夢音(ゆのん)~風のおるごーる~ atelier JUNON

~想いをかたちにするために~
天然木を使った、オルゴール作家

あやかし

2023-08-10 23:16:16 | つれづれ
3日ほどきなこを見なかった。

今日H代さんを見送ってから

あ、ヨーグルトないなあ。と買いに行こうと車に乗った時

何となく左右をキョロキョロした。

どこにいるのかな

事故にでもあってないのか

台風怖かったのか

まさか迷子とかないよなあ。

ろくなこと考えない

うちのニャンコでもないのに何でだろ?

ヨーグルト買い車をガレージに入れて

もう暗くなった玄関先に行くと

そこにきなこが座っていて

私を見上げた。

「ばか。どこにいたのよ。」

ちょっとだけ泣きそうになった。

暗くなった時のきなこの目はまん丸で可愛かった。

「別に心配なんかしてないわよ。」

私は戸をピシャリと閉じて中に入った。

想いとは裏腹な行動をするもんだな。(笑)



戸を挟んできなこの影がそこにあった。

私はきなこに話した。

「素直な魂は得をするというけど」

「そこに真実があるのかどうかとか、そんなつまらんことだろ?」

「軽い言葉の裏に調子のいい企みとかね」

「無いといえば嘘になる。つまりね、何だよ。何かをお願いする、するとΕντάξει
ということだ」

「哲学的ねえ。つまりそういうことね。」

「そうだ。それでいいんだ。俺はそう想うよ」

きなこの影がこちらを向き直った。

私は手のひらを戸に当ててきなこの影に触れるようにしながら言った

「想ったより平常心だよ。」

「それでいいんだ」

「私はね、企みとかは向いてない」

「要らない。そんなものは山の狐や狸にくれてやればいい」

「いるの?」

「櫛来川の海の河口の辺りには狐の一族の縄張りがある」

「知らなかったなあ」

「近づくな。惑わされる。不要な感覚を覚えてしまう。そういうものとは距離を取れ。あやかしだ。本当のものだけ見ていればいい。」

「あやかし。」

「そう。あやかしだ。あやかしに踊らされるのは心に自信がないからだ。あんたはあんただよ」

きなこは今度は向こうを向いた。

きなこの背中の影が少し大きくなった。

「太陽が沈む時その赤い色は最大となる。太陽の形も大きく見えるものさ。実は同じものだ。騙されるな。」

「ふ~ん。そんなものなの?」

「心におそれがある時はちょっとした音にも敏感になり怖いものだろ?本当の大きさは違うものさ

「うん。」

「ネコ族は騙さん。狐や狸達は真面目な顔をしてあやかしもするもんだ」

真面目な低い声できなこが話すから私は少し可笑しくなって

私はふふっと笑った。

そこできなこは

にゃ〜と一声鳴いた。

私は言った

「何も恐れもしない。私はそのまんまなのだから。それでいいと想うのよ」

きなこはもう何も言わなくなってた。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お盆

2023-08-10 22:39:57 | つれづれ
京都のお盆は

お精霊さん迎えの鐘をつき

仏壇にお供えし

特に他の地方のように野菜を馬にしたりとかいろんな特別なお供えはしないのですが

六道参りやら

地蔵盆やら

独特の風習があります。

お迎え鐘で帰ってこられたご先祖様達は

お盆の期間一緒に過ごし

そして16日の五山送り火の日に

あの世に帰って行かれるのです。


間違っても大文字焼き、などと言ってはいけません。(笑)

京都では大文字に火が灯ることを「送り火」としか言いません。

大文字焼きというと

どら焼きみたい!と笑われます。

呼び名や京都ならではの風習に誇りとこだわりがありますから他府県の皆さんに

「何でもいいやんか!」

と、お叱りを頂きます。



ほんま

何でもいいんですけどねえ。(笑)




悩ましいのは

台風近づくと帰れなくなることです。

今年はもう早くも諦めムードでして

お盆終わったあとに2日ほど帰ろうと想います。

最近は新幹線も満員

悩ましい





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドキドキ

2023-08-10 18:57:45 | つれづれ
今日はH代さん来てくださった。

色々手伝ってくださいました。

箱の保護のプチプチ巻き

手伝ってもらいました。


ありがたいです。

午後台風の、風は収まり晴れてきました。

ヤレヤレです。

工房の横に今度はアオダイショウ現れ

鉢合わせてお互いビックリ!

