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一日も早い回復をお祈りいたします

27日 続きのあと

2007-06-28 18:45:58 | ラジオ


(ゆういち)
車は 海を目ざして 走っていた。
突然 あやかちゃんが、

「ラジオのチャンネル 変えてもらって いいですか?」
「え? いいけどー。どれ?」
「あ、待って。私がやる、危ないから 前向いて!」(まりこ)
「はいはい・・。」(ゆういち)

(ラジオ)
「サッと 答える人生相談・・、」

「え~、渋いねー!」(ゆういち)

(ラジオ)
「今日は くどう先生が 風邪で体調を崩された という事で お休みです。
 代わりに 大学教授の 安藤デコ丸先生←(でこまる・・って、どの字を 当てればいいか悩む お名前ですね。)に お越し頂きました。」

「もう いいです。」(あやか)
「え?」
「ラジオ もういいです。ありがとうございました。」
「あ・・うん。」

「お母さんが 待ってるって、待ち合わせしてるの?」
「海岸で 何してるの?」
「ごめんなさい、あの・・。」
「ん?」
「お母さんは 死んでしまいました。」
「え?」
「お母さんが 育った街なんです、くがしま。」
「そう・・。」
「お母さんが 死んで どうしたらいいか 分からなくなってしまって、
 お父さんとも ずっと話せなくて・・。でも もう一度 お母さんと見た海に行きたいんです。」
「そう。」
「くがしまに 行ったら・・、」(あやか)
「私もね!・・会いに行くわ。大切だった人に会いに行って ちゃんと さよならって 言う。」(まりこ)
「・・そっか。」(ゆういち)

「それはそうと、いきなり車に乗るの 怖くなかった?やっぱり この おじさん 優しそうだと 思ったの?」(まりこ)
「おじさんって(怒)!」(ゆういち)
「いえ、あのー、占いのラッキーナンバーが“8”でした。」(あやか)
「また、占いかよー。」


(くどうあかね)
朝早くに ラジオ人生相談のディレクターから 転送されてきたメール。
このあいだの 嫌がらせメールの人からだった。
そこに 書かれていたのは・・。

「くどうあかねさん。この間は 嘘のメールを送って ごめんなさい。
私は 2ヶ月前に お母さんが死んで、だから あなたが『母親なんて関係ない』と言ったので 腹が立ちました。
でも メールを送った後 嫌な気持ちに なりました。
こんな事で お母さんは 喜ばない。
じゃあ どうすれば いいのか?
私は お母さんと一緒に 過ごした海に いつも聞いているラジカセを持って行こうと 思います。
そこで もう一度 お母さんに 話し掛けてみます。」

・・このメールに 背中を押されて 私は 石垣島に やってきた。

ここで 終わりです。この回は 3人の会話が多かったですね。
自分的には ゆういちくんに対して『おじさん』呼ばわり・・★
思わず 息を飲みました・・(汗)。
うーん 相手は10代ですから しょうがない??(汗)。
(いえ・・、川久保くんが 言われた訳じゃないので・・。
 そんなには ショック受けては いません★)

ちさとおばあちゃんの沖縄言葉が 可愛らしい☆☆
「あー、はいはい」って 返事している ゆきさんも いいですね。

もちろん 容赦ない感じで(遠慮ない感じで)自分のペースに巻き込んでいる まりこさんと
年上だから 「もー、なんだよー!。」って言いながらも 結局 受け入れてる感じの ゆういちくんとの すでに 馴染みまくっている 二人の会話も
楽しいです☆☆☆
(今週で 終わるのが残念です。この二人だけで あと少し続けて欲しいです。)
 

27日の続き

2007-06-28 10:02:37 | ラジオ

27日の続きです。

「ちさとさん、昨夜も うなされて ましたよ。かずこって 誰ですか?」
「・・ゆきさん。」
「どうしました、ちさとさん。」
「またー、夢を見たさー。」 「そう。」
「娘の夢。」
「また、足にしがみ付いてた?」
「私はねー、娘に 辛い思いを させたさー。」
「娘さん 今 どこに?」
(話を聞いていないのか、気づかないフリを してるのか)
「どうやって、話したら いいのか、どうやって 構ったらいいのか、分からんかったさー。」
「ちさとさんの 娘さん 今 いくつ くらいなんですか?」
「・・娘? ゆきさん そんなん いないなー。」
「いるの?いないの? ・・どっち?」
「だからねー。」 「だから・・何?」
「あいたいさー。」
「そう・・。」
「うー、あいたい。」

「この年になると もう1度会いたい人 いますよね。生きているのか、死んでいるのか、分かりませんけど。せめて もう1度 会えたらな~って。私にもいるんですよ、そういう人。」
(いきなり元気に)「ゆきさん!はじまるよ!ラジオ。」
「まーだ 始まりませんよ。」
「ゆきさん、ほれ、ほれ早く!」
「ちさとさん、そんな大声だしたら ホーム中の人に 聞こえますよ。」
「あの人最近 元気ない感じするけど、大丈夫かね?」
「え? 弁護士のくどうあかねさん?大丈夫ですよ。」
「なんで分かる?」
「な~んか 強そうな人でしょう。」
「人間ってね、強そうに見える人が 弱くて、弱そうに見える人が あんがい強いんだよ。」
「はいはい。」
「あの人は 好きで きつい事言っている訳じゃないよ。本当は 気が・・。」
「そうですか?普段から きつい人だって 週刊誌に書いてありましたよ。」
「いや、違う! 絶対違う!あの人は 弱い人なんだよー。あい!始まる!」
(ラジオ)
ラジオ人生相談が 始まりました!えー、今日は くどう先生が 風邪で体調を崩されて、という事で お休みに・・

