ユダヤのペーパー(Final)

2005年12月06日 | ユダヤ
以前ご説明したとおり、私が履修しているユダヤのクラスにはExamが一切なく、
成績は頻繁に出されているクイズと、3つのペーパーでつけられる。
(プラスAttendance)←私は皆勤です、当然。ユダヤレクチャーを逃すなんてもったいない。

そして、今学期最後のペーパートピックが先週の金曜日に渡され、
週末のわたくしは、このペーパーにノソノソかかっておりました。

トピックは「Secular Jewish Identity」についてで、Reference として
2個目のペーパー以降課題だったリーディングの中から5つを選び出し
それらをふまえた上、エッセーを書き上げなければならない。(でもCiteはダメ)

Reference5つか~・・・なんか多いなぁ~・・・・小説も含めなきゃならんなぁ~・・・・・
なんて思った私ですが、最後のペーパーは必要な単語数もこれまでより多いので
5つも話題があると、単語数達成にはラクかも~。とも思ったのだが・・・
やっぱり5つのことをそれぞれ考え、うまくまとめるのは(私には)結構大変でした。ふぅ
(まだ全部書ききれてないし)←ノロい





*************** 雑学


最近習った「イスラエルのユダヤ人」の中で、特に気に止まったことの一つが、
Democracy(民主主義)とJewish State(ユダヤ国家)は同時に存在することができないということ。

イスラエルは(数字的に)先進国の仲間入りをしていて、
多くのイスラエル国民は、イスラエルは民主主義国家であると考えている。
(つまり先進国として民主主義社会をエンジョイしているとか)
でももし民主主義を主張するのなら、人種差別などあってはならないけれど
現実にはユダヤ人のアラブ・イスラム系住人への差別が横行している。(ユダヤ至上主義)

イスラエルを「完全なユダヤ国家」に作り上げたいと願う(一部の)ユダヤ人たちにとって、
イスラエルに住むアラブ系の人々は邪魔者であり、
その結果、かなりの政治宗教的圧力がアラブ系住人にのしかかり、
そのアラブ系住人はイスラエルから追い出されようとしているのだ。
これでは民主主義国家と呼べないのでは?
歴史上差別され続けてきた経験から、
「差別は絶対によくない」
という考えに至らんのかい?!

ユダヤ人は差別絶対反対主義だと思っていたところがあるのだけど、
やっぱり差別はどこにでもあるものなのだね・・・
たとえ同じグループに所属していたとしても、人間皆同じ考えは持てないってことで・・・

とりあえず、
ユダヤにとって理想的ユダヤ国家を作るとなると、民主主義国家にはなれず、
民主主義国家を作るとなると、ユダヤ国家にはなりえないとか。
これはユダヤ人にとって、ほんとジレンマですなぁ・・・・(お気の毒)ボソ




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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
http://blog.alc.co.jp/d/2000645 (kbt)
2005-12-06 23:28:57
管理人さん、こんにちは。



イスラエルの授業、ますます楽しくなってきたそうで何よりです。



>ユダヤにとって理想的ユダヤ国家を作るとなると、

>民主主義国家にはなれず、民主主義国家を作るとなると、

>ユダヤ国家にはなりえないとか。



そういう見方はしたことがなかったので、なるほど、と思いました。

最近すっかり管理人さんのブログに影響を受けて私が今読んでいるのは、「ユダヤ世界のすべて」と「よくわかる世界史」ですわっ。



そして古本屋で集めまくっているのは民族紛争やら宗教関係の中古本。文庫だと100円くらいでも手に入りますからね。こういうさっと読めて一通りの軽い知識が頭に入る本は、アメリカではまず見当たらないと思うので、これらの本は私と一緒に渡米予定になっています。だってアメリカの本屋って品揃えが少ない。図書館に行けばいいのでしょうけれど、やっぱり一般知識を手早く吸収するには、日本語の方が圧倒的に早いので…。



これからしばらく何の授業を取るか考えて、それに合わせて少しいろいろと持っていく本をそろえるつもりです。



管理人さんは、何かこれを持っていけばよかったと思う本やお勧め本はありますかー?



