国際関係学を捨てるまで(8)

2007年09月04日 | 留学色々
前回の記事冒頭に戻ります。

とある理由で某大学(ユニバーシティ)のWebを覗いてみたとき、何気にPolitical Science Departmentページを開いてみました。その大学(ユニバーシティ)にはどのようなコースがあるのか興味が湧いたからです。すーるーとー・・・・・・そこには政治学の一部として、国際政治(World Politics)のカテゴリーがあります。当時国際関係学専攻で通っていた大学(カレッジ)にあるコースと見事に同じコースが並んでいます。つーまーりー・・・・・国際関係学専攻のないその大学(ユニバーシティ)でも、国際関係の勉強が充分できたのです。

これはとてもショックな発見でした。

進学する前は政治学と国際関係学の繋がりが見えず、進学したあとようやくその関係を知りました。そしてまさか某大学(ユニバーシティ)の「政治学」で「国際関係」の勉強が、国際関係学専攻がある大学(カレッジ)同様できるとは、実際Political Science Departmentページを覗くまで、想像もしていませんでした。「国際関係学」の性質を理解していなかったからこそ、「政治学」と「国際関係学」の繋がりが見えなかった私です。繋がりどころか、分野として同じと言えば同じなんですよね。まず国内中心の政治を学ぶか、海外の政治を学ぶかの違いがあるだけで、どちらも「政治」を学ぶことには変わりないのですから。あぁ、私って、私って・・・・。(汗)そして私はその大学(ユニバーシティ)へ「政治学専攻」で編入しようと決めました。編入する理由は何か?まずは自分の持つ資金面の問題を少しでも和らげるためでした・・・・。

前回の記事に書いたとおり、(未来の)同居人は私にその大学への進学を薦めていました。彼は私に大学資金が充分にないことは百も承知だったので、自分と一緒に暮らせば留学費用のほぼ半分にも値する“生活費”が抑えられるのではないかと言っていたのです。当時彼がオファーしてくれたRentはとても低い金額で、逆に自分が進学した地で払っていたRentは、一軒家を5人でシェアしていたにもかかわらず、彼のオファーの数倍もしました。今後彼と住むことにより、毎月支払わなければならないRentが少しでも抑えられれば、長い目で見るととても大きな節約になります。つまりその節約になる分をこの先のTuitionにまわすことができ、国際関係の勉強が続けられるだけでなく、卒業の可能性が高まると思えたのです。が、そんな甘い考えはそう簡単に通用しません。編入を決め、同居人に早速電話したときのことです。私のかなり自分勝手で図々しい突然の「編入・引越し計画」に対し、「何なの今更?一緒に住むことにすぐには返事できないから・・・。」と冷たい反応をされてしまったのです。そのときの私の心境は、「一緒に住んでもいいって言ってたじゃないのよーーーー!(叫)オニーーーーー!!!(叫)」だったのですが、彼の反応はごもっとも・・・。(汗)


たとえ同居人と一緒に住むことができなくとも、その地へ移ることによって得られる「精神的メリット」が幾つかありました。そのひとつは車に関することなのですが・・・・

まだコミカレでサマーコースを履修していた進学直前、遂に自分の車が本格的にぶっ壊れました。(←エンジンの調子が悪かったと思われます。)幸い近所に住む、同居人の古い友人が私の車を四苦八苦修理してくれ、これで当分心配はないだろうと思っていたのですが、進学先ですぐ、また別の箇所がおかしくなりました。(←あまりにもボロ車過ぎた)でもその対処はどうにかこうにかできたため、その車で通学を続けておりましたが、それでもいつ再び調子が悪くなるかわかりません。しかもコミカレ時代と違い、同居人の助けも、同居人の友人の助けも簡単に得られない地に引越しした私ですから、何か起きれば全て自分で対応しなければなりません。ま、それはともかく、自分にとって一番憂鬱だったことは、「車がなければ通学不可能」という事実です。以前の記事にも書きましたが、進学した地は陸の孤島ごとくの「村」でした。人口が少ないことから、村内に公共交通機関(バス)は走っていません。そして人口のほとんどを学生が占めるようかの学校付近(徒歩圏内)では、自分が希望する生活環境が得られそうもなかったため(←進学前の最初は徒歩圏内でアパートを探していたのです)、あえて多少大学から離れた静かな場所に住まいを決めてしまいました。ま、大学から離れたと言っても、通学距離は3マイルほどだったので、そう遠いわけではありません。通学の道のりは信号もない田舎の1本道ですから、車で一気に大学に行くことができます。

