昨日は、吹上温泉「白銀荘」に宿泊。
二段ベッドの12人部屋ながら、それぞれのベッドはカーテンで仕切られているので
そこそこのプライバシーが保たれ、なかなかgoodでした。
温泉は入り放題、自炊ができて、飲食可能なフリースペースがたくさんあるのもいいですね!
これで、一人2600円ですから、あまりの安さに申し訳ない気分になります。
ここ数日は満員御礼が続いているとのことでしたが、この快適さですから頷けます!
早めに予約しておいて正解でした。
さて、翌朝は5時に玄関が開くので、それに合わせて出発します。
外に出ると辺りは霧に包まれ、重い空気が漂っています。
晴れの予報だったのに、大丈夫かな…?
しかし、車を走らせ徐々に標高が上がると雲の上に出たらしく青空が見えてきました。
富良野岳登山口の凌雲閣まで来ると霧はすっかり晴れ渡り、爽やかな青空に覆われていました。
【コース】
富良野岳登山口(凌雲閣)(5:30)-----上ホロ分岐(6:25)-----上富良野岳分岐(7:40/45)
-----富良野岳山頂(8:10/20)-----上富良野岳分岐(8:45)-----三峰山(9:45)-----上富良野岳(10:35)
-----上ホロ分岐(11:35/12:00)-----富良野岳登山口凌雲閣(12:35)
最終日は絶好の登山日和に恵まれました。
支度を整えて5:30に出発です。
暫くは整備された林道を歩くことになります。
林道沿いにはマルバシモツケが多く、ふんわりとした白い花が美しい。
マルバシモツケ
歩くこと20分ほどで、三段山への分岐となるのですが、以前は利用されていた登山道は
通行止めとなっています。
閉鎖されて久しいのでしょうか…?草が生い茂っていて侵入することもできません。
2008年に十勝岳に登った折、こちらのコースから十勝岳に登ってきた方のは話では、
三段山~大砲岩の間がかなり荒れていたようですので、その後に閉鎖になったようですね!
~三段山分岐~
茶色く乾いた風景が広がる安政火口分岐を通過。
サンカヨウ
上ホロ分岐付近に近づくと雪渓が残っているので、吹く風が心地よく感じます!!
上ホロ分岐
カラマツソウ
端正なお山は十勝岳、かっこいいです!
黄色いお花はシナノキンバイのようです。
今回の山旅では、シナノキンバイとチシマノキンバイの両方を見る機会に恵まれたのですが、
いまひとつ、両者の違いが理解できずに困惑してしまいました。
図鑑によると、チシマノキンバイソウの分布域は大雪山以東、以北となっているので、大雪山より西に
位置する富良野岳のキンバイはシナノキンバイとなるようですね!
花を見ただけで、区別できたらいいのにな…(トホホ)
シナノキンバイ
東側には雲海から顔を出した大雪の山々が連なっています。
雄大な景色にため息が出ます。
この日は、早朝に白虹が出たことをtarumae-yamaさんのブログで知りました。
~大雪山~
人々が休憩している広場は、富良野岳、上ホロカメットク方面への分岐点です。
上ホロ分岐
イワウメ
エゾノハクサンイチゲ
富良野岳が間近に迫ってきましたが、目指すエゾルリソウはなかなか登場しません!
山頂まで残り僅かの地点にロープに囲われたエゾルリソウを発見!
が、まだ少し早すぎたようでほとんどがまだ蕾です。
う~~ん
他にもあるかもしれないので、先に進んでみたけれど、ここだけのようです。
あっけなく山頂に到着です。
地図によると、
山頂を超えて原始ヶ原方面へ少しく下った場所にもエゾルリソウが咲くように載っているのですが、
未確定なうえ、先ほどの状態から察するとまだ蕾の可能性大です。
ま、こういうこともあるでしょう!
エゾルリソウは三年前のニペソツ山で飽きるほど^^;(?)見られたので、ま、いっか~~と考え^^;;
山頂でゆっくりすることにしました。
~山頂から見える大雪山~
こちらは十勝岳方面
~十勝岳~
南東方面に見えるは日高山脈でしょうか?
雲海の彼方に浮かぶ荒々しい山並みがかっこいいです。
~日高山脈?~
さて、下りで先ほどのエゾルリソウともう一度対面します。
開花したらさぞかし美しいでしょうね~
エゾルリソウ
ロープの中にはホソバノイワベンケイが同居していました。
ホソバイワベンケイ
下りは、十勝岳を正面に見ながら上富良野岳経由で周回します。
メアカンキンバイ
黄色い花はメアカンキンバイかと思いきや…
何となく様子が違うので良く見てみると、なんと、そこにはエゾタカネスミレが咲いているのでした。
狭い範囲に数株ですが、富良野岳でエゾタカネスミレに会えるとは考えていなかったのでビックリでした。
エゾタカネスミレ
分岐に戻ってきました。
ここからは上富良野岳へ向かいます。
富良野岳分岐
たおやかで歩きやすそうな縦走路。
ここまでが順調だったので、これから先も楽勝と思ってしまったのですが、これは安易な考えでした。
暑さが加わりひどく疲れてしまいまい、ピッチが上がりません。
休み休み、ゆっくり歩くので、先ほど分岐で休んでいた若者にもあっという間に抜かされ、
みるみる離されてしまうのです。
強い日差しの中、花色が薄緑色のゴゼンタチバナを見つけました。
これって「ミドリゴゼンタチバナ?」と投げかけると、
「咲き始めだから緑っぽいけど、そのうち白くなるんじゃないの?とつれない相方^^;;
アハハ、確かに…
何でも欲目に見る癖が付いてしまったようです。
ゴゼンタチバナ
ウズラバハクサンチドリ
ヒメイワショウブ
イワウメ
チングルマ
そろそろ、三峰山に到着してもよさそうな時間なのになかなかたどり着きません。
あのピークが三峰じゃないの?と期待をこめて登り切った場所は…
こんな岩が積んであるだけでした。
ま、気を取り直して次を目指します。
メアカンキンバイ
そして、三峰山はピークというより通過点のような場所に道標がひょこり現れただけでした。
ヨツバシオガマ
イワヒゲ
十勝岳が少しだけ近づきました。
チングルマが凄い!!