「何か あったのかね?」
「そりゃ 先生だって 風邪ひく でしょうから。」
「大丈夫かね?」
「心配ですね。」
「ゆきさん、ほれ 放送局に電話して 聞いてちょうだい。」
「だーいじょうぶ ですよー。あしたは きっとー、」
「ほれほれ 聞いてちょーだい!」
「はい!」

・・すみません また続きます。



6/27 放送

2007-06-28 07:10:08 | ラジオ

青春アドベンチャー ラジオの前で 8話

(あやか)
夜のうちに 台風は行ってしまった。
すごく いい天気。

朝6時 私は ラジカセを受け取りに やましろさんの家に行った。
もう、起きているかな?
あ!! 家の前に たろうくんがいた。

「あ! あやかお姉ちゃん。」
「たろうくん、おはよ。おじいさんは?」
「いるよ。今から ハト飛ばしに 行くんだ。お姉ちゃんも行く?」
「おねえちゃんは ラジカセを受け取りに きたの。」
「そっか。」

「おー、これはこれは、ずいぶん早くきたね、あやかちゃん。」
「おはようございます。」
「あぁ、おはよう。」
「あの・・直りましたか、ラジカセ。」
「うん、もちろん。」
「あー、ありがとうございます!」

「昨夜は 停電があって、難儀だったけどな。」
「ろうそくに 火をつけたんだよ。」(たろう)
「さあさ、スイッチを入れて。」

(ラジオ)英語講座 初級の・・。

「お母さんと一緒に 聞いた番組です。」
「そうかい。」
(たろうが マネをして)「そうかい。そうかい。」
「へっへー(笑) こいつ!」
「こうして 昔の物を大事にするのは いい事だよ。」
「おじいさんの ラジオも?」
「おお、そうよ。真空管ラジオも ある人から もらったんだ。まだ若かった頃の話だけどな。」
「おじいちゃんは ずっと おじいちゃんだったんじゃないの?」(たろう)
「ははは、ワシにも たろうや あやかちゃん ぐらいの年があったんだよ。」
「へんなの。」

「あやかちゃん、このラジオはね 大切な人から貰ったんだ。」
「そうですか。」
(たろう マネをして)「大切な物はな、あっという間に 無くなってしまうんだ。」
「おうおう、たろうは 賢いなー。昨夜の話を覚えておったか。」

「だからね、おねえちゃん、大事なんだよ 伝えるって。」
「言葉にして。」
「言葉・・・。」
「あとで 後悔しないためにね。」

「ワシにとって ラジオをくれた人は 本当に大切な人だったんだ。なのに ワシは よく分かっていなかった。人は 大切なものを あっと言う間に なくしてしまうんだ。
 だから・・、あかねちゃん。大切なものは 大事にしなきゃ いかんのだよ。」
「だから じいちゃんは この古いラジオ 大事にしてるんだ。」
「そう。」
「おねえちゃんも 一緒じゃないか。」
「ん?」
「おねえちゃんはね、雨の中 このラジカセを濡れないように 服の中に守ってたよ。
 壊れても 捨てないで 直そうとしたよ。」
「そうかー、あやかちゃん それで いいんだよ。」
「はい。」
「あとは ちゃんと伝えることだ。」
「はい。」
「また 遊びにおいでね。」

最後に おじいさんの 大切だった人の名前を聞いて 家をでた。
あの人に メールしようと 思った。


(ゆういち)
待ち合わせのコンビニに まりこさんは 現れた。
ゆういちく~ん☆ なんて 明るくやってきた。
その明るさが・・、ちょっと痛々しかった。

うん、でも とにかく海だ。よし!行くぞ!・・って
車が 走り始めたところで
(ラジオ) 
「次のニュースです。ハワイ諸島、オアフ島のノースショアで 観光用プレジャーボートが 遭難した事件で・・」

「やまなかさん?!」
(ラジオ)
「現地ツアーガイドの やまなかこうたろうさんが 今朝 無事発見されました。」

「ごめん 車停めて!」 「ああ。」

(ラジオ)
「やまなかさんは 衰弱しているものの 意識は はっきりしており 怪我は無いと いうことです。以上 ニュースをお伝えしました。」

「ハワイ・・行くの?」
「え・・、どうして?」
「いや・・。」
「なんで まりこが ハワイに行くの?」
「いや・・ただ オレは 生きてて良かった というか。」
「どうして行くの(涙)?」
「まりこさん・・。」
「私は・・・。」

「とりあえず 戻る?」 「ん?」
「海に行くって感じじゃ・・。」

本当は 一緒に海に行こうぜ! って 言いたかった。
助かったんだしさー、良かったじゃん。
これで あんな男とは 別の道行ってさー、
すべて きれい さっぱり忘れてよー、
オレと 新しくスタートしよう!・・とか 言いたかった。

「帰ろう・・か?」
「ごめん、ちょっと混乱してて・・。」

車を出そうと 思ったとき、
中学生くらいの 女の子が 運転席の窓を たたいた。

「何?どうしたの?」
「あの・・、すみません。この車 これから海に行くんですか?」
「いやー、あの・・。」
「サーフボード積んでいるから 海に行くんですよね。」
「いや、今日は 行かない・・って言うか、その・・。」

「どうしたの?」(まりこ)
「あの、海に行きたいんです。」
「ラジカセ持って?」
「はい。」
「どうして?」
「それは・・。」
「どうしても 行きたいの?」 「はい。」
「乗って!」 「はい。」
「・・って あのー。」(ゆういち)


