ

    マーラ(ゲッ歯目テンジクネズミ科)

    南アメリカのパンパといわれる草原地帯を原...

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  • 画像:アフリカタテガミヤマアラシ

    アフリカタテガミヤマアラシ(齧歯目ヤマアラシ科)

     

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  • チンパンジー

    チンパンジー(霊長目ヒト科)

    知能が高く人間に一番近い動物なのはご存知...

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  • コツメカワウソ 写真

    コツメカワウソ(食肉目イタチ科)

     

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  • 画像:シシオザル

    シシオザル(霊長目オナガザル科)

    しっぽの先がライオンの尾に似ていることか...

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  • ビルマニシキヘビ 写真

    ビルマニシキヘビ(アルビノ)

     

 map

かみね動物園・園内マップ(PDF形式 1,183キロバイト) 


世界の軍事費4%増

2020年02月17日 11時20分05秒 | 社会・文化・政治・経済

過去10年で最高の伸び率 米中が軍拡競争


人民は激怒…」中国改革派学者が発した檄文「衝撃の中身」

2020年02月17日 11時02分05秒 | 社会・文化・政治・経済

2/17(月) 現代ビジネス

「激怒する人民はもはや恐れず」

 「中国で最も国際的な影響力のある法律学者、清華大学の教授、許章潤先生が書いた最新の文章が微信の様々なグループで広がっています。あなたもおそらくお読みになったでしょう。許先生の文章は、警世の言(社会への警告)と言えるでしょう。ですが、間違いなく自分の身を危うくするものです。友人の皆さんに、許さんと毎日連絡を取り合い、安否を確認し続けてほしいのです。」

日本人だけが知らない「日本の強さ」の正体…アジアで見た意外な現実

 武漢で発生した新型コロナウイルスの肺炎が拡大を続ける今月初め、北京の友人からメールが届いた。

 昨年東京で知り合ったメディア業界のこの友人とは、微信やメールで連絡を取り合っているが、時に政治的にセンシティブな発言をして微信が停止されることもしばしばだ。

 許章潤先生はこれまでも何度か本コラムで紹介したが、歯に衣着せぬ発言で知られる自由派知識人、改革派の学者だ。特に一昨年、習近平国家主席が憲法改正により自らの終身制を可能としたことを「毛沢東時代への後退」と厳しく批判し、清華大学から停職処分を受け、現在も活動が大きく制限されている。

 友人が語った文章は、すでに国内外のメディアも部分的には報じているが「激怒する人民はもはや恐れていない」という題名で、今月初め、ネットで国内外に広がった。

 内容は約7000字の長文で、許先生独特の「中国人にも難しい」(友人談)難解な文体だ。

 冒頭から「武漢で発生した新型コロナウイルスが全国規模で広がり、人々を恐怖に陥らせ、感染は世界へと広がり、中国は世界の孤島となり、30年余の改革開放で積み重ねてきた開放的な状態は、瞬時に失われた」として、その原因は、「すべてを独占し、何事も(習近平)1人が決める『組織的な秩序喪失』や上のみに責任を負う『制度的無能』、さらに『保江山(共産党が手に入れた天下を守る)』という私的な目的のために国民に苦しみを与える『道徳的堕落』により、天災よりも大きな人災を招いたとして、最高指導者は『無恥極まり』『民心は失われた』」―このような厳しい口調が続く。

「何億もの国民を苦しめている」

 そして、「国民の怒りは火山が爆発したようで、激怒した人民はもはや何も恐れない」として、2018年以降の9項目の状況を挙げ、「政治的に堕落し、政権に徳が失われた」、「人民大衆は政権を守るための『必要な対価』(新型肺炎で多くの死者が出ていることを指しているとみられる)にすぎず」、「役人は上も下も感染状況を隠蔽するのは、核心(習近平)が太平を謳歌するためで、人々のことは何も考えていない」、「大流行を前に、最高指導者に指導者としての徳はなく、対応はちぐはぐで、何億もの国民を苦しめている」とこれまでにない激しい言葉で習近平政権を批判している。

