TAZUKO多鶴子

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自己肯定感と矛盾の中で生きる…

2014-02-25 | TAZUKO多鶴子からの伝言

 本名で作家活動をしている画家は多いのに
 何故私は雅号を使って活動しているのか。
 以前のブログで書き込んだことがあります。
 この質問はたまにされるのですが…
 度々の説明で少々疲れ気味な返答をする昨今です。

 絵を描くことが自己肯定感に
 繋がることは不可欠なのですが
 それだけに留まることが
 芸術の最終結論ではないと確信しています。
 芸術を深く追求すればする程
 自然の掟に畏怖を感じる自分がいます。
 そしてその美しさに感嘆するのですが…。
 ここまで結論を出すまでには
 あまりにも生きる苦しさや悲しさを幾つも幾つも繰り替えし
 それを作品にすることで自分自身を癒し
 自己肯定感の世界観に酔いしれる自分の姿を客観視する経過がありました。
 
 私はよく教えてきた子供たちに
 「過去は消しゴムで消せれないから後悔のない生き方をしなければならない」
 と伝えてきました。
 でも、それは子供たちだけでなく自分自身にも言い聞かせている言葉なのです。
 そんな葛藤の中
 唯一出した結論!
 それが
 『この世に存在しない自分になりたい』
 誰一人私のことを知らないで
 亡くなった後も全てを消滅させたい。
 生きた証など何一つ無い。
 それが私の願いであり最終結論なのです。

 何も無いもの。
 ゼロ『0』。
 それは神の怒りに触れることなのかもしれません。
 しかし
 それが芸術なのではないかと…。

 
 今直ぐにでも
 自然界から自分が消滅できるのなら
 これ以上嬉しいことは
 私にはないのです。