女の子は 後部座席に ちょこんと座った。

「なんで海に行きたいの? だれか いるの?」
「はい・・。」

「あのさー、電車で行ったら。」(ゆういち)
「連れていって 欲しいんです。」(あやか)
「勝手に連れていったら ほら 子どもの誘拐 とか疑われるから。」

「誰が 待ってるの?」
「お母さんです。」
(小声で)「海より警察に行った方が いいよ。」(ゆういち)
「行こう!」(まりこ)
「警察だな、よし!」(ゆういち)
「違う 海!」(まりこ)
「えぇ?!」(ゆういち)

「どこの海に 行きたいの?」
「くがしま海岸です。」

「そっかー。」
「ちょっとー!」
「ねえ、ゆういちくん。これって やっぱり 行け・・って事だと思う。私と彼との思い出の海って くがしま海岸なの。」

「・・名前は?」
「はやみあやか です。」
「私は まりこ、こっちが ゆういちくん。」
「うすっ!」
「おうちの人には 言ってきたの?」
「メモ・・置いてきました。」
「そう・・、じゃあ 行きましょう! ゆういちくん、お願い!」
「・・・って言うか 何だよ この展開★」

まあ まりこさんが 行く気になったみたいで それは嬉しいけど・・。
とにかく オレは 車を走らせた。
めざせ! くがしま海岸!

次に続きます。


26日の続き

2007-06-27 10:24:51 | ラジオ

~26日の続き

ピピピピ。(電話の呼び出し音)

「もしもし。」
「あ、もしもし はやみです。しのみやさん?」

・・嫌な予感がした。
刑事である はやみさんからの電話。

「すぐに やよい町の救急病院に こられますか?」
「何か?」
「さめじまけいごさんが 交通事故を起こして 緊急入院をしました。」
「え?!」
「お知りあいですか、しのみやさん。」
「すぐに行きます。」

(自動ドアが 開く音)

廊下の突き当たりに 数人のスーツを着た人が待っていた。
その中に はやみさんがいた。

「しのみやさん、安心して下さい。左足を骨折していますが 命に別状はありません。意識もしっかりしています。」
「すみません。」
「あのー、さめじまけいごは・・。」
「犯人・・なんですね。」「えぇ。」
「ニュースで聞いて びっくりして。」
「追跡している途中の事故でした。大事に至らなくて良かった。」
「彼は 悪くないんです、ただ私が・・。」
「ラジオ・・聞きました。伝言板。」 「まあ。」
「彼は 聞けなかった。」
「そうですか・・。」
「少しだけ 会いますか?」
「ありがとうございます。」

「けいごさん・・。」
そこに 横たわるけいごさんが いた。
頭に 包帯を巻いている。
彼は いつもの 優しい目で 私を見た。
「ごめんな、れいこさん。」
「え?」
「もう少しだったのに。」
「いいの、もう いいの。」
「あの260万は?」
「まだ、私の部屋にある。」
「え?」
「使えなかった。」 「れいこさん・・。」
「ごめんね、こんな私のために。」
「こんな なんて言うなよ、れいこさんは れいこさんだ。」

「あのさ、れいこさんが好きな くどうあかねさん いるだろ?」「うん。」
「その人に 40万借りたんだ。」
「もう、いい!」
「あの人 弁護士だから きっと力になってくれるよ。」
「私の事は いいから!」
「・・オレ やっぱり れいこさんの事が好きだ。くどうさんに言われて 気がついた。もう 弟の事は 関係ない。」
「私だって。・・私だって。」
「思いを伝えるのは 難しいな。」「うん。」
「遅すぎ・・たかな。」「ううん。」

(はやみ刑事)
私は 二人を残して病室を離れた。
そして 娘に電話をかけた。

「はい。」
「あ、もしもし あやか?」
「はい。」
「お父さんな、今夜も帰れない。」
「はい。」
「大丈夫か?」
「はい。」
「あやか・・。」
「何?」
「いや・・。じゃぁ。」
「はい。」
 
電話が切れる音

私は あやかに ちゃんと思いを 伝えられない。
言葉にできない。
でも、このままじゃ だめだ。
あやかに せめて 自分が 思っていること、それを言葉にして伝えないと。


~ジャズの音楽

「おじいちゃん・・。」
「ん・・、なんだ たろう?トイレか?」
「まだ 寝ないの?」
「あぁ、ううん。」
「ラジカセ・・直った?」
「あぁ~、直った、直った。なあ たろう。」 「うん?」
「おまえは まだ ちっちゃくて分からないかも 知れないが、大切なものはな、あっと言う間に 無くなってしまうんだ。」
「ぼくの お父さんや お母さんの事?」
「そうだ。だからこそ 大事なんだ、伝えるって事がな。」
「伝える・・?」
「言葉にして、後で後悔しないためにも。」
「よく 分からない・・。」
「ははは、そうだろうな。だが そのうち分かるよ。たろうも分かる。きっと分かる。さあ、もう おやすみなさい。」

(あやか)
お父さんからの 電話は 珍しかった。
何か・・言いたそう だった。
でも、私は 上手く話す事が 出来ずに すぐ電話を切ってしまった。
明日は 晴れるといいな。
お母さんのラジカセを 取りに あの おじいさんとたろうくんに会いに行こう。

ここで7話が 終わり。

ラジオの前で・・というタイトルだから みんな ラジオが きっかけなんですね。
実際は こんなにタイミング良く 聞けたりしない・・とか 思ってしまいますが、
(ごめん こんな事言って・・★)
それぞれ いろんな事が 起きるけど、優しい人ばかり。
夜に 聞くのも いいな~って ちょっと しんみりしてしまいます。
(私が 文字に写したのじゃ 伝わらないと思いますが、聞くと 実際は もっと いいです。)