何でもかんでも管理人さんに聞く私…。



いつか私の方からもお教えできることがあったらいいんですけれどねぇ。いつもすみませんねぇ…。



ユダヤ授業の話、とても興味深いです。またいろいろと情報をシェアしてくださいね。私も本を読んでいて、疑問があったら質問させていただきますね。



それではまた。

寒い折、風邪などにお気をつけてくださいませ。

私は咳のせいで、ここ2日間寝不足気味…。



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なるほどぉ~。 (ドキンちゃん)
2005-12-06 23:29:01
>ユダヤ人がユダヤ人と称するのは、彼らには祖国と呼べる国がないからでしょうか?



本日のブログと併せて考えると「なるほどぉ~」と思いました

イスラエルとパレスチナ問題は、こうゆう経緯なのですね…実は何を戦っているのかヨクわかっていませんでした(恥)。



民主主義と差別…難しいですねぇ~

我が日本でも差別は存在するであろうし、多人種国家のアメリカや、移民の多いヨーロッパでも現実にありますよねぇ…。

あっ、韓国でも結構あるって(特にお役人サン)聞いたコトがあります。

大々的(国家的?)に異民族(異宗教)?を排除しようとしている?イスラエルとはチョット(というか大分違う?)かもしれませんが、根本的には同じ、自分達を守ろうとする自己防衛反応の様な気がしてなりません。

そういう意味では、日本の「鎖国」も似た様なものだったのかな?



自分がされて嫌なコトは他人にはしない…と幼稚園で教えられたし、極力努力はしていますが(でも心が狭いモンで)、イスラエルの人達の気持ちもわからないではないかなぁ~というのが正直なところデス(汗)。

歴史的にも国を追われ続けてばかり?でしたから、心情的には「好きにさせてあげたい?」とも思いますが、ずっと住んでるアラブ系住民にしてみたら、それは非道ですよね…。

でもきっと、ユダヤ系住民にとっては「差別」という意識よりは、「自己主張」というか「長年の目的達成にまい進」して無我夢中状態の様にも映りますデス…。



コレって、ちょっとユーゴやボスニア関係と似てませんか?違うか?

いずれにしろ、島国人間の私には難しいナ
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Unknown (30代管理人)
2005-12-08 03:00:09
Kbtさん、こんにちは~♪

どうもどうも、ユダヤのクラス益々?楽しんでまーす。

確かにアメリカで自分に合った本を見つけるのは難しいですね。

今までユダヤ系の本を読もうとして何度断念したことか。(爆)



持ってきたらよかったと思う本は、今は特にないですねぇ・・・・

最初渡米したとき、アメリカ史の本を持ってきてあって、

それはアメリカ史のクラスに(ちょっとだけ)役立ちましたけど、

kbtさんは既に履修済みですもんね。

あとは、以前お話した政治哲学の日本語訳があったら

私としてはかなりありがたかったんですが、ユダヤの哲学は

逆に日本語訳があったらなーとは思わなかったんですよ~。

同じ哲学でも状況によって違うもんですね。なんでだ?(笑)

そういえばGE RequirementではENGのLiteratureのクラスが

最低一つは必要だと思うんですけど、kbtさんの学校はどうかしら?

政治哲学同様、文学は日本語訳があるといいと思うんですけど

でも履修するまでは何を読まされるかわかりませんよねぇ・・・。

American Literatureだとお決まりの文学があるかも???

(ちなみに私はWorld Literatureを履修したのでアメリカ文学は一切知りません)笑



ぎゃー、私に質問だなんて滅相もない。(爆)

ほんとどこまで理解しているのか怪しいし・・・・<ユダヤ

私もkbtさんのブログから(密かに)色々学ばせていただいてまーす♪

お風邪早く治してガシガシ再渡米に備えてくださいマセねー。









ドキンちゃん、

わははっ、私もそうなのー!

