そして今日は過ぎ行く

このブログを一番下までずずずいーっとスクロールすると、右側にナマケモノがいます。更新が遅い当ブログにぴったり(笑)

砥峰高原でススキに埋もれる

2010-10-23 00:12:30 | 日帰り・食べ歩き・おでかけ気分のレシピ
一面のススキで有名な、砥峰高原に行ってきました。



12月11日(土)に公開予定の映画『ノルウェイの森』のロケ地として、町をあげてガンガンPRしているようです。


高原の散策コースの中にも、ロケ地の表示がされていて、どんなシーンの撮影をしたか解説が書いてあります。

高原内にある交流センターでは、撮影の様子が伺える説明ボードもあり。

映画出演者のものとおぼしき、サインも飾ってありました。

レイコさん役の霧島れいかさん以外は、誰のサインかわかりませんが・・・。
砥峰高原で撮影したのは、阿美寮のシーンでしょうから、おそらく主演の松山さんと菊池さんのサインだと思われます。


交流センターの前には、ちゃっかり記念撮影用のパネルも設置!
顔出しパネルじゃなくて、ちょっと安心しました。

砥峰高原は、天気がよければ、夕方の風景がいちばんきれいだそうなので、遅めの時間に出かけたのですが、残念ながら、この日は曇りで夕日は見られず・・・。

でもせっかくなので、散策コースを歩きますよ~

展望台へ向かって歩くうちに、ススキの背がどんどん高くなって、周りが見えません!
ススキをかき分けながら進みます。


ススキの中に埋もれているように見えますが、散策用の木道の上を歩いているんです。
獣道のように狭い散策コースを歩いていると、周りがまったく見えなくて、麓の交流センターまで帰り着けるのか不安になりましたが、展望台から30分くらいで、無事おりることができました。

散策コースの脇には、ところどころ、可愛い花も咲いています。

こちらは、ウメバチソウ

リンドウも、控えめな美しさがありますね。

午後2時ごろに高原に到着して、交流センターでお弁当を食べ、ススキの中をのんびり散策しても、まだ午後4時ごろでした。
短時間でしたが、たっぷり楽しめました。
来年も行って、今度こそは、きれいな夕日を見てみたいです

西宮船坂ビエンナーレ~船坂小学校~

2010-10-22 18:42:57 | 日帰り・食べ歩き・おでかけ気分のレシピ
②棚田エリア、③湯山古道エリアの散策をしたあと、最後に①船坂小学校に戻ってきました。
ここでも、空き教室を利用して、作品が展示されているんです。

まず目につくのは、廊下にぶらさがる謎の物体。

写真では、動きが止まったところしかお見せできないんですが、実際はくるくると回り続けてます。
ソーラーモーターを利用していて、けっこうな高速で回ってるんです。

作品が展示されている教室から廊下を見ると、こんな感じ。

くるくる回っていると、玉ねぎみたいな形になりますね。

校内の廊下は、何も手を加えずに、そのまま残されていますが・・・


校長室にある歴代校長先生の写真が、こんなことに!

このらくがきがなければ、校長先生の写真には目がいかなかったかも。

初代の校長先生はお寺のご住職のようで、在任期間は、なんと明治時代。
寺子屋から始まった学校なのでしょうね。
らくがきのおかげで、学校のなりたちや歴史に、思いをはせることができました。
ちなみに、他の部屋では、ちゃんとらくがきなしの写真を飾っていましたよ。