「」


6/26 放送

2007-06-27 02:27:02 | ラジオ

青春アドベンチャー 7話

(ラジオ)
はい、みなさんの伝言板 今夜も お届けしちゃいますねー。
えー、さいたま県の ようこさんからの伝言で・・
「まあくんへ、台風大丈夫でしたか?停電 平気でしたか?」

(れいこ)
台風の影響で 停電になった。
夜11時頃 電気がついて 隣に住む あやかちゃんが家に帰っていった。
一人で ラジオを聞いていたら 臨時ニュースが・・。

「ふじみ町郵便局強盗事件ですが、その容疑者が 全国に指名手配されました。
タクシー運転手 さめじまけいご 35才。」

けいごさん??
けいごさんの言葉が よみがえる。
「れいこさん、大丈夫だから。オレが なんとかするから。心配しなくていいよ。」

ちっとも 大丈夫じゃないじゃない。
けいごさん、何で私のために。私なんかのために。
今 どこにいるの?
・・私は あることを思いついた。
それは 連絡の取れないけいごさんに・・。
(ラジオ) 
ラジオ伝言板 引き続き みなさまからの・・。

そうだ!ラジオ。メッセージを送ろう。
タクシーを運転しながらの楽しみは ラジオを聞くことだと言っていた。
届くかもしれない、私の言葉。


ピッ(メールの受信音)
(はやみ刑事)
娘の あやかから 無事に家にいるというメールを受け取ったので安心した。

至急現場に急行してください!(呼び出しの連絡)

私の追っていた事件が 終盤を向かえようと していた。
さめじまは この2ヶ月 ありとあらゆる ヤミ金から 金を借りまくっていた。
勤めているタクシー会社からも 金を前借りを しつくして
ついに強盗に いたったらしい。
いったい何のために そこまで金が必要だったのか?


(けいご)
とりあえず、金は 出来た。オレは これから れいこさんの家に行く。
これを渡したら オレは・・、自首する。

(ラジオ)
夜11時30分を過ぎました。
ラジオ伝言板。今日も さまざまな人の さまざまな言葉を電波を 電波にのせて・・。
さて 続いての・・。

(けいご)
あの弁護士 くどうあかね の言った通りかも しれない。
オレは いつしか れいこさんに会うのが 楽しみになっていた。
オレは・・れいこさんを・・。

パトカーの音。
うっ!ちくしょう。
れいこさん 何としてでも届けるから。
もう少し待っていてくれ。
これでもう ビクビク暮らすことは 無い。
これで 弟から離れられるだろう?

れいこさん。
(追いかけてくる車の音)
なんとか ここを切り抜けたい。
捕まるのは 何でもない。
ただ、今は この金を れいこさんに届けるまで・・。

あの交差点 信号が赤だ。行けるか?
れいこ、待っててくれ!
(ブレーキの音)
ウワァー!
(追突する音)(パトカーの音)
「さめじま!大丈夫か、オイ! さめじま!」
「こちら 009号車 はやみ。被疑者の さまじまけいごを 確保。
ただし 追跡中に 信号の交差点のカーブを曲がりきれず ガードレールに ぶつかり、衝突。至急 応援、救急車 頼む。」

さめじまのタクシーは 右前方を破損していたが ラジオは ついたままだった。
(ラジオ)
メールで しのみやれいこさん から けいごさんへの 伝言です。
「しのみや・・れいこ?」

(ラジオ)
けいごさん、今タクシーの中ですか?
私 ある女の子と知り合って、
その子が 亡くなったお母さんに伝えたかった事が あるって 聞いた時
人は ちゃんと言葉にして 相手に伝えなくちゃいけない時があるんだって 思って
このメールを書きました。
けいごさん 今まで いろいろ ありがとう。
毎月毎月 お金を届けてくれたけど
私は いつからか けいごさんに 会える事が うれしくなっていました。
上手く言えないけど あなたの事が とても大切です。
どうしても その事が言いたくて。
けいごさん・・、もう 無理しないで。
お金なんて いいの。
私は ただ あなたに 会いたい。

「さめじま!オイ さめじま! 今 ラジオでな、これ おまえの事なんじゃないのか?」


ピピピ、 
「はい、・・もしもし。」
「ゆういちくん?」
「・・まりこさん。」

停電が直って しばらくして まりこさんから電話があった。
番号 教えておいて 良かった。

「今 いい?」 「うん
「遅くに ごめんね。」
「いや、電話・・ 嬉しいよ。」

もう、連絡は無いような気がしていた。

「今ね、部屋でラジオ 聞いてた。」 「そう。」
「ラジオ伝言板と言う番組。」 「そっか。」
「ちょっと いいメールだった・・というか、
たまたま 私の心に刺さった・・というか。」
「そう・・、どんな内容だったの?」
「うん、何て言うか 『あなたに会いたい。』『あなたが大切だ。』って。」
「そう。」
「ちゃんと伝えないと いけない時があるって。」
「伝える?」
「ねえ・・、ゆういちくん。」 「ん?」
「明日も サーフィン行く?」
「ん~、台風が 行っちゃえば。」
「行っちゃうよね!きっと。」
「あー、たぶんね。 そしたら とびっきり いい天気になる☆」
「明日・・、あそこのコンビニで 待ってる。」 「え?」
「まりこ 行かなきゃって 思って。」
「・・海?」
「あの人との 沢山の思い出がある くがじま海岸に行く。」
「うん・・、分かった。」
「ゆういちくん。」 「何?」
「停電のあいだ、ちょっと考えてた。」 「え?」
「ゆういちくんの事。」 「・・そっかー。(嬉)」