一体何が目的で戦ってるんだろーっていつも思ってました。

かと言って、きちんと調べたこともなかったんですが。(私らしい・・・)

そして同じく・・・イスラエルくらいユダヤにあげたらいいのにーって思います。(爆)

でもそれは私の中でイスラエルにいるアラブ系の人たちの存在感が薄いからかも?

つまり、アラブ人をつい一まとめに見て、他のアラブ系の国に移住してもいいんじゃないかって

思ってしまうんだけど、でも実際何人であろうが、どの宗教を信仰してようが、

生まれ育った地を追いやるなんてのは論外ですよね。

例えばいきなりどこかの人種が「ココは聖地だから」とかなんとか言って

日本を強引に占領し始めたらとんでもないですもんねー。(笑)



自分たちを守ろうという点ですが、確かに未だ存在するユダヤ差別から逃れるために、

ユダヤ人だけの国を作ろうとしてる(してた?)部分もあるそうなんですね、

でもイスラエルの面積から考えても、所詮一部のユダヤ人しか住めないわけですよ。

それと同時に、イスラエルがたとえユダヤ国になったとしても、

イスラエルに移住したいと考える現代ユダヤ人は少ないそうで、

イスラエル:ユダヤ建国の夢は、ほんの一部の超ユダヤ人(笑)が持っていて

その彼らの根本的部分には非ユダヤに対する差別意識があるようです。

ユダヤやイスラエルに関する読み物に手をつけてみると、

ほんといろんな見解があって、実のところ何をどう受け止めたらいいのか、

私にはわかりません。(笑)



旧ユーゴの民族争いも似たようなとこあるでしょうね~。

同じ民族だけで独立国を作りたいって思ってるわけだから。

私たちは日本で日本民族として育ってるから少数民族の気持ちとか

よくわからないですよね。たとえばアイヌ民族の人たちは、

日本とは別にアイヌ国を作り直したいとか考えてるのでしょうか!?



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管理人さんもですかぁ~! (ドキンちゃん)
2005-12-08 18:01:32
「ナンデ戦ってるんだろ?」なぁ~んて、おバカなこと思ってるのは私くらいかと思ってましたので、チョコット安心しましたデス



>イスラエルくらいユダヤにあげたらいいのにー

私も賛成です、単純明解に考えると…。

だからといって、アラブ系住民を追い出せばイイとは思いませんが…。

もしも、イスラエルが単一ユダヤ国家になり得たとしても、世界中に暮らすユダヤ系の人達が「イスラエルに住みたい」とは直結しないとも思います。

たぶん、自分達のルーツ=国家があると安心感が出来るという感じではないでしょうか?

例えば、日系アメリカ人でも、日本に行ったこともない、日本語も話せない、日本に住みたいとは思わない…という人はたくさんいると思うのですが、自分達のルーツである「日本」という国が存在していることに、何らかの意味があるのではないかぁ~と思ったりするのです。

もちろん、なぁ~んとも感じていない人もいると思いますが(汗)。

でも、どうなんでしょうねぇ~、「一部のユダヤ人の夢」ならイスラエルをユダヤ国家にしたいと思っているユダヤ系の人達は少数かもしれませんよね





同じイスラム教でもシーア派とかスンニ派とかいっぱいある様で、異派同士で戦っちゃてたりしますよね?

そうする「アラブ系」と一括りには出来ないのでしょうね、きっと…。

日本でも真言宗とか浄土宗とか多種多様ですけど、だからってあからさまに戦ったりはしませんよねぇ~。

民族や宗教観の違いなのでしょうか?



アイヌの方々はどう思っているんでしょうね?

基本的に北海道にしかいらっしゃらない?様ですので、差別等の問題も中央にはあまり伝わりにくいのでしょうか…でも差別はあると聞いた様に思うのですが?



