
8月17日(日)から23日(土)までの6泊7日で北の大地を周ってきました。
17日、 雌阿寒岳
18日、 斜里岳
19日、 羅臼岳
20日、 <移動日>
21日 トムラウシ山
22日、 旭岳
23日 十勝岳
いずれもピークハントに徹した日帰りのお手軽な山歩きでしたが、北の山はさわりの部分だけでも十分楽しめる素晴らしいものでした。
せっかく北海道に行くのならお花が美しい7月初めごろが最適なのかもしれませんが
、様々な都合でお盆過ぎの訪問となってしましました。それでも、秋の気配が漂う北の山は空気が澄み渡り、お花もそこそこ残っており、大満足の山歩きとなりました。
17日、羽田発07:40で女満別へ、さっそくレンタカーで雌阿寒岳の登山口に向かいます。
沿道にはヨツバヒヨドリ、キオン(ハンゴンソウかも?)、ツリガネニンジンなどが所狭しと咲き乱れそれだけでも気分が高まります。停車して写真を撮りたいのですが先を急ぐので「止まって!!」の一言が言い出せず車窓から眺めるだけでした。
女満別空港で聞いた「ホーマック」というホームセンターでガスボンベを調達、雌阿寒の登山口に到着したのは11:20.。必要なものだけをザックに詰め早速出発です。
【山行日】2008年8月17日(日)
【メンバー】夫、たんべぇ
【コース】女満別空港09:10/09:40======雌阿寒温泉駐車場11:20/11:40-----四合目12:25/12:40-----雌阿寒岳山頂13:45/13:50------分岐14:20------五合目14:50------キャンプ場前15:40/15:50-----雌阿寒岳駐車場15:58/16:10=======川湯温泉着17:40 【行動時間:4時間(休憩含む)】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
トイレが完備された駐車場は日曜日だというのにガランとしており、登山の最盛期が終ったのか、何となく寂しい雰囲気が漂います。
日差しは強いのですが空気は冷たく、遠く北海道まで来たことを実感します。
11:45 登山口
車道を少し戻ると右手に雌阿寒岳の登山口があります。
登山届けに記入して出発です。
アカエゾマツの樹林帯に入ると、少し肌寒いほど、長袖のシャツを重ね着して丁度よいくらいです。
少し歩くと木の根がむき出しの登山道になりました。つまずかないように慎重に歩きます。
側らに奇妙な植物が…薄気味悪いこの植物は何でしょう?
キノコ?寄生植物?この一帯にだけウジャウジャ生えていました。
シャクジョウソウ
ギンリョウソウと同じ腐生植物、初めての出会いです。
三合目付近で何か動いています。…シマリスです。あいにく写真を撮るには遠すぎましたが初めての出会いに興奮しました、ホントかわいいです!!
12:25/12:40
四合目付近、ハイマツが目立ってきました。
むこうに見えるフップシ山を眺めながら羽田空港で買ってきたお弁当でランチタイムです。
イソツツジ
北海道の山ではいたるところに群落を作るイソツツジ、ここ雌阿寒岳も例外ではなく登山道沿いにびっしり生えています。花の時季はすでに終り、このような実になっていました。これだけのイソツツジが咲き揃ったら見事でしょうね~
シラタマノキ
シラタマノキがその名のとおり真っ白い実をつけていました。
イワブクロ
6月の岩手山では時季が早すぎて見ることが出来なかったイワブクロ、少しですが残っていました。会えて良かった!!
高度が上がると神秘の湖オンネトーが見えてきました。
14:50 五合目通過
お隣に聳えるフップシ岳
シラネニンジン
一合目から順に細かく表示しているので励みになります。いい眺めです!
この調子なら山頂からの展望が期待できそうですね、ウキウキ
ガンコウラン
植物の生態が徐々に変わり、高山帯の様相に変わってきました。
メアカンキンバイ
こ、これが会いたかったメアカンキンバイです。
時季が遅いので会えると思っていなかったので最初に見た時はピンときませんでした。花の数は僅かですが爽やかな黄色に感激しました。
メアカンフスマ
そして、これがメアカンフスマ、これに会いたくて雌阿寒に登ってきました。
確かにチョウカイフスマに似ています。
ヒメイワタデ?とチョウカイフスマ
タデ科の植物に違いないのですが、図鑑でみる白いヒメイワタデの花後の姿なのでしょうか?
最初は珍しい赤いタデと思って写真に収めてきましたがいくら調べてもこのようなタデはみつかりません。
エゾマルバシモツケ
高さが10cmほどしかなく花も小型なのでエゾマルバシモツケとしましたが。イワシモツケ、マルバシモツケは変異が多いそうなので違っているかもしれません。
厳しい火山礫に咲く高山植物をみながらノロノロと歩いているうちに激しい噴煙をあげる噴気口が見えてきました。山頂が近いようです。
13:45 雌阿寒岳山頂に到着です。
先ほどまで見えていた周りの風景はタッチの差ですっかりガスに包まれてしまいました、う~~ん残念!!とりあえず記念撮影だけしてオンネトーコースに向けて下山開始です。
歩き始めると、サァーとガスがとれ、青沼と端整な阿寒富士が姿を現しました。
あわててカメラカメラ、、、何しろ一瞬のチャンスですから緊張します。
またまたガスが取れ、眼下も見渡すことができます。いやはや、山頂でもう少し粘っていればこの景色を一番高い場所から眺めることができたのにネ!!せっかちに下山を促したワタシは夫に責められました(~_~;)だって~~こんな展開になろうとは…
こんもりとしたタデ科の植物、やはりヒメイワタデでしょうか??赤い花(実)がとても美しいです。
コケモモの実
真っ赤に熟したコケモモの実、おいしそうなので失礼して食べてみました。
生で食べたらすっぱくて味はいまひとつですが、鈴なりに熟した実をジャムなどにして食べたくなりました。北海道のコケモモは実のつき方が半端じゃなくびっしりです。
オンネトーコースにもメアカンフスマが今を盛りと咲いています。それも大株です!
