最近良くルッキズムという言葉を見かけます。
こういう動向って一体何時ごろから始まっているのでしょうかね。
世間の事に疎い私には見当もつきませんが、
思えば今小学四年生の知り合いの子供が保育園時だった頃のことが思い出されました。
言っておきますが、
その子はとても美人です。
たまたま一緒にフリーマーケットに出かけた時のことでしたが、
まだ保育園時だった彼女を見つけたママ友さんは大きな声で
◯ちゃん、いつも可愛いね、と声をかけたんです。
それを聞いたマルちゃんは
途端に眉を顰めていかにも嫌そうな顔になりました。
そんなことはお構いなしにママ友さんは
可愛い綺麗の連発です。
その度にマルちゃんの顔が厳しくなって私の手を引っ張って向こうへ行こうとします。
マルちゃんは嫌なんですね。
こうやって綺麗だとか、可愛いだとか、必ず言われるんです。
美人の宿命ね、なんて笑って言われるのも嫌。
そして又お兄ちゃんのワイくんが
とんでもない美形の若者なのですよ。
小さい時からその可愛らしさは飛び抜けていて誰が見たってなんて可愛いのと、
思わず口にしたくなる程なんです。
ホントですよ。
その兄妹にコロナがやってきました。
コロナと言えばマスクです。
このマスクをかけるようになって兄妹の生活は楽になりました。
もう前のように綺麗とか、顔の話題にならなくなって
二人はどんなにホッとしたことか。
マスクってなんてステキなんだと、そう思ってしまった二人にとって
今また試練の時が始まりました。
マスクは絶対に外したくないのに、いつの間にか外せ、外せの波が来そうな風潮になっているではないか。
俺は絶対にマスクを外さない。
多分ワイくんはそう思っているのではないでしょうか。
ルッキズム、と言えば可愛くない人が可愛さに憧れて整形したりする側のことが多く語られがちですが、
ある意味、知り合いの兄妹のように
美形であるが故に注目されすぎることもまた人格形成に大きな影響を与えている気がします。
この間兄妹の両親が久しぶりに遊びに来た時にその話になりました。
貴方たちもなかなか罪作りなお人、あんな綺麗な子供達を産んでくれましたもの、
と言ったら苦笑いしてました。
夫婦どちらも美形だから生まれる子供も美形に違いないとは思いますが、
幸か不幸か生まれた時代がルッキズムが蔓延している時代だったようですね。
性格的に皆からの注目を嬉しがる人なら良いのかもしれませんが、どうも知り合いの子供たちには
好まれない風潮のようです。
この春中学に入学したワイくんは、記念写真でも、もちろん黒いマスクをつけていました。
マスクを外す日はいつ来るのでしょうか☆