「明日 待ってる。8時にしよう。オレ会社休むから。」
「え? いいの?」
「大丈夫! ほら、普段 すっげー仕事してっから☆」
「本当かな~(笑)。」
「ほんと、ほんと!・・じゃあ おやすみ。」
「おやすみさない・・。」

また続きます。
(・・長い お話ですね。上手に まとめられないので そのまま書いてしまって
 だらだらして すみません。)


25日の続き

2007-06-26 13:59:24 | ラジオ

~れいこさんの部屋
「何かいいね~、この雰囲気。停電も悪くないね。」
「思い出します。」
「ん?」
「家族3人で 海に行ったこと。」
「ここから車で1時間くらいの くがしま海岸。」
「くがしま・・。つじがさき の隣ね。」
「お母さんが 育ったところです。」
「そうなの。」
「去年の夏3人で 行きました。夜 砂浜をお散歩してたら、急に雨になって お母さんが いい雨宿りの場所があるって 古い木の小屋に連れていってくれました。」
「そこは 漁師さんが休む所で ラジオとロウソクが ありました。」
「ラジオから音楽が流れて お母さんがロウソクに火をつけて。私 ロウソクに てらされた お母さんの顔を見て 胸が苦しくなりました。」
「言いたいことが 沢山あると 思ったんです。今 伝えないと・・って。」

「何を言いたかったの?」
「分かりません・・。ただ・・。」
「ただ?」
「ありがとう と言うことだと思って。」
「ありがとう?」
「お母さんは いつも自分の事は 後回しにして お父さんや私の事を考えてくれました。病気の事も 誰も知らずに。」
「今日 お父さんから聞いたよ、亡くなったんだって、お母さん。」
「はい・・。」
「いい お母さんだったんだね。」
「いつも 一緒にいると思っていたのに 突然いなくなって しまいました。」
「どうして、言わなかったんだろう・・、ありがとうって。」

(れいこ)
急に けいごさんの顔が浮かんだ。
毎月 弟の借金を少しずつ払いに来てくれた けいごさん。
私は いつしか お金の事よりも 彼が家に来てくれる事が嬉しくて、
正直 借金の事は どうでもなれ・・と思っていた。
いざとなったら・・。


「雨が上がって海岸に出ると 大きな丸い月が出ていて 星がたくさんあって、
ラジオから音楽が流れてて なんていう曲だったかな?
お母さんが この曲大好きだと言って。『ねえ あやか いい曲ね。』って。」
「どんな曲?」
「分からない・・、ちゃんと思い出せない。」
「ねえ れいこさん。お母さんの事も こんな風に忘れていっちゃうのかな。」
「そんな事ないよ。」
「お母さんは 今でも ここにいる。何より あやかの心に いるって お父さんは言ったけど やっぱりいないんです。
だって 聞きたいことが、言いたいことが あっても 届かないんだもん。」
「あやかちゃん・・。」
「もう一度 お母さんに会いたい。(涙)」

きっと今まで 泣かないで きたんだね。
言葉は きっと届くよ と言ってあげたかったけど何も言えなかった。


(くどうあかね)
名前を思い出した。
さまじまけいご。
自分が くどうあかね と言う仮の名前で生きているから(人の名前は)よく覚えている。

「あなたの名前 さめじまけいご よね?」
「・・なんで?」
「タクシーのネームプレート。」
「そうか。」
「なんで40万 必要なの?」
「それは どうしても300万必要だから。」
「じゃあ、なんで 私に300万要求しないの?」
「それは・・、郵便局で・・。」
「まさか・・よね?」
「オレは もうとっくに 犯罪者なんだ。」
「あの郵便局を襲ったのは あなた?どうして・・?」

「弟が とんでもないチンピラで 女性から金を騙し取っていて。
結局 組から消されたけど その女性の1人が 弟の借金で ヤバイ事になってるんだ。」
「弟さんが作った借金を あなたが犯罪をしてまで 返すの?バカみたい。今時 そんな人がいるなんてね。人は人。自分は自分じゃない。」
「・・それは 人生相談をやってる くどうあかねが 言っているのか、本当のあんたが 言っているのか?」
「本当の私?何 本当の私って。」
「いや、ただ 口をついて 出ただけだ。ただ オレはタクシーで あんたの人生相談を聞くたびに 思ってた。この人無理してるなって。」
「バカな事言わないでよ! 人の家に強盗で入り込んでる あんたに言われたくないわよ。」
「そうだな。」

「その女性のこと 好きなんでしょ。」
「そんなんじゃ ねーよ。」
「分かりやすい人ね、きれい事言ったって ダメ。」
「オレは ただ れいこさんに 申し訳ないだけ・・。」
「れいこって 言うんだ。」
「あっ・・(汗)。」
「その お金 ほんとに返さなくちゃいけないの?酷い利率で 貸すのは 法律違反だから 法的手段で・・。」
「そんな事が通じる相手じゃないんだ。取り立てが すごくて明日中に返さないと れいこさんが・・。」
「バカみたい。」
「だから あと40万。」
「40万あげるわよ。電気がついたら 持っていって いいわ。」
「れいこさんに渡したら 自首するよ。」
「警察に40万どうした?って聞かれたら?」
「自分で賭け事に使ったって言う。」
「れいこさんが 正直に話したら?」
「そんな事は させない。」
「私が 話したら?」
「あんたは 話さないよ。」
「どうして?」
「いい人・・だからさ。」
「バカじゃない?私が いい人?」

(くどうあかね)
自分でも 意外だった。どうしてこんな犯罪者相手に 私の心は動いてしまうのか?