 9項目の中で、内政や外交、さらに市民の自由について、許氏はこう述べている。

 「内政のガバナンスは全面的に低下している。経済の低迷はすでに定まり、今年は更に悪化する勢いであり、『風波』(1989年の天安門事件のこと)以来かつてない状況で、『組織的秩序喪失』『制度的無能』は極度に達している。国民の信頼感は失墜、政治や学界での不満が蓄積し、社会は萎縮し、文化出版は低迷、残るは指導者におもねる革命歌曲やドラマや、恥知らずの御用文士たちの礼賛だけだ。」

 「最も残念なのは、香港や台湾の情勢を見誤り、特に香港基本法の普通選挙の約束を果たさず、相次ぐ拙劣な対応により、政治的な信頼が完全に失われ、中国で最も繁栄し文明的な地区の民心が離反し、世界にこの政権の無頼な姿をさらすことになったことだ。米中関係を見ても、指導者のだらしなさ、さらに意表を突くトランプ政権により、すべてが台無しになっている。『帝国主義が我々を滅ぼそうとする野心はなくならない』という(有名なスローガンがあるが、米国が)やりたくてもできなかったことを、(習近平は)むしろ手助けしている、と揶揄するコメントがネットにあふれている。これはからかいと言うだけでなく、心痛むことではないだろうか。」

自らの処罰も覚悟

 「一方、ここ数年公権力は社会の発展を制限、破壊し、言論統制は日増しに厳しくなり、社会が(今回のような危機に)警報を発する仕組みを弱体化、喪失させた。疫病の大流行に対して、人々の口を封鎖し、更には都市を封鎖することで、人々の心だけでなく人々そのものを死に至らせた。」

 「つまりは、上から下まで、彼らは(改革開放以降の)40年間で最もどうしようもない指導部であり、だからこそ、憲法35条が定める報道の自由を解禁し、ネット警察による特務的な管理をやめさせ、市民の言論の自由や良心の自由を実現し、市民のデモや結社の自由を認め、国民全体の普遍的人権、特に政治参加の権利を尊重し、ウイルスの原因について、感染を隠蔽した責任者や体制への独立した責任追及の仕組みを発動することが、再建への進むべき道であり、急務とされていることだ。」

 さらには市民社会が存在せず、大災害が起きてもお互いに助け合う事ができず、「ビッグデータ集権主義」「微信テロリズム」により国民の言動を支配し、(習近平が)あらゆる改良の可能性を閉ざし、結果的に中国が世界の流れに逆らって孤立を生んだとしている。

 だが人々はもはや恐れたり、権力の神話を信じたりすることはなく、世界的疫病が広がり、尊い命が次々と失われていくのを見て「人民は激怒」しており、もはや人々は犬や豚のような奴隷ではなく立憲民主や共和制に向けてのカウントダウンが始まったのだとした。

 許氏は最後に、自分がこの文章を発表することで処罰されることも覚悟しており、これが最後の執筆になるかもしれないが、責任逃れはしないとして、「自由とは天賦のものであり、中国の人々も例外ではない、自由が花開くために、たとえ火の湖が前にあろうと、どうして恐れるだろうか」「自分もペンを武器として、正義を求め、正しい道を訴える。今回の疫病に、14億の逃げることができない我らが同胞は、自由の太陽を迎えるため、力を合わせて正義のために命を燃やそう」と呼び掛けている。

漢詩で思いを書き残す

 許先生はこの文章を発表する前の1月、自作の漢詩を書き残している。「蒼山晚に向い独り自ら愁う」始まるこの詩は、筆者の大学の先輩で中国古典文学の専門家の私大教授によれば、「山中で暮らす隠君子が、人生の老年に思う悲しみ」を詠(うた)ったもので、残雪が残り春の雪解けを待つような、言論の自由が奪われた冬の時代、自分も逃げ場のない状況で、どう戦うべきか思い悩む気持ちを表現したものだという。

 今回の文章にも「ペンを武器として、正義を求め、正しい道を訴える」と述べた部分があるが、共通する気持を表現したのだろう。

 ただ、許先生のこの文章は、正直言ってあまりに大胆で、「こんな文章を発表して大丈夫か」と心配したが、この文章が広まった直後、武漢市の病院に勤務し、ウイルス発生時に警告を発していた李文亮医師が死亡したことで、世論の風向きが大きく変化した。
「不能不明白」(真相を知らずにいることはできない)という言葉がネットで広がり、上海とみられる街頭で女性が「言論自由」と掲げた写真を公開するなど、人々が大胆にも情報公開を求めるようになった。