が、もし車が壊れたとして、歩いて大学に行くことになったとして、この3マイルほどの距離を歩くと考えた場合、何もない田舎道は気が遠くなります。(街中を3マイル歩くのとは感覚は絶対違う)贅沢だと思われようが何だろうが、真冬になれば長時間徒歩は危険とも言えますし(自転車も絶対無理)、私はとても徒歩通学する気になれません。しかも履修していたクラスは一度たりとも欠席したくなく、何が何でも学校に行かなければと思っていただけに、車が故障し欠席する羽目になる可能性の高さが、とても耐え難いことでもありましでした。ですので、毎日車のエンジンをかけるたび、そして大学にたどり着くまで、神経をちくちくやられるほど、車の調子が気がかりでたまりませんでした。(←ボロ車を持つ人間の宿命か・・・)

こんな生活をずっと続けるのはいやだ。本来留学生活を助けるための車が、逆に精神的負担になっては意味がない。心底そう思った私は、大学(カレッジ)の徒歩圏内に引っ越すことも考えたのですが、学生しかいない陸の孤島の村に留まるよりも、どうせなら同居人の住む地にある、某大学(ユニバーシティ)へ編入することに決めたのです。そこへ移れば、たとえ車に問題が起きてもバスで通える。(市バス以外、大学へのシャトルバスも走ってます)とりあえず誰にも頼らず、自力で安全にバスで身動きが取れる。これほどすばらしいことはない!(叫)

大学を卒業した今でもそれは本当に思います。自力で動ける環境は、私にはなくてはならないのです。車を持つ人に頼らなければどこへも行けないという状況は、わがままな自分には耐えられないのであります。


今回で最終回のはずが、全て書ききることができませんでした。
よって今回も、




次回へ続く・・・・。





最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (30代管理人)
2007-09-05 23:38:08
■ひかりさん、はじめまして。
一気に読んでくださりどうもありがとうございます。

>振り返ると悔やむこともありますが、
>その時々でできることを精一杯するしかないですよね。

もっと要領よくやれただろうにと思えることだらけでしたが、いつのときも、自分なりに最善の方法、道を選んできているんですよね。(あれでも。汗)でも途中で諦めることなく、多くの人たちの力も借りながら、なんとか前に進めたことはラッキーだったと思います。

>面白いのでじっくり楽しみに読ませていただこうと思ってます。

次回の更新がこのシリーズ最終回の予定です。(笑)



■春なつきさん、
春なつきさんがどの年代のお方なのかさっぱり見当がつきませーん。(笑)

>オンタイムで卒業は目標でしたが、夏セメを取らずに
>日本に出稼ぎに行ってたりしてたので、
>今セメでもう既に留学4年目です。

私も大学に編入してからは一度も夏セメは取ってません。
コミカレならまだしも、四年制大学での夏セメはTuitionが恐ろしいですからねぇ・・・
サマーを履修するのは無理がありました。(汗)

>今セメは、ポリサイのクラスを一つ取ってます。
>なんだか、難しいです(泣)

それはAmerican Politicsでしょうか?もしそうであれば、アメリカ人には断然馴染みのある科目でしょうけど、日本人には辛いですよね。なんせアメリカ人が長年義務教育で教わってきたポリサイ基礎知識が、外国人の私たちにはほとんどないのですから。(涙)

>来週にいよいよ指紋採取です。

お気をつけていってらっしゃ~い。(何)
返信する
Unknown (春なつき)
2007-09-04 13:04:26
10代で留学してる子達とは違って、焦りますよね。私も同じです。日本の大学中退したことをちょっぴり後悔しそうになったこともあります。同学年の子で院に行った子なんかは、私が留学する時点で修士課程終了間近でしたからね(あっ、年がばれるか)。
オンタイムで卒業は目標でしたが、夏セメを取らずに日本に出稼ぎに行ってたりしてたので、今セメでもう既に留学4年目です。
学校が始まって、履修のスケジュールを立てたのですが、今のところはあと1年半で卒業予定です。
今セメは、ポリサイのクラスを一つ取ってます。なんだか、難しいです(泣)

ところで、イミグレから新たにお手紙が届きまして。レシートでした。なんで?って感じですが、アメリカらしいですね。来週にいよいよ指紋採取です。
返信する
はじめまして (ひかり)
2007-09-04 09:02:17
はじめまして。
kbtさんのところから寄らせていただいてます。

この「国際関係学を捨てるまで」を(1)から読ませていただきました。
財政状態を気にしてon timeでの卒業を優先するという点は私も経験しました。情報収集を不十分なまま始めてしまったという点も体験済みです。
振り返ると悔やむこともありますが、その時々でできることを精一杯するしかないですよね。
面白いのでじっくり楽しみに読ませていただこうと思ってます。
返信する