相手に伝わるプレゼン資料を作る6つのポイント
「要点は何?」を10秒以内でわからせる
わかりやすさの判定基準は「10秒以内で①資料の要点を理解できること、②それを記憶しておくべきかの判断を終えられること」です。
②についてはコントロールできない部分もありますが、実際に相手を動かせるのは、①の大切なポイントに絞って10秒以内に「要点は何か?」がわかるようにしたシンプルな資料です。
赤文字では意外と誘導できない
人は五感を通じて情報を脳に取り込みます。赤文字では意外と人を誘導できないこと、彩度が高い色は見にくいためなのか敬遠されがちです。黄色やオレンジも、アクセントカラーとして使われがちですが、スライドの中で黄色やオレンジが占める割合が多いと、目がチカチカして集中できません。
効果があるのは、余白の「白」と白抜き文字の「白」です。
伝わってほしいことの周りに余白を増やし、黒い背景などに白抜きの文字を使うことで効果的にインパクトを残せるようになります。
アイコンや画像は「対角線上」を意識する
資料を見るときには左斜め上から右斜め下の対角線に沿って目線が動きます。この対角線上にアイコンや画像を配置すると、約8割の閲覧者がそのアイコンや画像と、その横に配置された文字を読むことが判明しています。
「目線を右に移動する」習性を生かす
左上から水平移動して右上へ行き、その後、右上から左下へ目線が落ち、最後は左下から右下へ横スライドする目の動きをZ型といいます。人は、目に留まったものが印象に残り、そこに書かれた文章に興味を持てば、目線を右に移動してさらに文章を読むという傾向があるのです。
パワポでは、「配置するアイコンの数は1スライドに4つ以内、オンライン会議であれば1つ」にすると効果が得られます。
気遣いでいっぱいの"忖度資料"は使われない
作成した資料の約23%は、上司や顧客に対する過剰な気遣いで作成されています。補足資料や緻密なデータ、詳細な説明文などです。忖度資料のうち80%以上のものは実際には使われていません。必要のない資料の作成に部下が時間を割いていたことを知り、不快に思う上司もいるほどです。
資料の「差し戻し」は、作る側と見る側双方の生産性を落とします。さらに、資料の作成者だけでなくダメ出しする側も、時間とエネルギーが奪われるのです。
進捗20%の段階で相手に意見を求めてみる
完成前に意見を聞く行為を「フィードフォワード」と呼ぶことにします。
フィードフォワードを開始した結果、作成者よりも資料をレビューする側の満足度が高くなりました。「最初は面倒くさいと思ったが、資料を見る時間が全体的に短縮できた」「質の高い資料を作る人が増えた」というコメントが出てきました。
フィードフォワードには3つのベネフィットがあります。作業時間を減らせる、提出先の期待に応えやすくなる、そして作成者のモチベーションが上がることです。
成果を出し続ける社員の成功法則を学びたい方は、次の書籍をご覧になってはいかがでしょう。
※ 越川慎司『「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか 17万人のAI分析でわかった新しい成功法則』
(参考)
プレゼンで強調したい部分に赤を使うな 相手の目を引く「意外な色」とは?
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