 許氏のような自由派知識人の間にも政府への反対の声が広がっている。北京大学の張千帆教授(憲法学)は、「ウイルスを防ぐために、中国は憲政民主を必要としている」という文章を発表(ニューヨーク・タイムズ中国語版にも掲載)、この中で次のように述べた。

「民主国家では起こり得ない」

 「武漢肺炎では昨年12月中下旬に感染が確認されたのに、湖北省も武漢市も事実を公表し社会に予防を呼び掛けることなく、それどころか人々に湖北省への旅行を奨励した。李文亮医師らは微信でウイルスのリスクを提示したが、当局はウイルスの問題を解決するのではなく、問題を提起した李氏を『解決』し、『デマを流した』として警察が処罰した。1月18日、湖北省の人民代表大会終了後ようやく、感染データの公表を再開したが、武漢市では4万人が(料理を持ち寄って)集まる「万家宴」を開くなど、あまりにも愚かだった。この間少なくとも3週間の防疫のための時間を無駄にし、一体どれだけの人が感染しただろうか。」

 「憲政が実施される民主国家では、今回のような危機はおそらく当初から発生しなかっただろう。言論と報道の自由が新型コロナウイルスを初期段階で防ぐことができるからだ。言論と報道の自由は人々に知る権利を与え、ウイルスの感染防止に役立つ。これは2003年のSARSで得た教訓だが、17年たってもいまだに言論と報道の自由は進歩しないどころか、むしろ深刻な後退をしている。武漢市は感染の深刻さを隠蔽し、8人の『デマを流した』人を取り締まり、物言えば唇寒しという恐ろしい雰囲気を作り出した。私は1月18日に武漢の体制内の学者に聞いたが、『それほど深刻ではない』という答えだった。もし言論と報道の自由が開放されていたら、武漢さらに全国で『都市封鎖』」始まってからようやく感染防止に乗り出すというようなことがあっただろうか。」

「真の選挙が行われば封鎖や隠蔽はなかった」

 「憲政民主の重点は民主であり、民主の心臓は議会であり、議会の活力は選挙である。湖北省の人民代表大会が1月12~17日にどのように開いたのかは知らない。だが人民代表大会が真の選挙で選ばれたのでないことは間違いない。でなければこれだけ大規模な感染が広がっているのに、誰も代表が発言しないことはありえないからだ。(正しい選挙が行われていれば)湖北省や武漢市の省長、市長は情報の封鎖や感染の隠蔽をしなかっただろう。武漢市長は今回の感染状況について、中央政府には報告していたが、現地の大衆は全く知らなかった。」

 「上には従っても下には従わない、その根本原因はこの市長が武漢市の人民代表大会で選ばれたのではなく、人民代表も真の選挙で選ばれたのではないためで、市長に責任を問うことができないのだ。でなければ彼らは中央政府や湖北省の指導者を恐れるのではなく、武漢市の有権者を恐れるだろう。中国の地方政治や選挙は20年前よりも悪化している。言論の自由がここ数十年で進歩があったとするなら、選挙は70年間全く進歩していない。真の意味での選挙が行われなければ、政府は人民に責任を負うことなく、改革の逆行を防ぐこともできない。」

 「さらには、宗教や信仰の自由が保障されれば、社会には危機に際して各種の救援活動が行われただろう。結社の自由は市民の自発的な組織を生み、社会の自己管理能力を高め政府の負担を減じ、危機に際して民間社会を動かし、政府の手が回らない隙間を補うことができる。中国は40年間の市場改革により、巨大な民間資源が生じた。2008年の四川大地震では、NGO(非政府組織)が大きな役割を果たした。だが近年市民社会の活動空間を狭める、流れに逆らう動きが出ており、『市民社会(原文は公民社会)』という言葉すらタブーになっている。今回の感染拡大で政府の対応がちぐはぐで後手に回ったのも、近年市民社会が深刻な圧迫を受けてきたことが原因だ。」

