河村龍一の「月の癒し」~銀河鉄道の夜

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少年法厳罰化~凶悪犯罪の抑止につながるか?

2014-02-18 22:56:35 | 日記
今宵、「銀河鉄道の夜~月の癒し」に訪問していただきましてありがとうございます。
現実の世界に疲れ果てた心を癒すため、銀河鉄道「ひかり号」車掌の私が皆さまを「夢とロマンの時空」にご招待いたします★

今朝の読売新聞「社説」で、政府が少年法改正案を国会に提出したことについて、近年の少年による凶悪犯罪の抑止につなげたいと記述してありました。

改正案の柱は、量刑を引き上げることだそうです。
具体的には、本ブログ「吉祥寺女性刺殺事件犯人・悪徳人権弁護士たちに『月の裁き!』」に記載してあるとおりですが。

例えば、18歳未満の少年が、成人であれば無期懲役に相当する事件(強盗・強姦殺人事件などです)を起こした場合、少年法の規定により「15年以下の懲役刑」となります。

今回の改正案では、15年から20年に量刑を引き上げるとのこと……。
う~ん……たった5年間だけ刑期が増えるからといって、吉祥寺女性刺殺事件犯人の少年たちが事件直前、犯行を思いとどまったのでしょうかねえ……?

さらに、「厳罰化で刑期が長くなる分、少年刑務所などで、じっくり矯正教育に取り組むことも可能となる」
「少年が二度と犯罪に手を染めないようにするため、矯正プログラムの再検討が求められる」と、無責任に述べていました。

あのう、たとえ少年ひとりでも、その収容費用はすべて税金で賄われているのですが……。

参考までにこのことを拙著「闇サイト殺人事件の遺言」から一部引用し、次に具体的に記載してみます。

(1)被収容者(受刑者、被告人、容疑者等)の収容費用について
被収容者1人1日当たりの収容費は1536円。1年間で56万640円だ。
たとえば、無期懲役刑受刑者が、仮に30年間収容されていた場合、その収容費用は1681万9200円になってしまう。

仮に、闇サイト殺人事件犯人たちA、B、C(死刑が執行されないまま収容されていた場合)たち3人の30年間の収容費用合計金額は、5045万7600円である(平成24年度予算から試算)。

1999年に1000人を越えた無期懲役囚は現在、1500人前後になっているものと推定される。
今後、1500人の無期懲役受刑者を30年間収容した場合の費用は、252億2880万円という莫大な金額であり、その全てが税金で賄われることになってしまう――以上です。

これらについては、拙著「闇サイト殺人事件の遺言」に詳述してありますので、興味のある方には、拙著の一読をお勧めします。

ただ、刑務官だった私が言うのも恥ずかしいのですが、「成人を遥かに凌駕した凶悪殺人事件を犯した鬼畜たちを、どうやって『矯正』させたらいいのか、逆に教えてほしい……」です。

少年法厳罰論議のきっかけは、2009年大阪府富田林市で起きた、17歳の少年による殺人事件でした。

【この事件の概要】
当時17歳の高校生だった加害少年は、好意を寄せていた少女をめぐり大久保光貴さん(当時高校1年生=15歳)の殺害を決意。2009年6月11日夜、富田林市内の河川敷で光貴さんの頭をバットと木づちで何度も殴り、殺害した事件です。

府警によると、男子生徒は11日午後7時半ごろ、「彼女のことで話をしよう」と被害者を富田林市の近鉄長野線富田林西口駅前に誘い出し、自転車に2人乗りして約1.5キロ東の石川河川敷に行きました。

現場で少年は、「心理テストをする」と言って被害者に目を閉じさせ、あらかじめ河川敷に置いていたバットや、かばんに隠し持っていた木づちなどで後頭部などを殴って殺害し、遺体を川に蹴りこんだということです。

殺人罪に問われた加害少年には2011年2月、大阪地裁堺支部で求刑通り懲役5年以上10年以下の不定期刑が言い渡されました。
そのうえで、大阪地裁堺支部は「十分でない刑期となった。適切な法改正を望みたい」と注文をつけたのです。

刑事事件の裁判で、法改正にまで言及するのは、極めて異例だそうです……。

刑法厳罰化は当然としても、やはり、「教育崩壊」が叫ばれて久しい昨今、犯罪を生み出さない社会を構築する「教育制度の変革」も重要ではないでしょうか!

それでは皆さま、またの訪問をお待ちしています★