2Fには、職員室のあとを利用したカフェがあります。
ドリンクと焼き菓子のみのシンプルなメニュー構成でした。

窓際の席は、小学校のイスそのままのノスタルジックな感じですが、楽にくつろげるひじ掛けつきチェアも6席ありました。

黒板にはカフェのメニューが書かれていましたけど、その隣の黒板には、閉校の日の行事予定が。

もうここには、子どもたちがいない。
寂しさに、心がきゅんとしてしまいます。

他にも、この学校にかつて子どもたちが集っていたことを感じさせる作品がいくつかあって、寂しいような心あたたまるような、不思議な感覚を味わいました。

写真ではその魅力が伝えきれないので、撮影はしていませんけれど、いちばん好きだったのは、子どもたちが歌の合唱をする声が聞こえる作品でした。

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西宮船坂ビエンナーレの訪問記はこれでおしまいです。
おつきあいいただいてありがとうございました。

西宮船坂ビエンナーレ~湯山古道エリア~

2010-10-21 07:54:32 | 日帰り・食べ歩き・おでかけ気分のレシピ
西宮船坂ビエンナーレ、続いては③湯山古道エリアを紹介します。
こちらは全長0.8kmほど。
展示作品のうち6点が、すぐ近くにまとまっていて、短かい時間で見学しやすいです。

そのなかでも4点は、↓こちらの茅葺き古民家で見られます。

この民家じたいも作品なんです。
茅葺き屋根に、派手な色のばんそうこうがべったり。

茅葺きの家の中には、人手やお金の問題などで、ちゃんとした補修ができないものもあるそうでして・・・
直せないまま放っておくしかない痛々しさが、直感的に伝わりますね。
面白い表現です。

民家の内部では、映像作品もありました。
こちらは、ドイツ人の作家さんの作品で、船坂の盆踊りを撮影したもの。

なぜか無音・無表情なのが不思議です。

もうひとつ映像作品があったのですが、そちらはかなり動きのある作品でして、家の中が暗めだったこともあり、うまく撮影できず・・・。

その他にも、家の中のあちこちに、可愛らしいオブジェが仕込んでありました。
ぜひ現地に行って、探してみてくださいね。


古民家を出て、川沿いをうろうろしていると、作品を発見!
川のせせらぎを聞くための装置。

船坂にいると、自然の音よりも、車の走る音がけっこう耳につくんです。
宝塚や芦屋への有料道路が走っていたり、有馬へも近いので、交通量がかなり多いせいでしょうか。
この装置のおかげで、混じり気のない自然の音が聴けました。

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↓こちらは作品ではないのですが、写真が少ないのでおまけ!

ミッフィーの飛び出し注意くんです。

次の記事で最後になります。
①旧船坂小学校へ戻って、校舎内の作品を紹介します。

西宮船坂ビエンナーレ~棚田エリア~

2010-10-19 15:07:58 | 日帰り・食べ歩き・おでかけ気分のレシピ
続いて、西宮船坂ビエンナーレ、②棚田エリアの作品を紹介します。
『棚田』といっても、そこに稲穂は生えていません。

ところどころ、ネギ畑が目につくくらいで、非耕作地がけっこうあります。
一部は貸農園になっているようですが、それでも空き地はいっぱい。
その空きスペースを利用して、作品が展示されています。

☆こちらは、もう耕されなくなった畑の畝をうまく利用した作品。

タイトルは、『船坂サラダ』。
野菜の代わりに、サラダに縁の深いとあるものが植えられています。
それが何かは・・・現地へ行ってからのお楽しみです!

☆これは、山間の船坂とは縁のなさそうなものを持ってこよう! というのがテーマの作品。

カラフルな着色が、山の緑に映えます。
解説には、「作品にあいた穴から、船坂の風景を眺めてみてください」と書かれていたのですけど、よそのお子ちゃまが楽しそうに穴を覗いていたので、今回は遠慮しました。
近くの木に吊された風鈴が、風になびいて、山の風を感じさせます。

