ある集まりで産業再生機構COO 冨山和彦氏の講演を聴く機会がありました。産業再生機構の名前は新聞などでほとんどの人が聞いたことがあると思いますが、私の中では何となく「公的機関に民間の血を入れて頑張って再生を支援している」という程度のぼんやりとした勝手なイメージしかありませんでした。（全く間違った見解でした。この場をお借りしてお詫びします。m(_ _)m ）実際、冨山氏も東京大学出身の超エリートです。ところが話を聞いてみてびっくり。民間の、しかも普通の民間企業ではなく自分達ではどうにもならない企業を、短期間で再生させるのです。お金のリターンという結果だけではなくそこにはお金では到底語れない血と汗と涙の泥臭い人間の底力が集まっていました。冨山氏が語った『良い会社か悪い会社かの判断は規律があるかどうか、です』との言葉にはとても強い重みがありました。彼らならどんなにか難しい分析をして理屈を述べることはできるでしょう。しかし、結局は規律なのです。人間の原点が会社の原点でもあったのです。結局は会社を支える一人一人の規律が大切なんだなあ、と改めて深く考えた1日でした。