14:20 阿寒富士、オンネトー分岐
時間があれば目の前の聳える阿寒富士に登りたいとことですが、「湯の滝入口」発15:50のバスに間に合わなくなるので阿寒富士はパス、右に曲がります。
ちなみに、阿寒富士は一時間で往復できるそうです。
コマクサ
「こんな環境ならコマクサがありそうね!」と話していると、なるほど、ありました!!
それも夏の終わりのこの時期に新鮮な株を見つけることができました。
最盛期のイワブクロはどんなものかと想像するだけでワクワクする大群落があちこちに点在します。
イワギキョウ
名残のイワギキョウ
オンネトーが近くに見えてきました。
滑りやすい砂礫をグングン下ると…
いきなり樹林帯に突入です。
どうやら森林限界だったようです。
樹林帯を30分ほど下ると苔むした五合目です。
キソチドリ
ゴゼンタチバナ
赤い実をつけたゴゼンタチバナ、秋ですね~
トリカブトの仲間
識別できませんm(- -)m
阿寒バス「りんりん号」
15:40
なんとか阿寒湖行き15:50発のバスに間に合いました。乗客は夫と私の二人きり、窓からはくっきりと雌阿寒岳を望むことができます。
写真を撮りたそうにしているたんべぇを見た運転手さん「ちょっとだけなら降りて撮ってきていいですよ!!」と。遠慮なく甘えさせていただきました。
オンネトーから見る雌阿寒岳(左)と阿寒富士(右)
乗車時間12分で雌阿寒温泉駐車場に戻ることができました。
これから今夜の宿泊地川湯温泉まで移動します。
というわけで初日は無事に登頂を果たすことができました(^-^)v
二日目は斜里岳です。
羨ましい~~^^;...といいつつ自分も大雪山系には5回行きました、って30年以上前の話ですが^^;
北海道の山、花の群落は本州の山とは規模が違う所も多く、ホントに素晴らしいですね。
先のレポ、大いに楽しみにしています。
レポ見たら来年行きたくなるだろうなぁ、多分^^;
僕も去年のお盆に行ったけど、本土に比べるとどこもそんなに混んでなかったですね。
1週間ずれているからさぞや静かな山旅を楽しめたのでは?
僕は9月に夏休みを予定しています。
トムラウシってどれくらい時間かかりました?
レポUP前ですが時間だけ教えてもらえませんか?
北の大地か~!!
オンネトー、川湯温泉→山の世界を知らない頃の北海道の旅で微かに記憶が・・・。
久しく北海道には行ってませんが、山行で北の大地はいつになることやら、、、。
この先、たんべぇさんのレポ続々ですね、楽しみ!
>自分も大雪山系には5回行きました。
5回もですか~!すごい!!お花の時季ですか?
やはり大雪の大自然に触れるとたびたび訪れたくなるのでしょうね!うんうん、わかる気がします
今回は慌しいスケジュールでしたが、次回は7月初めごろに縦走できたらいいなと考えています。
9月に入ると山も色付き始めるので、今はちょうど端境期なのかもしれませんね!
この時期はけっこう狙い目なのかもしれませんね~
副隊長さんは9月ですか?いいな!!
>トムラウシってどれくらい時間かかりました?
私の場合、最短コースのピストンで、登山口4時、戻ってきたのが13時ちょっと前だったので約9時間でした。
いつものように写真を撮りながらの山歩きなので、副隊長さんならいくらでも短縮できるでしょう!
もう紅葉でしょうかね~羨ましいです。
私も山登りで北海道を訪れたのは初めてでした。
これまでの観光の何倍も楽しめたし充実していました!
これが、お花の最盛期だったら興奮しすぎて疲れまくっていたかも…(笑
今回は免疫をつける意味でもちょうど良かったかもです。また来年ぜったい行きます。
北海道の旅・・・前々からずっと気になっていたのですが、ゆっくりじっくり読みたかったので遅れてしまいました。
これから毎日一つずつ山のレポ読ませていただきますね。
北海道には何度も出かけているのですが山に登ったことはないんですよ。
朝飛行機で出発して登山口に11時半。それから登って下りてくる・・・初日からハードでしたね。
しかも、翌日から延々登山が続くのですね。
大変だけど何だかワクワクしてきます。
オンネトー・・・私はそばまで行って見過ごしてしまいました。是非寄って来るべきでした。
一番下の二つの写真からその美しい山容がわかりました。
私にとって北海道の山は永遠に憧れです。
北海道の山は私にとっても長い間の憧れでした。
りんさんと同じように観光で訪れることはあっても山となると全く別物でしたから…
たぶん、百名山を意識しなかったら北海道の山に登ることはなかったかもしれません。
登ってみて北の山の素晴らしさに目覚めてしまいました。是非また行きたいです。
オンネトーは湖の色が変わる神秘の湖と言われているらしいのですが実は私も知りませんでした。
新しい発見の連続、行きたい場所が増えて困ってしまいますね!!