「李氏らの死を無駄にするな」

 「突き詰めれば、ウイルスは誰の身にもあり、誰もが病気になりうるが、なぜ無事に乗り切れる人がいるのだろうか。危機の種はどの国にも存在するが、なぜ一部の国は順調に解決できるのに、別の国は重大な公共事件や社会、政治の危機となるのだろうか。これは国による制度の違いが、危機対応能力の違いを生んでいるからだ。武漢肺炎は全国或いはグローバルの公共衛生危機というよりは、むしろ中国社会のガバナンスにおける制度の危機を反映したと言うべきだろう。制度的な危機を取り除かなければ、このような危機は今後も次々と発生するだろう。今回の危機が去った後、我々は自国の制度に問題があることを反省するだけでなく、積極的に改革の道を進める必要がある。」

 「こうしてこそ、我々は不幸にして亡くなった李文亮医師や多くの被災者に申し訳が立つのであり、政治の法則に逆らって生じた災難が再発するのを防げるのだ。我々は李医師の命日、すなわち2月6日を『中国言論自由の日』とするよう呼び掛け、人々が言論の自由など憲政民主の原則の生命に対する意義を永遠に忘れないようにすることが、李医師への最良の追悼となるのである。」

 こうして声を上げた許氏、張氏らは全国人民代表大会に対し、中国の人民に憲法が定める言論の自由を付与することや、言論により政府から脅迫を受けないこと、市民の結社、通信の自由が政府により侵害されないこと、国はソーシャルメディアへの検閲をやめることなどを呼び掛けた公開質問状を提出した。

 李医師や1000人を超える犠牲者の死を無駄にするなという呼び掛けはこのように一気に広がったが、予断を許さぬ状況もまた続いている。

「武漢で取材の陳秋実氏が行方不明に」

 2月2日公開の記事「封鎖の武漢に決死の『単身突入取材』公民記者・陳秋実とは何者か」で取り上げた、武漢市に単身乗り込んだ弁護士で市民ジャーナリスト、陳秋実氏が今月6日以降、音信不通となった。7日は陳氏の両親が青島市の公安当局から、「ウイルス感染により強制隔離された」と連絡を受けた。その後、携帯電話もつながらない状態が続いている。

 前述の友人は筆者らにあてたメッセージで「真相を伝えるために武漢の最前線に赴いた陳氏のような健康な人が感染するだろうか。たとえ感染したとしても、我々は真相を知る権利がある。もし合法的に隔離されたのなら、なぜ携帯電話を没収し、家族と連絡が取れないのか。家族は彼が今どこにいるか、知る権利があり、連絡を取り合う権利がある」と述べ、人々に彼の消息に関心を持つよう呼び掛けた。

 彼の失踪は友人やツイッターのフォロワーだけでなく、欧米メディアや政治家も関心を寄せている。

 「一個健康的社会不該只有一種声音」(健全な社会ならば、ただ1つの声だけがあるべきではない)という李医師が残した言葉のように、今回の新型肺炎を機に、市民社会の声が政治に反映される時代は来るだろうか。

 習近平政権は、事実を隠蔽し、感染拡大を低く見積もるなど初期対応を誤ったことで、前述のような厳しい世論の批判にさらされている。おそらくは感染の収束とともに、政権を守るためによりいっそう厳しい言論統制を実施し、社会に広がる不満の種を摘んでしまおうとするだろう。

 許先生ら改革派学者、さらに陳秋実氏の安否に今後に注目していくことが必要だ。

 最後に、ある中国の友人の言葉を紹介したい。

 「言論の自由は尊いが脆い花のようであり、無数の人々の流す涙と鮮血を必要とする。李医師の犠牲やネット市民の言論の自由を求める呼び掛けは歴史に記録され、中国人が言論の自由を求める道のりでの波風とみなされるでしょう。1つ1つの抗争には意義があり、それは中国人全員が豚のような存在ではないと証明してくれるのです。」

 (本稿は筆者の個人的見解であり、所属組織を代表するものではない)

古畑 康雄(共同通信社記者)


インフルエンザで年間3000人が死亡 ?!