ユダヤ学?って、奥が深いですねぇ~
返信する
Unknown (30代管理人)
2005-12-09 08:23:28
ドキンちゃん、

話があっちこっち飛んで申し訳ないですが(汗)

もともとユダヤ建国の夢は18,9世紀ごろの

ヨーロッパAnti-Semitism(反ユダヤ主義)がきっかけだったそうです。

ヨーロッパ各地で迫害されているユダヤ人を集めてユダヤの国を作れば、

その問題は解決するだろうと思われていたそうで、

しかも当時はイスラエル(パレスチナ)ではなく、他の地でいいと思われていたらしいんですよー。

(AfricaやArgentinaが候補に挙がっていたらしい)←なんかヘン

でもそれがいつの間にかちょっと別の方向に走り、

ユダヤ教から離れたZionistと呼ばれる人たちが“ユダヤ民族”として

イスラエル建国を実現したようです。

というわけで、現代のイスラエルには信仰深いユダヤ人はほとんどいないらしく、

(世界中のユダヤ人は宗教離れしているそうですが)

少数派のOrthodox Jewと呼ばれる信仰深いユダヤ人との対立もあるようです。

私としてはこれはちょっと意外でしたー。国がモダン化しているとはいえ、

イスラエルのユダヤ人は皆それなりに信仰深いユダヤ人だと思っていたので・・・・

あと、ユダヤ人は世界各地を追いやられ続けてきたと思っていたんですけど、

無理矢理追い出されたというよりも、自分たちから進んで移動し続けたというのが

正しいそうです。(←最近書いたペーパードラフトを訂正されて知る)笑



おおー、私にはイスラムも未知の世界ですわー。

なのでアラブ国の勉強もしてみたいんですよねぇ・・・

北海道の子供たちはアイヌに関すること多少は学んでるでしょうねー。

私もアイヌに対する差別の話はちらっと聞いたことがあります。

どの程度の差別なのかは全くわかりませんけども。



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Zionist! (ドキンちゃん)
2005-12-09 17:00:46
ユダヤ教も宗派があるんですねぇ~って当たり前か(恥)。



>イスラエルのユダヤ人は皆それなりに信仰深いユダヤ人だと思っていたので…

私もそう思ってました!

イメージ的には「アーミッシュ」に近い印象を持ってました…まぁ、アソコまで厳格ではないにしても。



>無理矢理追い出されたというよりも、自分たちから進んで移動し続けた

おぉ~、コレも勘違いでした(汗)。

どうも、ナチスのユダヤ人迫害のイメージが強烈過ぎて、気の毒な民族だぁ~と勝手に思っておりました。

なんだか、ジプシーちっくなんですね



アイヌ…私が彼らの存在を初めて知ったのは、小学生の時に読んだ、いがらしゆみこの「ころんでポックル」(確かそんなタイトル…)でした←いっつもマンが

全く関係ないのですが、アイヌの人達を見ると、何故かエスキモーの皆さんを連想してしまう私デス
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Unknown (30代管理人)
2005-12-10 03:13:46
ドキンちゃん、

Zionistをユダヤの宗派のひとつと呼んでいいのかどうかわかりませんけど、

↑この人たちはユダヤを宗教グループとしてではなく、

ひとつの民族グループとして見ているようです。

なので彼らに信仰は無関係で、ユダヤ人はユダヤ人としてまとまるべきだと思っているとかで、

その点Orthodox Jew(信仰深いユダヤ人)と意見が食い違うようです。

Orthodox Jewはとにかく「ユダヤ法」を基準に生きてますから。(笑)



ぎゃははっ、ジプシーチック!これ受けました。(笑)

なんかね、よりよい生活を求めて移住し続けたと見るのが正しいそうなんですよ。<ユダヤ

その根源にはもといた地にユダヤに対する差別があったからだとは思いますけど、

でも「追いやられた」というのは間違いだそうで、居座りたければ居座ることもできたという点、

自ら移動したということになるそうですわ。へぇ~って感じですよね。(笑)



おおー、いがらしゆみこの「ころんでポックル」(笑)、私も読みましたー。

内容は全然覚えてないんですけども・・・アイヌが出てきてたんですねぇ。(関心)

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