「あ・・。」電気が 戻った。
さめじまの顔は 青白く やつれて見えた。
彼は ゆっくり私に近づき 手足を縛ってたビニールテープを剥がした。

「40万・・。」
私は さめじまに40万渡した。彼は 部屋を出て行った。
携帯電話で 警察に電話しようかと 一瞬思ったが 止めた。

(ラジオ)
臨時ニュースです。ふじみ町郵便局の・・・、
容疑者は タクシー運転手の さめじまけいご・・。


(れいこ)
あやかちゃんは 部屋に戻った。
その時 部屋のラジオから
「ふじみ町郵便局を 襲った・・、タクシー運転手のさめじまけいご 35才は・・。」


・・ここで6話が 終わりです。
中学生のあやかちゃんが 泣けます・・(涙)。
あの話題は 誰も太刀打ち出来ないなーと思いました。
映画の“よみがえり”みたいなので 合わせてあげたいです。

今日 放送分は そろそろ あゆみちゃん(まりこさん)も 出てこないかな~。
このところ 心配しているゆういちくん(川久保くん)だけなので 
二人の会話が 聞きたいです。



6/25 の放送

2007-06-26 11:48:07 | ラジオ

青春アドベンチャー ラジオの前で 6話

(ゆういち)
その夜 午後10時ごろ 関東地方に大型の台風が上陸した。
オレ さえきゆういちは 部屋にいた。
まりこさんの事を考えながら ラジオを聞いていた。

この時間に いったい何人の人がラジオをつけているんだろう?

みんな だれと どこで ラジオを聞いているんだろう?


(弁護士のくどうあかね)
タクシー運転手は 私のマンションに入るなり
私の口をふさぎ
「大人しくしてください。手荒なマネはしませんから。」
と言った。
男は 片方の手で 鍵をしめた。
男は カッターナイフで 私を脅しながら用意していたビニールテープで 私の手足を縛った。
(ラジオ)
たった今 入ったニュースです。ふじみ町郵便局 強盗事件ですが、
この郵便局の監視カメラが・・、
(雷が落ちる)

(あかね)部屋の電気が消えた。 停電だ。
部屋が 真っ暗になった。
「変なことしたら タダじゃおかないわよ!」
「用事がすんだら すぐに出ていくよ。」
「なんなの?近づかないでよ!」
私は 逃げようとしてバランスを崩し テーブルに足をぶつけた。
「あっ・・。」
「どうした?大丈夫か?」
「足を・・、平気よ!こっちまで こないで!」
「命まで 取ろうなんて 考えてない。」
「じゃあ-、何!」
「・・さすがに 肝が据わっているんだな。」
「じゃあ何?脅し? 私に恨みでもあるの?」
「ない。」
「あの 嫌がらせメールあなたね!」
「何の事だ。オレは 知らない。」
「じゃあ・・?」
「金だ。40万出せ。」
「は、ははは、よんじゅうまん?(笑)たった それっぽちで犯罪を犯すの。」
「いいから(怒)、40万用意してくれ。あんたには 40万でも オレにとっては どうしても必要な金なんだ。」
「いいわ、要求は それだけ?」
「ああ。」
「ただ、今すぐ 警察に連絡されると困る。」
「今じゃなきゃ いいの?」
「いい!はやくしろ!」

(くどうあかね)
弁護士という仕事がら 色んな犯罪者を知っている。
ただ、この男は 少し雰囲気が違う気がした。

「お金、電子金庫に入れているのよ。停電直るまで 待ってくれる? きっとすぐ つくわよ。」
「今 財布に入っているだけでもいい。」
「焦らないほうが いいわよ。エレベーターも止まっているし、あなたが階段で この43回から降りているうちに 携帯電話で通報すれば 下で 御用なのよ。」
「・・通報してもいい。でも1日、いや明日の朝まで 待ってくれ。そうしたら 自首する。」
「私の40万は?」
「勝手に使ってしまったと言う。」
「変な話ね、分からないわ。」
「いいんだっ、分からなくていい!」
「40万出して それはないわよ、説明して!なぜ40万必要なのか?」
「あんたには 関係無いはずだ。」

(れいこ)
夜10時すぎ いきなり停電した。
ちょうど けいごさんの事を考えていたから ドキっとした。
何も無ければ いいけど・・。

ノックの音がした。
手探りで 玄関に行く。
覗き窓から見ると 小さな人影が 見えた。「誰?」

「あやかです。れいこさん 開けてもらっていいですか?」
「あやかちゃん、帰ってきたのね。」
「れいこさん、私 怖い・・。」
「真っ暗だもんね、入って。」
「こっちに来て、暗いから 足元気をつけて。」「はい。」
「どこ 行ってたの?お父さん 心配してたよ。」
「ちょっと・・、ラジカセが壊れたんで 直してもらおうと思って。」
「そう・・。お父さんにメールしておいて。隣のおねえさんとこにいるって。」 

ちいさなラジオをつけた。
ろうそくに 火を灯し あやかちゃんと向き合った。
あやかちゃんは いつもより緊張してないような気がした。

次に続きます。

22日続きの 後。

2007-06-23 14:55:01 | ラジオ


22日の続きの 後です。

(ラジオ)大型で強い勢力の台風が・・、

今日は お店を休み、ぼんやりラジオを聞いていた。
昨日の電話のあとから けいごさんと連絡が取れなくなった。
「れいこさん 心配するな。」と けいごさんは いつも言う。
けいごさんが くれた260万は まだ私の部屋にある。
雨が はげしくなった。
雨の匂いが 部屋じゅうに 漂っていた。

