人生の特等席
2012年/アメリカ
皮肉な特等席
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
原題の「Trouble with the Curve」とは主人公のガス・ロベルたちが目をつけている打者のボー・ジェントリーに対する評価であるのだから、「カーブに難あり」というよりも「カーブが苦手」と解釈するべきであろうが、その「カーブ」とはベースボールの球種だけを指すわけではなく、映画の演出のテクニックの一つとして使われていると思われる理由は、作品冒頭においてガスの夢の中に現れる黒い馬が‘ストレート’にガスの娘のミッキーを襲うわけではないからである。
妻を亡くした後に、一人で幼い娘を育てることになったガスは、ある日、馬の世話をしている最中にミッキーが馬小屋で見知らぬ男に腕を握られているところを目撃し、バーでミッキーの腕を掴んだ見知らぬ男に対してしたように、相手を殴り重傷を負わせたことで、自ら育てることを諦めてしまうのであるが、ミッキーはその事件を覚えておらず、自分は父親に捨てられたと思い込んでいた。この冒頭の馬による‘カーブ’のミスリーディングが物語を面白くする上で上手く機能しているように見えないのである。
一度は仲違いしたミッキーとジョニー・フラナガンが最後になって急に仲良くなることも取って付けたようなものなのだが、「人生の特等席」という邦題が、もともとガスに対してミッキーが「あなたはいつも家では特等席(best seat)に座っていた」と家庭における「無難な場所」という皮肉から取られたものなのだから、もっとも‘カーブ’が効いているのかもしれない。
特別寄稿・江川紹子 選挙後に「こんなはずでは」と言わないために 五感のフル稼働を <衆院選・特別コラム>(gooニュース) - goo ニュース
江川紹子は「今、放っておけば起きるかもしれない最悪の事態を避けるためには『よくない』
と思える候補者の中から、『より害悪が小さい(less worse)』人を選択するというのも大事
な事だと思う」というが、“より害悪が小さい人”とは余計な事をしないという意味で“無能”の
人となるだろう。確かに横峯良郎参議院議員は政治的に余計なことはしない完全に“無能”
の人ではあるのだが、何もしないで高収入を得られているという状況を見てしまうと思わず
「こんなはずでは」という言葉を使ってしまう。豹変されるとどうしようもないのである。最高裁
裁判官の国民審査に関して、「分からなかったら、全員に×をつける」という「×10(バッテン)
プロジェクト」には参加したいと思う。どうせ信任されるだろうと高をくくっている節があるから。
ウディ・アレンのマンハッタン殺人ミステリー
1993年/アメリカ
コメディとフィルムノワールの対比について
総合
80点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
クライマックスで、ハウス夫人を殺したポール・ハウスに罠をしかけたのであるが、逆に妻のキャロルを人質に取られてしまい、妻を救出するためにラリー・リプトンがポール・ハウスと対決する、ポールが所有する劇場裏の表の銀幕に映されている映画は『上海から来た女』(オーソン・ウェルズ監督 1947年)であり、上映されているシーンは有名な鏡の部屋の場面で、主人公のマイケル・オハラが罠にハメられてエルザ・バニスターと彼女の夫のアーサーに命を狙われるシーンである。
若い女優のヘレン・モスと一緒に手に入れた遺産を持って逃げようと企んでいたポール・ハウスが愛人のダルトン夫人に銃殺されたことで、ラリーは助かり、ラリーがキャロルを助け出すのであるが、『上海から来た女』では、マイケルがバニスター夫妻を銃殺することになる。
『マンハッタン殺人ミステリー』というコメディに、本格派のフィルムノワールである『上海から来た女』を組み込むことで、三角関係を巡る‘真面目さ’に対して登場人物の多さでごちゃごちゃしている人間関係の‘不真面目さ’を際立たせているように思う。
昨年3組出場も…紅白から韓国勢消えた(サンケイスポーツ) - goo ニュース
「第63回NHK紅白歌合戦」に、昨年出場していた東方神起やKARAや少女時代が
