TAZUKO多鶴子

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『神聖な生き物』マヤ・アステカ文明…アメリカインディアンの崇拝『ジャガー』

2008-12-23 | TAZUKO多鶴子からの伝言

ヒョウに似た生き物
『ジャガー』を皆様はご存知だと思います。
この『ジャガー』は
インディアンの間で神聖視され、
また、
マヤ・アステカ文明でも神として崇拝されました。
神として崇拝されていた『ジャガー』。
残念ながら現在の人々は、
人食いの恐ろしい生き物として錯覚しているようなのです。
実は…
彼らは人間を獲物としてみることはなく、
縄張りに入ったことの警告と今では考えられています。
また、
森奥深くに住む『ジャガー』は、
長年のハンティングと森林開発の為、
年々数が激減し
1970年に『ジャガー』は絶滅危惧種に指定されました。
そして現在も予断を許さない状況にあるそうです。
自然の大きな縄張り面積を必要とする『ジャガー』。
生息域の年々の減少は、
人類と現代社会への警告とTAZUKO多鶴子は感じています。
今日は、
その『ジャガー』の詳細を下記にご紹介しています。
是非ご覧下さい。


  < ジャガー >
南北アメリカ大陸には西半球で最大、世界でもライオン、トラに次ぐ第三位の大きさを持つネコ科の動物である哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類ジャガーが生息 しています。
古くからインディアンの間で神聖視されてきた彼らは、正にアマゾンの王者と呼ぶにふさわしい存在です。

ヒョウにおいてのクロヒョウと同じように、ジャガーにも黒化した個体が存在します。
体長120-180cm、体重63-136kg。ネコ科の動物としてはライオン、トラに次ぐ大きさを誇り、南北アメリカでは最大。
また体格に比べ頭骨が大きく、噛む力が非常に強いのが特徴。体色は黄色で、背面には黒い斑紋に囲まれたオレンジ色の斑紋(梅花紋)が入ります。 ヒョウと似ていますが、輪の中に黒点があること、ジャガーの方が体格が頑丈で、頭骨が大きく足が短いことなどにおいて異なります。現存するネコ科ではジャガーが最もスミロドンの体型に近いと言われています。ジャガー(Jaguar)という名前は南アメリカインディアンの“yaguara”という言葉から来ており、これは「一跳びで獲物を殺す獣」という意。
 
 昔からアメリカインディアンの中でジャガーはその力強さから崇拝を受けており、神聖な生き物として捉 えられてきました。例えば現在知られている メキシコ最古の文明、オルメカ 文明にはジャガーと人間の融合したものである、半獣半人の『ワー・ジャ ガー』という生き物が登場し、マヤやアステカ文明の雨の 神の元となったといわれています。またアマゾンのあるインディアンの間ではジャガーの鳴き声は雷であると 言われており、また別の部族ではジャ ガーは闇の世 界の神で、その毛皮の模様は星と天国を現していて、日食が起きるのはジャガーが太陽を飲み込んでしまうからであるとされていました。

 特にかつて中央アフリカに存在したとされる、有名なマヤ文明ではジャガーに対する信仰が強く、彼らは地下世界の神であり、夕方沈んだ太 陽は夜の間にジャガーに手助けをしてもらって地下を潜り抜け、再び次の日の朝東から昇ってくると信じられていました。更に多くの支配者が自 らの名の語源にジャガーを用いており、彼らの名前を示すマヤの象形文字にはジャガーを示す文字が含まれています。またアステカ文明でも戦争で多くの捕虜を 捉えた兵士は『ジャガーナイト』と 呼ばれる特別な階級に昇進することが許されたといいます。そして一度ジャガーナイトになると軍議への参加、納税の免除、王宮への食事の招待などの特権が与 えられ、ここにも力の象徴としてのジャガーへの尊敬をうかがうことが出来ます。

 現在ではジャガーに対してはそういった崇拝の念より、人食いとしての恐ろしいイメージが持たれています。実際 人間がジャガーに後を追われたり襲われた事例は報告されていますが、彼らが人間を獲物としてみることは無く、ほとんどの場合は彼らの縄張りに入ったことを警告するためで あると考えられています。あるインディアンの部族の中には村の子供達と遊ぶために森から出てきた ジャガーの話が伝えられています。はるかな昔からジャガーとともに暮らしてきた彼らは、我々が知ることのないジャガーたちの本当の顔を知っ ているのかもしれません。
 ジャガーは森の奥深くに住んでいることもあって、研究することが難しくわかっていな いことが数多くあります。特に現在では彼らの個体数が激減しており、 出会うことも稀になってきています。

 ジャガー達が数を減らしてしまった要因の一つにその毛皮を狙ったハンティングがありま す。もともとジャガーの狩猟とその皮の輸出は1900年代の初頭頃に大 規模化していき、その後急速に彼らの個体数を減少させていきました。1960年代ごろにはやや減少してきたものの10,000枚以上の皮が海外に輸出され ており、1970年代には絶滅危惧種に指定されるにまで至りました。しかし、南アメリカのほとんどの国々でジャガーの狩猟を禁じているにも かかわらず、現 在でも各地で密猟は後を絶たず、深刻な問題となっています。

 しかしながら、現在ジャガーが直面している最も大きな問題は密猟ではなく、住処である森林の開発にあります。中央アメリカ以南の地 域では農場や牛のため の牧場作りにより、毎年広大な面積の森が切り開かれています。またジャガーの獲物となるべきカメやカピバラ、サカナなどが人間によって捕まえられて食料と して売られており、カイマンなどのワニもその皮を求めてその数をどんどん減らされてつつあります。もともと一つの個体あたりに大きな縄張りのための 面積を 必要とするジャガーにとっては生息域の減少は致命的なものがあり、予断を許さない状況にあります。


参考資料: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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