イトーヨーカ堂:正社員を半減 コンビニに人材投入

2012-09-09 06:28:18 | 経済

セブン&アイ・ホールディングス(HD)が傘下のスーパー「イトーヨーカ堂」の従業員をパート中心に切り替え、正社員を半減させる。低迷するスーパー事業のコスト削減と、成長分野のコンビニエンスストアへの人材投入が狙いだ。低価格競争でスーパー経営は厳しさを増しており、非正規化が業界全体で加速する可能性がある。

 ヨーカ堂によると、今後3年で正社員を半減させ、パートを今より約6800人多い約3万6000人にする。人件費は11年度から7%(約100億円)減となる見通しだ。

 希望退職は募らず、同HD傘下企業への転籍や新規採用の抑制で対応する。主な転籍先は、コンビニの「セブン−イレブン・ジャパン」本部や直営、フランチャイズ加盟店の店長となる見通し。「ヨーカ堂のパート戦略を強化し、出店を加速させているコンビニに人的資源を集中させる」(同HD)という。

 ヨーカ堂の12年2月期の営業利益は「震災特需」で前期比約5倍増の約105億円となった。だが、12年3〜5月期は、前年同期比約6割減の約23億円に終わった。