落選してしまったことに関して、紅白担当者は「竹島問題は関係ない」とし、選考基準となる
今年の活躍や世論の支持などで、いずれも「昨年より数値が下がり、出場枠も限られている
ので…」と説明しているが、少なくとも少女時代に関しては9月に発売された5枚目の
シングル「Oh!」は、「GIRLS' GENERATION COMPLETE VIDEO COLLECTION」の
DVDとBlu-rayの二部門での1位獲得と同時に1位を獲得してオリコン3冠を達成し、
個人的には4枚目のシングル「PAPARAZZI」は傑作だと思うから、決して“数値”が
下がっているとは思えないのだが、しかし少女時代一組が紅白に出場するというのは
彼女たちに余計なプレッシャーがかかるだろうから落とさざるを得なかったのであろう。
カラスの親指
2012年/日本
バカに徹する難しさについて
総合
40点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
本作は「出来すぎだ!」という主人公の武沢竹夫の言う通り、余りにも出来すぎているためにスリリングさを感じない。
例えば、冒頭でユースケ・サンタマリアが演じる競馬場の客を武沢が騙すシーンにおいて、武沢は上司に頼まれて競馬場に換金しに来たのであるが、400万円以上もする当たり馬券ならば、上司は正確な金額を武沢に伝えているはずで、この時点で疑問が生じてしまうから、これは詐欺だと早々に観客にバレてしまう。
武沢が入川鉄巳、河合やひろ、河合まひろや石屋貫太郎と組んで、盗聴器の捜査員を装って詐欺組織の事務所に乗り込むシーンも違和感が残る。事務所内に盗聴器があったとしても大体盗聴器を機能させるには電気が必要なのだからコンセントの内部など限られた場所にしか存在しないはずで、金庫の中にあると言われた時点で怪しむはずである。
つまり本作は出来すぎであるが故にすぐにネタが分かってしまうサスペンス映画であり、タイトルの「カラスの親指」からして、鳥類の趾は4本しかないのだから、武沢は既に除け者だったはずで、本作を楽しむためには理解のレベルを下げなければならないのであるが、急にバカに徹しなければならないことは意外と難しいのである。
想定外の衆院選 テレビ局は編成見直し、ネットで出口調査も(産経新聞) - goo ニュース
12月16日に、日本テレビではFIFA(国際サッカー連盟)クラブワールドカップ決勝戦
(午後7時半キックオフ)の生中継を、フジテレビでは「THE MANZAI 2012」決勝大会の
生放送を予定しているようだが、日本テレビでは主音声を選挙に、サッカー中継は副音声に
回し、フジテレビでは放送時間を大幅に繰り上げて、午後5時半からスタートして開票速報
2分前の同7時58分に放送を終える措置を取るらしい。しかし何故全てのテレビ局が
一斉に選挙速報を流さなければならないのかいまだに理解できない。選挙速報はNHKに
任せて、スポーツでもお笑いでもそれぞれに放送すればいいのであり、結果が判明してから
議論を始めるのが筋なのではないだろうか
ドリームハウス
2011年/アメリカ
微妙な配役について
総合
60点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
本作のタイトルが「夢にまで見たマイホーム」から「幻想の家」へと変化する過程はそれなりに楽しめるものの、最後には『ドリームハウス』という小説まで執筆出来る有能な主人公のウィル・エイテンテンが、何故自身が手を下したわけでもないのに狂気に陥ったのかが不明で、詳細に調べるならば警察は主犯を特定できたはずで、ずさんな犯行の割には及ぼした影響が大きすぎる。
本国アメリカで本作の評価が異常に低い理由は、主人公を演じているダニエル・クレイグが他の作品ではジェームズ・ボンドと名乗って縦横無尽に活躍しているためだと思う。もしも主人公をニコラス・ケイジが演じていたならば立派なB級作品として認められていただろう。
「積木くずし 最終章」中村雅俊主演でドラマ化!成海璃子がヒョウ柄ソバージュで非行娘役(クランクイン!) - goo ニュース
フジテレビで放送された「積木くずし 最終章」の視聴率は10%にも届かなかったようで
ある。原作を読んだことがなく、読もうという意欲もわかないために私が指摘する疑問は