私が声も出ないで固まってたら、お隣の方に逃げて行きました。

雨の後は現れるのだなあと。

工房とかには入らないでねと言いました。

ヘビよけ家の周りに撒いて

花壇の周りも撒かなきゃと想うけど

草引きしてからにしなさいと言われました。

草のところにいたら逃げられなくなりいつくかららしいです。

怖いなあ。

平気な人は平気だけど

私はまだまだ怖いです。

あれだけ激しい雨と風なら裏の山や水路からやってくるらしいです。

嫌ですねえ。

田舎はいいことも多いけど

こういうのはまだ慣れませんね。

絶叫も

H代さんがおられたから大丈夫だったけど

1人のときなら心細いから怖いですね。

家の周りと工房の周りに撒きましょう。

こ、な、い、で〜❢って

立て看板立てたい気分。

湿ってる庭は怖いのです。

草引きするのもおっかなびっくりになってしまい

本当に怖いなあ。

早く草引きしたいです

この前少しばかりしたけど

ヘビとか怖いからそーっとしてたのでだめだわ。

がんばらなきゃなあ。私。


姫島フェリーなども国東の大きな港に避難してたらしいですが

午後からそのフェリー帰ってきたよとライン来ました。

海の波も少しずつ穏やかになるでしょう。

今日もがんばりました~。

明日もいい1日になりますように♥️
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小人の靴屋タル

2023-08-10 09:35:29 | つれづれ
小人の靴屋は今日も忙しい

小人の1人、タルは

親方が頼む靴を黙々と作っていました。

彼の工房は森のはずれのきのこの森の大きなきのこをくり抜いた場所

小さな窓が3つ付いています

日当たりはそんなによくないけど

彼は居心地がいいのかそこで自由に

親方が言う夢のような靴を作っておりました。

木の皮や

鳥の羽や

色んな色の木の葉や

森の中には彼の作る珍しい靴の材料がたくさんたくさん落ちておりました。

彼はそれらを毎日毎日根気よく集めて

靴を作っていたのです。


いったいどんな人がはくのかなぁ?

想いをめぐらせながら。



彼は想いに耽ると手がお留守になるのでした。

そして気づくと慌てて作り込むので

寝る間を惜しむことになりましたが

最近は体調すぐれません

夢はたくさんあるのになぁ

集める時間がなくなっちゃうよ

1日歩き回ると疲れ果てて

もう作れなくなるのでした


親方は

彼のために鳥の羽やいろんな種類の木の皮や木の葉

それとたまに落ちている美しい小さな木の実を

隣の小さなきのこの小屋にいっぱいいっぱい

そんな彼のために入れておいてくれました。

彼は森の中を一生懸命歩いて探し回らなくても

そこに材料がたくさんたくさん。

何でそんな事を親方はしてくれるのかなぁ?って

タルは不思議に想いました。

親方は目を細めて言いました

夢を見るのだよ。と。

タルはその時

親方の心の中の絵が見えてくるようでした。

親のように育ててもらい

時に厳しく時に言いにくいことも言ってくれる親方の心のなかには

いろんな夢がありました。

タルは想いました


そうか。

僕の心の中の夢のような靴をどんどんつくろう。

親方は僕が楽しく夢を作ることを喜んでくれるのだなあ



ある朝タルが起きると

風が吹き込んだり雨が吹き込む小さな窓に

外から庇がつけてありました。

内側には

森のお花の花びらを縫い合わせた

柔らかな色の小さな小さなカーテンが

ついているのでありました。

タルは床に眠っていましたが

起き上がると柔らかな花びらを通した光を感じて

幸せでした。

夢のような軽やかで

他にはない靴をつくりたいなあ

タルはとても気持ちよく

その日からまた靴を黙々と作るのでありました。





タルのつくる靴を

一度履いてみたいなあ。

軽やかで疲れない

お洒落な靴。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台風で

2023-08-10 07:24:02 | つれづれ
お盆に京都に帰ろうと思いましたが

7号が京都辺りに来るよと長男に言われ

どうしても18日にはアロー便を京都の旧工房から木や箱など出さなければなりませんが

送り火の日には、そっちにいたいねと言っていました。

「以前京都に来て杉山がアチラコチラで崩れて神社拝殿壊れたりした台風みたいなのが来たら、京都も安全ではないし、何より新幹線止まるからしばらく様子を見たほうがいい」

お墓参りなどしたいことたくさん。

「心配ない。無理しなくてもこちらでできるから」

情けないなあと思うけど

天候に任せましょう。

京の都は千二百年前から

台風の、影響を受けにくい場所として都を設営されましたが

昨今の温暖化でそんな事も言っておられません。

盆地ならではの暑さ寒さは我慢できても

台風の被害は毎年大したこともなく過ぎていましたが

何年か前の大型台風の時はまともで

ガラス養生とかしましたが怖かったです。

家が揺れるような風が吹き

近くの平野神社の拝殿壊れたり

上賀茂神社裏の杉が雪崩のように崩れたり

北山各所凄かったです。

停電してスーパーマーケット店舗が長く休みになったり。

つまりどこにいても例外なく災害は来ますね。

昔の常識が通じません。

月曜日火曜日の工事が台風で延期になりましたが皮肉なことに月曜日火曜日晴れて

今日明日の予定ですが今まだ雨風強いです。

予定また延期かな?

悩ましいですね。

聞いてみよう。

お天気にはかないません。(笑)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする