蒼生

風のふくまま気の向くまま自然にまかせて生きたいねえ

活版エキスポ

2011-02-14 09:01:58 | 感じること
知り合いが参加しているというのでのぞきに行ってみたイベント。
活版エキスポ

宮沢賢治の銀河鉄道の夜で、ジョバンニが活版の文字を拾う仕事をしていた、
といえばわかるだろうか。


何気なく読んでいる文字ではあるが、
そのデザイン(文字の形の)は実は数限りなくある。
明朝体だけでも数えきれない。
活版の文字は美しく、力強いと言われてきた。
それは同感。
ただ、変体はできないし、大きさにもかなり制約があるし、
実際、使いづらいのは確か。
しかも、版は置いておくのにものすごいスペースがいる。
そのため、活版印刷は、すでに過去のものとなっている。
写植を経て、いまはコンピューターで行うDTP。

それが、いま、そのアナクロさ、レトロ感がデザイナーなどに受けて、
新しい使い方を模索しているという。

たまたま主催の印刷会社の社長さんと少し話をしたのだが、
阪神大震災で、保管していた文字がばらばらになってしまったとのこと。
なので、書体が入り交じってしまったと。


今回のイベントでは、その場で活版印刷されたカードを購入。
もうひとつ、手金活版印刷体験券という切符を購入。
これが、懐かしい国鉄の切符に似せてある。
それを、ほんものの国鉄の切符切りでパンチを開けるという、こだわりよう。
おもしろい!



まず、自分で活字を拾う。
好きな言葉で12文字以内。文字はさすがに、ひらかな、カタカナ、アルファベットのみ。
アイウエオ順ではなく、イロハ順になった箱から、逆になった文字を拾う。
職人さんは1秒で1文字拾うらしい。
ヰやゑといった文字もあって、うれしくなる。
もちろん、早くは拾えないが、
この仕事、向いているかも、と思うくらい、おもしろい。
たまにはんこを彫るからか、それとも、もともと鏡文字に抵抗がないからなのか。

そして、拾った文字をテキンと言われる機械を使い、自分でガシャンと印刷。



この文字の沈み加減とか、インクの濃さが自分で調節できるというおもしろさ。
少量で(ぶっちゃけ、1枚でも)印刷できるという楽しさ。
このワークショップは19と20日1時から8時まで。
展示を見学するだけなら20日までいつでも。


懐かしくて新しいものって、まだまだあるなあ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