みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

寒薔薇(かんさうび)

2017年12月20日 | 俳句日記

今朝の新聞で北海道沖の巨大地震が懸念
されていることを知った。
5年前に東北の被災地を回った時のこと
を思い出す。

4月も半ばであったが、まだ至る処に雪
が残っていた。
発災時の夜は零下であったと報道されて
いた。東北は4月でもまだまだ寒い。

何度となく放映された南三陸町のリアル
タイムの映像が撮影された現場を訪れた時、着の身着のままの一夜が思われて、
見下ろす町に手を合わせた。

以前にもお知らせしたと思うが、福島県
のいわき市から岩手県の宮古市まで視察
に回ったあの一週間は、涙の流れない日
は無かった。

また、北国での予測である。
時期を問わないのが天災なだけに、くれ
ぐれも備えを怠ることのないように祈る
ばかりである。

そんな日に、団地の片隅に咲く冬の薔薇
を見つけた。
「さうび」は薔薇の古語である。
「そうび」と発音する。

寒中に咲く深紅の薔薇は、凛として清し
い、だから季語となった。
北国の人びとのように。

〈定めにも 凛として立つ 寒薔薇〉放浪子
季語・寒薔薇(冬) 、冬薔薇とも。

12月20日〔水〕晴れ 時々 曇り
93歳の母が言った。
「天災が来りゃ、また人が死なにゃぁな
らんとに、なんでワザワザ戦争やらせん
といかんとかねぇ⁈
永う生きとるのもご迷惑なことばってん
早う死ぬ目に会う人は可哀想ばい」
はッ!御母堂様おっしゃる通りです。