t-isoamiの不定期通信日記 -3RD SEASON-

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【映画】フォードvsフェラーリ(ネタバレあり)

2020-01-26 14:43:19 | 映画
映画『フォードvsフェラーリ』予告編 2020年1月10日(金)公開


▼みどころとあらすじ (「シネマトゥディ」より引用)
 1966年のル・マン24時間レースをめぐる実話を映画化した伝記ドラマ。フォード・モーター社からル・マンでの勝利を命じられた男たちが、王者フェラーリを打ち負かすため、意地とプライドを懸けた闘いに挑む。エンジニアを『オデッセイ』などのマット・デイモン、レーサーを『ザ・ファイター』などのクリスチャン・ベイルが演じる。『LOGAN/ローガン』などのジェームズ・マンゴールドがメガホンを取った。
 カーレース界でフェラーリが圧倒的な力を持っていた1966年、エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)はフォード・モーター社からル・マンでの勝利を命じられる。敵を圧倒する新車開発に励む彼は、型破りなイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。時間も資金も限られた中、二人はフェラーリに勝利するため力を合わせて試練を乗り越えていく。

▼キャスト
 キャロル・シェルビー(マット・デイモン)
 ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)
 リー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)
 モリー・マイルズ(カトリーナ・バルフ)
 ヘンリー・フォード2世(トレイシー・レッツ)
 レオ・ビーブ(ジョシュ・ルーカス)
 エンツォ・フェラーリ(レモ・ジローネ)
 フィル・レミントン(レイ・マッキノン)

▼スタッフ
 監督:ジェームズ・マンゴールド
 脚本:ジェズ・バターワース/ジョン=ヘンリー・バターワース/ジェイソン・ケラー
 製作:ピーター・チャーニン/ジェンノ・トッピング/ジェームズ・マンゴールド
 製作総指揮:ケヴィン・ハロラン/デーニ・バーンフェルド/マイケル・マン
 撮影監督:フェドン・パパマイケル

▼参戦車両
・フォード GT40 マークⅡ
・フェラーリ 330 P3

▼感想(箇条書き:個人の主観です)
(1) レースとクルマの描写は秀逸!主役たる2台のレーシング・カーがとにかくかっこいい!50年以上前のクルマだが、不朽の名車だと言える。デイトナやルマンを爆走する姿は、爽快だし興奮する!

(2) レースの映像表現は、いまの映像技術に驚かされる。当時のサルテ・サーキットとレースの世界はこのようであったであろう、と説得力があった。いくつかのレビュー記事を見ると、サルテ・サーキットを当時の姿に再現させて撮影した、とのことでもあった。伝統のレースは、いまもその姿を保持していることで魅力を保っていると感じた。

(3) 同じくレース映画である「ラッシュ/プライドと友情」(日本公開2014年)でも、レースそのものや当時の雰囲気の映像表現の完成度はすばらしいものであった。本作でも、その技術や美術はたいへんすばらしい。いうことなし!

(4) キャロル・シェルビーのことは多少の知識があったが、ケン・マイルズのことはぜんぜん知らなかった。魅力的な人物で、不世出のレーサーとして史実の掘り起こしに大成功している。ただ、世界的に歴史に残る存在にならなかったことに、“命懸け”を地でいっていた時代の安全性のレベルを示していると感じた。

(5) 物語は、フォードとフェラーリの双方を描いたものではなく、あくまでフォード側のもので、二人のF1レーサーを対等に描いていた「ラッシュ/プライドと友情」とは対照的なものであった。と同時に、現代のアメリカ社会の風潮や、この勝利がアメリカ人にとっていかに誇らしい歴史のできごとであったかを強く感じさせた。

(6) そうは言っても、エンツォ・フェラーリがレース終了後にシェルビーとマイルズに表した敬意の表現(わずかワンカットで一瞬)は、物語にこれ以上ない重厚さをもたらしている。この一瞬が、レースの世界とフェラーリの精神性をみごとに表現していた。

(7) 個人的には、トップたるヘンリー・フォード2世とエンツォ・フェラーリの描写(脚本も演技も)が好きだ。フォード時代の若き日のリー・アイアコッカの慧眼ぶりからも、アメリカ社会のアイアコッカに対する評価を垣間見ることができる。

 全体としては、「マシン」「人」「組織」をそれぞれバランスよく配置したレース映画として完成度の高かったものだと思う。

映画『フォードvsフェラーリ』新予告『絶対王者に挑め!』編 2020年1月10日(金)公開


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