出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

狸の皮算用

2005年05月20日 | 宣伝
最近出した新刊を例によってパブのためにあちこちに送ってあったら、なんと! ある全国紙から著者への取材の申込が来た!

ビックリだ!

「最近は新聞で取り上げられてもあまり売れない」とか、「動くけどその後の返品が…」とか、いろんなところで読んだり聞いたりしてた。けど、実際取り上げてもらえるとなると、めちゃくちゃうれしい!

どのくらいうれしいかというと、メールが来たのが4時ごろで今7時前だけど、まだ社員を相手にず~っとそのことをしゃべっている。私があまりにうるさいので、みんなどこかに行ってしまった。で、これを書いてるわけです。

どうしよう! ベストセラーになったら!

ベストセラーじゃなくても、作って一ヶ月で事務所内に積んである束がなくなるのは初めてだ。増刷も、以前書いたビジネス書は結局刷るのやめたから、初めてだ。

あの遠い日販まで、原付じゃ無理だろう。でも車ったって、私の車じゃ載せて200冊か。短冊を本に挟むのも大変だ。次の本の企画が決まったばかりなのに、毎日行くのか。

社員が言う。

「そんなに売れるんだったら、○○さんが行くことないじゃないですか」
「編集者、頼めばいいじゃないですか」

いかん!いかん! うちはひとりでやってるから儲かるんだ!

ああ、でもホントに全国紙に載ったらスゴイな~。何万冊と売れたらスゴイよ。

取材申込だけでこれだけ興奮できる人も珍しいと、笑われた。世の中のほとんどの出版人も、きっとそう思うだろう。

でも、いいんだ。さあ、散っていった社員をもう一度集めて乾杯だ!