2020年02月17日 10時36分40秒 | 医科・歯科・介護

よくあるご質問
Q: 新型インフルエンザは本当にくるのか?
A: パ デミ ク ン ッ ク(地球規模での流行)は、起きるでしょ

おきないという保証はありません
Q: いつ?
A: さいころを振り続けているようなかんじです
Q: 規模は?致死率は?
A: スペイン型インフルエンザなみ?大?小?
明確な回答はありませんが
侮って小規模に備えることはないでしょう

過去のパンデミック
1918: “スペイン型フルエンザ”
2~4千万人の死亡者
A(H1N1)

1957: “アジア型インフルエンザ”
2百万人の死亡者
1957
A(H2N2)

1968: “香港型インフルエンザ”
百万人の死亡者

香港インフルエンザ以来40年近くパンデミックは発生していない。

インフルエンザ
全国5000 (小児科3000,内科2000)のインフルエンザ定点
        報告患者数   推定患者数   超過死亡数
2002/2003   118万人     1,485万人   11,000人
2003/2004     77万人      923万人    2,400人
2004/2005   150万人     1,770万人   15,100人
2005/2006      96万人     1,116万人   6,800人

• マスク
感染予防(防御)
感染拡大予防
熱と咳のある人:
あなたの家族、友達、隣人に病原体(インフルエン
ザなど)をふりまかないため、あらかじめマスクをして
ください。
フィルターをつけることによって、うつるリスクを
下げることが出来ます
外来などでの設置
街角でテイッシュペパーの代わりに、マスクを配る

インフルエンザ、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ
普段からの予防対策
• 手を洗う習慣、
• マスク、うがいなどができるように
- マスクは普通のマスクが使いやすい
• バランスの良い食事、休養、慢性疾患のコントロール
• 死んだ鳥、病気の鳥に触れない
• 養鶏場、・さばく場所などに近寄らない
• 流行に備えて(災害に備えて)
水、食料、日常医薬品、消毒用品、生活用品をとっておく

これらは予防接種で防げます
*普段から、出来るだけ、忘れずに、
• 定期接種
ポリオ(小児まひ)、麻疹(はしか)、風疹、
結核(BCG)、
ジ テリ フ ア・百日咳・破傷風(DPT)・日本脳炎
• 任意接種
ムンプス(おたふくかぜ)、水痘(水ぼうそ
う)、
• これから導入
ヘモフィルスインフルエンザ、肺炎球菌

 


バイク事故で男子高校生死亡 車にあおられたか... 2/17(月) 6:28配信

2020年02月17日 10時19分54秒 | 事件・事故
 
神奈川・綾瀬市で、2人が乗ったバイクが事故を起こし、男子高校生が死亡した。

16日未明、綾瀬市で高校1年の男子生徒2人が乗ったバイクが、道路標識に衝突した。

この事故で1人が死亡し、1人が重傷。

けがをした男子生徒が「事故直前に車にあおられた」と話していて、警察が当時の状況を調べている。

 


新型コロナ治療なく男性自殺 武漢市が幹部ら処分

2020年02月17日 07時45分44秒 | 医科・歯科・介護
<article class="article">

新型コロナウイルスの感染が拡大する中国・武漢市で、治療が受けられなかった男性が自殺し、幹部ら13人が処分されました。

中国メディアによりますと、自殺した男性は感染の疑いがありましたが、行政側の手違いで治療が受けられず、自宅で自殺したということです。
これを受けて、武漢市は責任を問う形で幹部ら13人を処分しました。また、幹部らは新型コロナウイルスの濃厚接触者を隔離せず、感染のリスクが増えたことや、部下が勝手に武漢を離れたことに対する管理責任も問われています。湖北省ではトップに習近平国家主席の側近が就任し、幹部らの処分が相次いでいます。



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クルーズ船の米国人40人が感染「帰国せず日本で入院」

2020年02月17日 07時39分55秒 | 社会・文化・政治・経済

2/17(月) 朝日新聞社

 

新型コロナウイルスの感染拡大が続くクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で16日深夜、乗船していた米国人の一部がチャーター機で帰国するため下船した。米国立衛生研究所(NIH)の幹部は、同船を「(感染の)ホットスポット」と表現、乗船していた米国人の約40人が感染していたことを明らかにした。

16日、米CBSテレビに出演したNIHのアンソニー・ファウチ国立アレルギー・感染症研究所長は「約40人が感染した。彼らはどこにも行かない。日本の病院に入院する。症状のある人は、退避する飛行機に乗れない」と話した。

 退避機で帰国した米国人は米軍基地内でまた14日間の検疫措置を受ける。「船内の感染力を見ると、ホットスポットにいるようなものだからだ」と理解を求めた。

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