ピンポン。
だれ? また借金取りか?
音を立てずに ドアの 覗き窓から見ると
「隣の はやみです。」

あやかちゃんの お父さん。
何の用だろう?たしか刑事さんだと言っていた。まさか・・。

「あー、ちょっと お待ちください。」
「どうも。」「あの・・、」

はやみさんは 素早く部屋の中を見た。

「あー、あっ。いきなり すいません。」
「いえ、何か?」
「そのー、お恥ずかしい話なんですが、うちの あやかが お邪魔してないかと 思いまして。」
「はぁー、なんだ、あやかちゃん?」
「はい、帰ったらいないもんで。もう遅いし、雨も ひどくなって ちょっと心配になって。もしかしたら ご存知なんじゃないかと。」
「あ、入りません?雨ぬれますから。」
「はい・・。すいません。」
「ちらかってますけど どうぞ。今 お茶でも。」
「いえっ!自分これから 仕事に戻らなくては。」
「あー、大変ですね、刑事さんって。」
「え?どうして それを。」
「あやかちゃんから 聞いて。」
「はぁ、いつも 娘が お世話になってるようで。」
「いえ、ベランダで ちょっと話をするようになっただけです。いい子ですね、あやかちゃん。」
「そうですか・・。」
「あのー、余計なことかも 知れませんが。あやかちゃん、すごく寂しそうです。」
「はい・・。」 「あの~、お母さんは?」
「亡くなりました、2ヶ月前に。」
「えっ・・、そうなんですか。」
「えぇ、あっ、何かあったら この番号に電話頂けますか?お世話かけます。」
「はい、あっ、私の番号も お伝えしておきます。何かあったら 電話下さい。」

あやかが 寂しい思いをしている事は 分かっていた。
二人で あまり話をしなくなったのは 話せば どうしても妻のことに触れてしまうから。
思い出してしまうから。
それは あやかも同じかもしれない と思っていた。

あやかの事は心配だったが 私は 今仕事があった。
郵便局強盗事件。犯人を割り出す手がかりが つかめた。
あと 少しだ。


(ラジオ) オペラの歌声

部屋でラジオを 聴いていた。
1人でいる時 私は くどうあかね と言う 仮面を取ることが出来る。
こんな夜のひとときだけが、私が私で いられる時間。

ピンポン ピンポン

インターフォンが なった。
エントランスのモニターを見ると
「くどうさん、夜分に すいません。タクシー運転手の 昨日お宅まで お乗せしました・・。」
昨日乗ったタクシーの運転手だった。
その鋭い眼光 覚えていた。

「何か?」「すみません、お忘れものが ありまして。」 
「忘れ物?」「えぇ、これです。」

モニターに写った手帳に 心あたりは 無かったが 
もしかしたら ラジオ局のプロデューサーの物かと思った。

「あ、もし ご面倒でしたら このポストの前に置いておきます。」

運転手は ずぶぬれ だった。気の毒な気がした。

「あ、入ってください。」 「すみません。」

オートロックの このマンションを買ったとき
自分が 少し偉くなったような気がした。
私は それなりに努力をしてきた。このマンションは 自分への ご褒美。

ピンポン

「わざわざ すみません。」
「これなんですが・・。」
「うっ!!」

男の手が いきなり私の口をふさいで。

「大人しくしてください。手荒なマネは しませんから。」

私は 身動きが 取れなくなった。
男は 片方の手で 鍵をかけた。


ここで 5回めが 終わり。
今日は 出演者の紹介だけでなく スタッフさんの お名前も 言われていました。
次は 来週ですね。

やっぱり タクシー運転手さんが 強盗をした人で、
弁護士の あかねさんの おかあさんは 沖縄の おばあさん・・
なんでしょう。
普通では ありえないくらい 色々かぶっています。
他も いろいろ あるんでしょうね。

ちょっと気になったんだけど
女性のみなさん すぐ部屋に 人を入れすぎ★
玄関の外で いいんじゃないの?危ないって~★
(あやかちゃん以外は まずいでしょ?・・と思いました。)

お話は 夜に聞くのが ちょうどいい ゆっくり具合だな~と思います。
でも 続きは すぐ聞きたくなりますね。

川久保くんは ほんと いい声。
なのに 前は 声に自信が あんまり無かった・・なんて言われてたんです。
どうして~? 声 前から良かったですよね。ネクサスの時には もう良かったです。

喋りは、今年になって すごくいいな~と思います。
(・・もちろん 以前も 良かったけど、よりいい・・という事です。)
やっぱり、舞台をやって、昼ドラで 長台詞が多かったりも したので
色んなこと 身に付かれたんだと思うんです。

なので・・、忙しい方が この方には 合ってるんです。
今年も 忙しい お仕事が いっぱい あって、
まだ みたことないタイプの役なんかも やって頂きたいです。




22日の続き

2007-06-23 12:43:23 | ラジオ

22日の続きです。

たろうくんと あやかちゃん。
たろうくんの家に行く。

「じいちゃん、あやかお姉ちゃんが カジラセ直してもらいたいって。」
(ずっと“カジラセ”って・・・ほんとに間違って覚えたのか、ふざけているのか 分かりませんが 無邪気な感じで 可愛いです☆)

「あ、うん どうした?たろう。」

たろうくんに連れられて行ったアパートには 白いひげのおじいさんがいた。
おばあちゃんちの匂いがした。
古いような ホッとするような。

「どうも こんにちは。私は たろうの祖父で やましろきよと と言います。」
「はやみあやかです。」
「あやかちゃん、よく来たね。なんだ、たろう。すっかり濡れているじゃないか。」
「平気だよ、そのくらい。」
「じいちゃん、おねえちゃんが そのカジラセを・・。」
「まあまあ、いいから、上がりなさい。」
「おじゃまします。」

