”玲瓏”管理人のつぶやき

"玲瓏:羽生善治(棋士)データベース"管理人たいがーの独り言(HP更新情報含む)

将棋のテレビ対局

2007年05月13日 | 羽生善治
今朝のNHK杯テレビ将棋トーナメントはハッシーこと橋本七段vs阿部八段、解説は畠山鎮七段で聞き手は中倉宏美さん。いや、ハッシー、いいですね、あの不敵なカメラ目線(爆)将棋はどこか暗いイメージがあるので、これからの時代、あれくらいする棋士がもっともっと増えて欲しいと思いました。畠山解説はとてもわかりやすかった。

将棋講座は渡辺竜王と石橋女流でテーマはゴキゲン中飛車。うちの奥さんは囲碁も将棋も区別がつかず、将棋にはまっている旦那をつかまえて「今日囲碁見るの~?」という手合いだが、「ゴキゲン?何それ~?」とケラケラ笑いはじめてしばらく止まらなかった。確か命名したのは大崎元将棋世界編集長。大崎さん、いいですね。興味ない人を笑わかすセンス、重要です。素人に興味をもってもらうネーミング、増えて欲しいと願います。

そういえば先日大和証券杯開始記念で渡辺竜王vsボナンザの対局があったが、ボナンザ開発者の保木さんと渡辺竜王の登場はまるでプロレスの登場を連想させた。NHK特番で渡辺竜王自身も同じ感想を述べていた。

プロレスや格闘技は昔は音楽もない地味な登場だったし退場だった。日本柔道選手権の山下―斉藤戦のように、お互いに実力者同士だと緊迫した展開にはなるが拮抗した状況が続き、精神的なかけひき、腹の探り合い、細かい技の攻防、体を崩す小技、その防御、水面下の隠れた攻防は玄人にはわかっても素人にはなかなか伝わらない。

ニューヨークのプロレスがそれを変えた。そんなに地味なら選手の登場と勝敗を決した時に演出をして盛り上がらせようということだ。そのうち選手一人一人にテーマ曲がついていった。日本ではアントニオ猪木がモハメド・アリからプレゼントされたアリ・ボンパイエという曲が最初と言われる。今のプロレスやK-1,PRIDEでは入場時のテーマ曲、勝敗を決したときの勝利した選手のテーマ曲は、定番となっている。波及効果としては、そのテーマ曲でファンはその選手を脳内で一気に活性化し高揚するのである。

またプロレスがゴールデンタイムで高い視聴率を誇っていたときのことを思い返すと、そうだ古舘節はなくてはならない存在だった。羽生さんが4人の名人を破った1989年のNHK杯、解説の米長さんの、「をををを、やった~~っ!」という絶叫。勝負どころや勝負を決める手に同期して即座に茶の間に教えてくれる解説。こういう解説が必要だ。

棋士の方はもっとテレビカメラを意識していただけると面白いかと。また棋士ごとのテーマ曲って結構イケるかと(^^;;。そして解説者とは技術的にわかっているだけでなく、わかりやすく伝える技術と、視聴者を盛り上げる技量が必要ですよね?