富良野岳を振り返る。。
そして、
ようやく上富良野岳です。
この先、上ホロカメットクまでは往復40分程で行けるそうなのでちょっと迷いましたが、やはり
疲れているので止めておきました。
今日は、苫小牧東からカーフェリーで帰る日です。
時間はたっぷりあるとはいえ、知らない土地だし途中で何が起きるかわからないので気持ちに余裕がないとね^^;;
上富良野岳の道標の写真を撮ったら下山します。
急な下山道の脇には色鮮やかなエゾノツガザクラが咲いていたり、、、
エゾノツガザクラ
ジムカデが迎えてくれたりして、ワクワクです。
ジムカデ
火口のど迫力に圧倒されながら下って行きます。
ミツバオウレン
ウコンウツギ
アラシグサ
11:35
上ホロの分岐まで下ってきました。
ここまで下りて来れば、時間はたっぷりすぎるほどあるので、もってきたコーヒーゼリーを雪の下で冷やし
ながら大休止にします。
頃合いをみて掘り出した冷たいコーヒーゼリーの美味しかったことといったら。。。
そいいえば、昨夜宿泊した白銀荘には冷蔵庫があり、持ってきた食材を冷やすことができたのに、
うっかり常温に置きっぱなしだったのです。
でも、ここで冷やすことができて最高に美味しいゼリーを頂くことができました。
ウラジロナナカマド
アカモノ
マルバシモツケを吸蜜する蝶は何という名前なのでしょう?
12:35 登山口に戻ってきました。
フェリーの時刻は19:30なので一時間前の18:30までに苫小牧東まで行けばよいので余裕で間に合います。
温泉で汗を流すことも考えたけど、やはり早めに目的に向かうことにしました。
一般道をゆっくり走り、途中で寄り道したりして丁度良い時刻にフェリー乗り場に到着しました。
乗船したら、まず、お風呂に入り身も心もゆったり…
帰りのフェリーは秋田港経由だったので、少し時間がかかりましたが、爆睡に次ぐ爆睡
ゆっくり身体を休めることができ、退屈することなく過ごすことができました。
特にに二百名山を目指している訳ではないけれど、今回の北海道では、
暑寒別、石狩、富良野などの名山に登ることができ、
何より、第一目標だったタニマスミレも愛でることができた有意義な山旅でした。
往復に使ったフェリーはステートBという個室が取れたので、とても楽ちんで快適、
船旅の良さを再発見できました。
それから、それから
今回の北海道の山旅に同行してくれたも~りさんは、
その後 スイスのアイガーに登攀すべく単身で8月5日に渡航しました。
そして、現地時間の8月12日、ミッテルレギ稜から登頂し、無事下山したと連絡が入りました!!
昨年もアイガーを目指したけれど、不順な天候に断念した経緯があります。
今回も、天気が安定しないため催行のOKが出ないと弱気になっていたこともあり、
少し心配していたのですが、本当に良かったです。
一昨年は、マッターホルン
昨年は、モンブラン
そして、今年は、アイガー
私と同じ年なのに、この違いはいったい何なのでしょう…
とにかく、おめでとう
帰国したら、お土産話をいっぱい聞かせてね!!
お天気の悪い時もたくさんのお花を精力的に撮っておられ、感心してます。
それに、頼もしいお友達がいらして幸せですね。
北海道の山に行きたくてもなかなか思うようにならない身なので、たんべえさんのブログを楽しませてもらいました。ありがとうございましたああ。
北海道は遠いので私も思うように訪れることはできませんが、思い切って出かけると本州では出会えない花が多く、とてもワクワクします。
次回は何年後になるか分かりませんが、できればサクラソウ系の花が見られる季節に訪れたいですね!
富良野岳のアップを楽しみにしていました。
エゾルリソウの開花には一寸早かったようですが、その他のチングルマやエゾノツガザクラなどは丁度最盛期にぶつかったように思います。
花の写真が綺麗ですね。
写真から花に対する愛情を感じます。
タルマエソウ(イワブクロ)が最盛期の頃の樽前山にもぜひ登って見て下さい。
ご連絡をいただければ、その時は喜んでご一緒します。
コメントありがとうございます。
北海道は行くたびに新たな発見があり、何度でも訪問したくなります。
以前、支笏湖そばに宿泊した時、樽前山の登山口を横目にスルーしてしまいました。
その時は、イワブクロの名前が樽前山に由来していたことも知らずにいました。
次回はきっと樽前山も登ってみたいと思います^^
その時は是非お願いいたします。