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社会起業を考える~小倉昌男さんのご冥福をお祈りして~

2005-07-01 | キャリア・仕事
「クロねこヤマトの宅急便」で知られるヤマト運輸の元社長、小倉昌男さんが亡くなれました。宅急便は一般生活者として当然お世話になっていましたが、私自身は小倉さんが第二の人生として取り組まれていた福祉施設の経営改革の方に強い興味関心がありました。小倉さんが設立された健常者と障害者が協同して働くスワンベーカリーは、1.私も弟が障害者であり障害者の自立は障害者を持つ家族として重要なテーマであること、2.スワンベーカリー赤坂店の立ち上げ者であった増田秀暁さんと知り合いであること、3.スワンベーカリーは私のオフィスのすぐ近くにあり一人のユーザーとしてお店のファンであること、などから私にとって決して他人事ではありません。
ここ数年で起業という働き方の中でも特に『社会起業家』と呼ばれる人達が注目されてます。社会起業という言葉自体は新しいかもしれませんが、(聞きかじりばかりなので、、、間違っていたらすみません。どなたか修正してくださいm(_ _)m )振り返ると世界中の長い歴史の中では「尊敬される経営者」と呼ばれてきた人達は最終的には社会に貢献することをテーマに取り組んでいます。小倉さんはまさに近代の日本における社会起業家の草分け的存在であり代表者と呼ぶのにふさわしいと思います。社会起業について最近思うことは、単なる「想い」や「理想」だけでは決してできない、ということです。コンセプトと反するかもしれませんが、『利益を生み出しそれを循環することで初めて社会起業といえるのではないか』と思っています。人が生きていくためには経済活動をしなければなりません。最終的な目標(社会に貢献すること)を見失わなければ、その途中はむしろ徹底して利益を追求できる仕組みを考えてもいいように思うのです。小倉さんが「障害者の平均月給が1万円」という中であえて「業界内では夢のような月給10万円」を実現したのも、その前の経験から徹底してビジネスを身につけていたから、だと思います。
私は今HR(Human Resource)という分野にはいるものの、今はまさにビジネス(利益追求)の真っ只中にいます。最終的に社会に還元・貢献したいという夢を実現するには、あと数年、もしかしたら十数年?!はビジネスを追及し体得するのが先だなあ、と感じる今日この頃です。