東京電力株・・・

　２０１１年７月２５日、東京電力は首都圏１都７県と静岡県の一部を事業区域とする電力会社であり、福島第一、第二、柏崎刈羽原子力発電所を抱えている。２０１１年５月１７日の東京株式市場で、東京電力株が４営業日続落し、終値は前日比４０円安の３８０円と２０１１年４月７日以来約１カ月半ぶりに４００円台を割り込んだのである。東京電力の長期格付け引き下げに加え、福島第１原発の１号機以外に２号機、３号機でも炉心溶融（メルトダウン）の可能性が指摘され、事故収拾の先行きに不透明感が生じたことも売りを広げた。午前の終値は、前日終値比６５円安の３５５円まで下がったのである。東京電力株は東日本大震災前の２０００円台から、原発事故で大きく値を崩した。短期的な利ざやを目的とした投機筋の売買に翻弄され、２０１１年４月６日の取引時間中には一時３００円を割れる水準まで値を下げたのである。その後、政府と東京電力による賠償問題への道筋が示されたとの見方から、連休明けには５００円台に戻していたのであるが、原子力発電所問題になると値を下げやすいのだろう。今後はどう変化するか注目される・・・（佐々木和夫）