☆これは、縄文時代の遺構?!と勘違いしそうな作品。

入口はかなり狭いですが、中に入れます。
中の様子は・・・実際に入って体験してみてくださいね。
天井には穴があいていて、空が見えました。

☆船坂には、たくさん竹が生えていて、作品にも多く利用されています。

普通、竹を曲げて加工するときには、火で加熱したりします。
でも、この作品は、無理な加工をせず、竹の自然な曲がる力だけで作ったそうです。

☆これは農機具を入れる小屋に見えますが、中に作品があります。

そこにあるのは、土の山・・・
何を伝えようとする作品なのか、それは現地で確かめてみてくださいね。



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棚田エリアの全長は1.5kmほど。
順路の案内板をたどりつつ歩いて行くと、ハイキングのようにいい運動になります。
コースの脇で、お弁当を広げている方もおられました。
(ただし、「ゴミは各自で持ち帰ってください」と注意書きがありました。)

このあとは住宅街に入っていって、再生された茅葺き民家を見学します。

この日はちょうど、建築関係の団体さんが視察に来られていました。
便乗して説明を聞いていると、土壁の骨組みの作り方の工夫など、なかなか面白いお話が聞けました。

ただ、この家の歴史についての解説はどこにも書かれていません・・・。
築何年なのか、何年前までここに人が暮らしておられたのか、どんな方が住まわれていたのか・・・。
説明をしてくださる人も誰もいなくて残念でした。

※10/22追記
この古民家の再生ボランティアをされているハルヤマさんから情報をいただきました。
この家の再生をボランティアでされている団体、古民家族さんのHPを教えてくださいました。
ありがとうございます。

HPによると、築150年~180年の歴史あるお家だそう。
法隆寺の改修工事に参加されるほどすごい腕前の大工さんが作られて、自ら住んでおられたようです。
なんとこの家の梁の一部に、古材として、室町時代の材木が使われている可能性もあるらしいです!

これだけ歴史のある民家を入場料なしで見学できて、なんだか申し訳ない気持ちだったのですけど、修繕費の募金箱があったので、ちょびっとだけですが募金してきました。

ハルヤマさんのブログでは、私がこのとき便乗で見学した土壁塗りの下地作りの様子が紹介されていました。
今ではなかなか見られない職人さんによる仕事を、それとは知らずたまたま見学していたようです。
とても幸運でした。


そして、この茅葺きの家の中にも、作品が展示されています。

きのこ型のランプが置かれているのは、家の土台の木材。
床が取り払われているので、土台の構造がよくわかります。

次は、湯山古道エリアを紹介します。

西宮船坂ビエンナーレ~地域愛をひしひし感じるアートフェス~

2010-10-18 10:51:53 | 日帰り・食べ歩き・おでかけ気分のレシピ
秋が深まって、いい気候になってきました。
味覚市や、美術展、おでかけしたくなるイベントがいろいろありますね。

六甲や篠山でも、アートの祭典をやっていてタウン誌でも取り上げられたりしています。
今回、私が行ってきたのは、雑誌では取り上げられていない小さな地域密着のアートフェス、西宮船坂ビエンナーレです。
西宮市北部、西宮北ICに近い船坂地区で、10/10(日)~11/14(日)の期間で開催されています。
(10時~17時。水曜はお休み。屋外展示のみ見られます。ただし、11/3は開場)

うちから船坂までは車で20分。
宝塚方面へ抜ける西宮北有料道路に近いところなので、(失礼ながら)これまでは車で通り過ぎるだけのエリアだったのです・・・。

しかし、現地へ行って、作品を鑑賞しながら歩いてみると、景色のきれいなところも多くてびっくりです。

こんなのんびりとした田園風景や竹林、緑が楽しめるのはもちろんですが、船坂バス停のあたりからは、御殿山の高層マンション群ラビスタや、宝塚の街並みが見渡せて、なかなかいい景色です。