おじいさんが 大きなタオルで 頭をゴシゴシしてくれた。

「直せる?じいちゃん、直せる?」
「さあな。」
「直してくれなきゃ困るよー、オレさー、じいちゃんは 何でも直せるって言っちゃったからさー。」
「これで・・カセットを聞くの?」
「いえ、いつもラジオを聞いています。」
「そうかい。そう、ラジオ好きなの?」
「はい・・お母さんが、お母さんが 好きでした。」
「そうかい。それで お母さんは どんな番組を聞いていたんだい?」
「音楽。」「ほう、どんな音楽?」
「それは・・、お母さんが とっても好きな曲があって。メロディ忘れちゃったんですけど。だけど きれいな曲で。」
「なんて言う曲?」
「題名は わかりません。でも お母さんは その曲を とても好きで。」
「そーかい。あ、どれ、ラジカセ見てみるか。ラジオでも 聞いてみるといいよ。」

そう言って おじいさんが スイッチを入れたのは 古くて大きな箱のようなもの。
「これはなー、真空管ラジオって 言うんだ。」
「真空管?」
「うん、いいだろー。聞こえてくるもの全部 昔のままのように思える。」
「ねえ、おねえちゃん。これ、みんな じいちゃんだよ。」

壁に写真が飾られていた。古いモノクロの写真。男の人が 黒いスーツを着てピアノを聞いていた。

「じいちゃんはね、昔 ピアノを弾く人だったんだよ。」
「ミュージシャン?」
「いやー(照れ笑い) 昔の話じゃよ。ジャズバンドをね。」
「ジャズ?」
「はは・・、まあ ゆっくりしていきなさい。」

そうだ、お母さんは よくこういう曲を聴いていた。

「あの、お母さんが聴いていた曲 これじゃないけど こんな感じの曲です。」
「そう、そうかい、こんな感じかい。お母さんは いい趣味をしてるなー。」

お母さんが誉められて 嬉しかった。
お母さんは 料理をしながら いつも その曲を口ずさんでいた。
私は それを聞くのが 好きだった。
あやかは・・、お母さんに会いたい。

また 続きます。





6/22の放送

2007-06-23 02:26:58 | ラジオ

青春アドベンチャー ラジオの前で
22日の放送。

~沖縄 ちさとさん(おばあさん)とお世話をしている人

「ちさとさん、元気ないけど どうして?」
「はい、・・ゆうきさん。きてくれたんだね。」
「ずっと朝から いたでしょう?
くどうあかねさんの人生相談も(一緒に)聞いたし。
ちさとさん・・、たまには 散歩しない?」
「娘がさー。足に しがみついて 離れないの。こら!離せ!って言ってもねー。」
「えぇ?ちさとさん。」
「夢さー。」「夢??」
「泣いてさー、足にしがみつく夢。
かあちゃん、捨てないで。かあちゃん、捨てないでって。」
「ちさとさん・・。やっぱり娘さん いるんですね。」
「え?誰の?」
「ちさとさん。しっかりしてくださいよ。」
「んー?」
「先生が言ってたでしょ、昔のことを思い出すのは いいことだって。
話してください、昔のこと。」
「何もないさー、昔のことなんか。」
「そうですか・・、じゃあ 散歩しましょう。海にあいにいきましょう。」

(ラジオ) ・・地方を通過した台風ですが 夕方関東地方に・・

「あ~、あの台風 今 東京に向かっているんですね。」


~あやか(中学生の女の子)

こんなに ひどい雨になるとは 思わなかった。
ラジカセが 壊れた。
お母さんが昔から使っていたラジカセ。
「あやか、このラジカセで 一緒に英語を勉強しよう。」
って そうお母さんは言っていた。
私は 修理して欲しくて 街を うろうろしたけど
電気屋さんは あっさり 新しいのを買った方がいいよって 言った。
途中から 雨が強くなって 公園の大きな木の下で 雨宿りした。
小さなビニール傘では ラジカセが濡れてしまう。
私は しゃがんでヨットパーカーの下にラジカセを抱きかかえた。

「お腹痛いの?」
「え?」
見ると 学校帰りの 小さな男の子が立っていた。
「お腹押さえてるから。」
「あ、違うよ。これラジカセ。」 
「カジラセ?」「ううん、ラジカセ。これでカセットやラジオが聞けるの。」
「じいちゃんも ラジオ持ってるよ。」

「そう。あれ?このあいだの ハトの。」
「あ~!あの時の おねえちゃん?」
「ハト・・逃がしちゃったね。」
「でも ちゃんと戻ったよ。」
「そう、良かった。」
「名前なんていうの?」
「やましろたろう。」「私は はやみあやか。」
「その・・、カジラセ大切なの?」←今の子は ラジカセを知らない★
「うん、大切。でも 壊れちゃった。」
「じゃあさ、じいちゃんに直してもらえば いいよ。じいちゃん なんでも直すよ。」
「そっか、じゃあ お願いしようかな。」
「うん。うちねー、あそこだから。」
男の子が指差した場所には いっぱい建っているマンションの隅っこに
ちょこんと残った古い家。
「カジラセ、直るといいね。」
まだ夜には なってないのに あたりが暗くなってきた。

~会社にて
「あ、ゆういちくん、2番に電話。」
「はい。」電話を取って、「あ、どうも。さえきです。いつも お世話になっております。」
(この言い方が もう 超可愛いです☆)
「えぇ、例の。企画書の件ですよね。えぇ、来週中には・・。」

まりこさんの事を 考えていた。
仕事をしていても たえず まりこさんの泣きはらした目を思い出していた。
今朝も まりこさんを待ったけれど 姿を見せなかった。
まりこさんに 会いたかった。
きっと ニュースが気になって しかたないんだろうなー。
ハワイで 行方不明になった元カレ。
まりこさん・・、今 どうしてる?

(この回は なんだか セリフが多いです。3回くらいに分けて書きますね。)