福岡市西南部へのゲートウェイである街
六本松の再開発ビルの公開空地に侘助が
数本植栽されていた。
まだ腰ほどの高さだが花を付けている。
外来種のツバキのなかで、唐椿に属する
この花は、日本固有のヤブ椿や寒椿のよ
うに花弁が全開しない処が珍重されて、
茶室の一輪挿しなどによく使われる。
確かに他の多くの椿が八重の花を全開さ
せるのに対して、五弁一重の花を控えめ
に開くところは、楚々とした情趣を醸し
て静謐な茶席に合うのであろう。
そこが利休と同時代の茶人侘助から好ま
れて、そのまま花称となったという。
歳の神を迎える準備を万端整え、静かに
時を待つ座敷によく似合う花である。
〈侘助や 今年も咲いたか 後少し〉放浪子
季語・侘助(冬)
12月28日〔木〕曇り
病んだ後輩を見舞うつもりでいたが、
先方の都合で明日にした。
明日は晴れるらしいから丁度いい。