もしかしたら原作には詳細に書かれているのかもしれないということを予め断っておきたい。
穂積隆信の娘が腎臓を患っているために、父親が自身の腎臓の生体腎移植を主治医に
申し込んだものの、DNA検査で適合しないということが、2005年に館ひろし、安達祐実
主演で放送された「積木くずし真相 あの家族、その後の悲劇」で描かれていたのである
が、「積木くずし 最終章」では穂積隆信が65歳を超えており、生体腎移植が出来る年齢
制限にひっかかったために移植できず、結局母親から腎臓移植されている。それはラスト
シーンにおいて母親が娘に宛てた手紙に、あなたの本当のお父さんは浮気相手ではなく、
穂積であるということを言わせるためだとは思うが、演出とはいえ結局、最終章においても
真相は分からないことに、“また騙された感”が拭えない。中村雅俊が演じた主人公が
「『積木くずし』とは何だったのだろうか」と疑問を呈していたが、結局「積木くずし」とは
プライベートでさえ切り売りする事を厭わない“ビジネス”の走りだったとしか言いようがない
危険なメソッド
2011年/イギリス=ドイツ=カナダ=スイス
‘霊媒師’としてのユングについて
総合
80点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
本作が史実に忠実なものであるのかどうかはともかくとしても、ユングのキャラクターを考察する上においては有益な問題提起だと思う。既に精神分析学の第一人者となっていた ジークムント・フロイトが提唱していた「談話療法」によりフロイトの後継者と目されていたカール・グスタフ・ユングは新患であるザビーナ・シュピールラインの治療を試みるのであるが、ザビーナの精神疾患の原因を幼少の頃に父親から受けた性的虐待であると見なす。フロイトであるならばあくまでも‘科学的’に対処し、患者に対して言葉を紡ぐことで問題の解決を試みるはずであるが、患者の気持ちが分かり過ぎるユングは、 オットー・グロースの‘悪魔の囁き’も手伝ってザビーナの父親になりきってしまい、ザビーナと性的関係を持ち、彼女の父親がしていたように彼女の尻に鞭を打つことでザビーナが抱える問題を‘解決’する。
ユングがフロイトと対立することになる要因も、フロイトとフロイトの父親の関係を把握出来てしまうユングが、経済面でも人種においてもフロイトより優位に立ち、まるでフロイトに対してフロイトの父親のような振る舞いをして、フロイトの理論というよりもフロイトの父親のようにフロイトそのものを否定することになる。フロイトとユングが議論している最中にラップ音が鳴るところなどを見ると、ユングには精神科医としての才能以上に、‘霊媒師’としての才能を感じる。
しかしそのようなユングにザビーナが反旗を翻す。サビーナはユングに、フロイト宛に自分に関する‘正式’の手紙を出すように要請する。それはザビーナがユングという‘父親’から独立するという意味のみならず、‘パーソナル’に拘るユングから‘パブリック’にリビドーを捉えるフロイトを‘父親’に選ぶことになるのであるが、この時ザビーナは、リビドーを本能のエネルギーそのものだと明言し、性的なものに限定したフロイトに反対したことで、逆に自身の性癖を隠蔽しようとするユングのずるさを見出したように思う。ザビーナに去られてラストで途方に暮れているユングを見ると、どうやらユング本人は自分の特異な‘霊媒師’としての才能に気がついていないようである。
当選無効裁決のタレント市議、生活が擁立へ 埼玉4区(朝日新聞) - goo ニュース
12月1日のスポーツニッポンによるならば、国民の生活が第一の埼玉県連関係者は
30日、タレントで新座市議の立川明日香の擁立を断念したことを明らかにしたようだ。
出馬に向けて調整していたようだが、立川の方から28日に辞退の申し出があったらしい。
確かに立川は新座市選挙管理委員会から「選挙前は市内に居住実態がなく、被選挙権が
ない」として当選無効の裁決を下されたことを不服として、東京高裁へ裁決の取り消しを
求める訴えを起こしている最中の上に、離婚調停中でもあり、その上に衆議院議員選挙
運動を行う余裕などないはずで、埼玉県人ではないのかもしれない人を擁立しなければ
ならない国民の生活が第一はよっぽど人材が不足しているようだ。