アート作品の展示は、3つのエリアに分かれています。
①旧船坂小学校
②棚田エリア
③湯山古道エリア

①は、今年3月末で廃校になってしまった船坂小学校の校舎を利用しています。
展示は、今のところ
・校舎
・ランチルーム
・プール
の3か所。

総合案内所は、ランチルームにあり、そちらで散策MAP&作品リスト(100円)を購入できます。
入場料は、なんと無料

会場には、このような青色の案内板や赤いのぼりが立っています。

ランチルームの奥には、こんな展示が。
たくさんの人が書いた、「生きろ」のお習字。

迫力ありますねぇ。

実はこの部屋はカフェとして使われてまして、ここでランチセットや丼、麺類、パンやドリンクなどを提供しています。
ここから歩いて行ける範囲に飲食店が少ないので、貴重な食事スペースです。
(ちなみに、飲み物の自販機は旧船坂小学校のすぐ近くの、JA兵庫六甲船坂出張所にありました。散策コース内に、コンビニは1軒あります。)

このカフェで使うために、船坂の土をこねて縄文式のお皿を焼いたそうです。
そういうこだわりも面白いですね。
料理を注文しなくても、カフェへ入って展示を見ることはできました。


こちらは校舎の方の展示。
西宮神社の元宮司・吉井貞俊さんが描かれた、膨大な量の風景スケッチです。
TVで何度か紹介されていて、一度拝見してみたかったんです。

この方のスケッチ画を見るのが、ビエンナーレへ行く一番の目的でした。

大阪・御堂筋の精密なスケッチ。

長ーーーーい巻物に、描かれています。


この方のすごいところは、電車や自動車の車窓から見た景色を、とんでもない高速でスケッチされてしまうところ。
これも、走行中の列車の中で描かれたものです。

こちらは新三田駅の風景。
右隅に、「8:34」と、到着時刻も書かれています。

この展示室でチラシをもらったのですが、
10/28(木)~11/7(日)には、小学校の体育館を使って全作品を公開展示されるのだそう。
風景スケッチの絵巻だけでなく、吉井さんのもうひとつのライフワークである古地図の模写なども見られるみたいです。

今回は10点ほどしか見られなくてもっと見たいと思っていたので、嬉しい!
また見に行きます!!

2010.11.8 追記
先日、吉井さんの『流れ絵展』を見てきました!
(※展示は、11月7日で終了しています)

旧船坂小学校、体育館の床に、ずらりと絵の巻物が並べられています。
吉井さんご本人もいらっしゃっていて、NHK『熱中時間』に出演されたときのお話も伺えて楽しかったです。

新幹線の車窓からのスケッチは圧巻!
ものすごい動体視力ですね。

富士山もきれいに描かれています。


↓こちらのページで、吉井さんの経歴が紹介されています。
http://www.intercross-com.co.jp/tool/index.php?module=EventUniqueContrivance&action=Detail&unique_id=2
リンク張ってなくてすみません お手数ですが、コピペでお願いします。

訪問した日には、たまたま手打ち蕎麦の販売イベントもやっていました。
この日の会場は、旧船坂小学校のすぐ近くの、JA兵庫六甲船坂出張所。

十割そばなのか、麺がぷつぷつ切れていてすすれませんが、香りがよく、おつゆもおいしいです!

メニューは、おろしそば(冷)¥300-のみ。
大根おろしの甘みが強くておいしかったです!
食後には、そば湯もいただけました。



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現地へ行ってみて感じたのは、地域住民の方のビエンナーレに対する熱心さ。

ボランティアスタッフの方だけでなく、すれ違った住民の方からも、「こんにちは!」と声をかけられます。
作品を探してうろうろしていると、積極的に道案内もしてくださいました。

道案内のついでに、地元の方が利用する湧水の場所も教わりました。

水はきれいですが、沸かさないと飲めません!
へび(毒なし)もいます…。

ただ作品だけを見て通り過ぎるのではなく、船坂のくらしや自然、住民の方ともふれあえるのが、メリットだと思いました。

ビエンナーレの作品も、船坂の水・土・植物・農作物…この地の特性を伝えようとするものが多かったです。
次の記事では、棚田エリアの作品を紹介します。