カレッジランキングとライティング

2007年04月06日 | 教育関連話
かなり前の地方新聞で、NYにある私立大学Presidentが書いた記事を読みました。その私立大学はSarah Lawrence Collegeというリベラルアーツ・カレッジで、Writing-Intensive Schoolでもあるそうです。なぬ?そのように呼ばれるカレッジがこの世にあったのか。専門性の高いGraduateレベルならばともかく、ライティング重視をはっきりとカレッジ全体の特徴にしているUndergraduateがあったとは。もし何かの間違いで自分がこのカレッジに受かったとしても、一生卒業できんかもしれんなぁ。(汗)

さて記事によると、このカレッジはWriting-Intensive Schoolであることから、「SATスコア」は出願者選考のうえでほとんど参考にならないだろうということで、数年前から出願資料としてのスコア提出は求めていないそうです。(高校での高いGPA、カレッジ準備コース結果、推薦状、Writing Sampleにより選考)そして選考プロセスからSATを排除した後、生徒の質が下がったことは全くないそうで、SATを学力等の判断基準として利用しないことは、このカレッジの方向性に対し逆に受け入れる生徒の質の向上に繋げているかもしれません。が、ここで問題がひとつ。

以前ブログ記事にもしたことのある、「U.S. News & World Report」というマガジンがアメリカにありまして、毎年高校生がカレッジ進学手続きをし始める頃に、カレッジランキング特集号が発行されます。進学予定の子を持つ多くの親御さんやその子供たちは、カレッジランキング特集号を手に希望するカレッジの見学に行くらしく、その様子を見る限りいかにその特集号が進学校選びに影響を与えているかがわかるとか。そんな影響の高い「ランキング」でありますが、先に書いたとおりSarah Lawrence CollegeはSATスコアを選考基準のひとつにしていないことから、U.S. Newsがランキングを算出するにあたり必要な情報が欠け、その結果例年に比べこのカレッジのランクがぐっと下がってしまったそうなのです。つまりカレッジそのものや生徒の質の高さに反し、カレッジランキングでは低く評価されてしまっているということ。進学校決定にあたり多大な影響を与えるカレッジランキングでの評価が低くなれば、優秀な生徒の出願数が減る恐れがあり、情報抜けのためにランクを偽造されるくらいならば、いっそのことランキングから排除してもらおうかという意見も大学内で出ているそうです。しかしこれもまた更なる悪影響が出るのではという懸念もあるとか・・。(ジレンマ)でも大学に限らず、ランク付けなんてものは一概にできないもので、情報を受け取る側としてもそういった「ランキング」から正確な質など知ることはなかなか難しいことだと思います。アメリカ人がかなり当てにしているらしいU.S. Newsのランキング結果も多少の誤差・偽造もありえるようですし、最高だと言えるものはそれぞれ状況や求めるものによって違ってきますしね。物事の質の判断は結局自分の判断基準、判断能力にかかってくるものですな。(再認識)


ちなみにですが、今の職場でSarah Lawrence College出身の(白人)女性と一緒に働いたことがあります。卒業後はMBA取得のためビジネススクールに通っていたそうなんですけども、事情により学位取得には至らなかったとかで、その後かなり年数が経っていることから、当時取得した単位は今や無効なんだそう。高校、大学の単位は確かほぼ一生ものだと思うんですが、大学院の場合、規定の年数で卒業しなければ取得した単位はその後一切使えないんだと。これは知らんかったな~。そういえば大学院を一時休学したという話は聞いたことがありませんものね。で、この彼女のUndergraduateでの専攻は覚えてないんですけども、現在就いている仕事は地元の新聞に記事を書くことだそうです。おお、さすがWriting-Intensive school出身だ。でもこの仕事はフルタイムではなく、よって他の収入を得るために、私が勤めている企業にてアルバイトもしているんだそう。彼女の経歴を知ったからというわけではないんですが、初めて話をしたときには彼女の口調から、「賢そうだな」という印象を受けました。正確なよりよい文章を書く能力のある人は、口に出す言葉、文もきれいなんでしょうね。(羨ましい)

自分の留学ではライティングをほとんど強化できなかったと思うので(そりゃ留学しなかったよりはマシですが)、いつかチャンスがあれば、カレッジでWritingの勉強、特にノンフィクション・ライティングの勉強を集中して行ってみたいです。(クリエイティブ・ライティングにはほとんど興味なし)ライティングなんて自分で書いて書いて書きまくればいいんじゃないか。という部分もありますが、やはり英語なだけに、専門家の手助け、ナビゲートは欲しいです。自分には絶対必要です。そしてこの夢は今後の優先事項ではございませんが、これは幾つになってもできることだし、いつかいつか、そういう余裕ができれば、カレッジレベルのWritingを本格的に習ってみたいなぁ。ウットリ・・・(←現在妄想中)