MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『グッドナイト・ムーン』

2016-03-25 00:03:42 | goo映画レビュー

原題:『Stepmom』
監督:クリス・コロンバス
脚本:ジジ・レヴァンジー/ジェシー・ネルソン/スティーヴン・ロジャース
    カレン・リー・ホプキンス/ロン・バス
撮影:ドナルド・M・マカルパイン
出演:ジュリア・ロバーツ/スーザン・サランドン/エド・ハリス/ジェナ・マローン
1998年/アメリカ

年齢差と病気が気になる母親バトルの物語について

 「継母」という原題を持つ本作が必ずしも継母と実母の葛藤に結びついていない原因は、12歳の娘のアンナ・ハリソンの実母のジャッキー・ハリソンを演じたスーザン・サランドンが当時52歳で、継母となるイザベル・ケリーを演じたジュリア・ロバーツが当時31歳であるためで、二人の年の差が20歳となり、アンナとイザベルの年の差も20歳くらいだから、継母と実母の葛藤というよりもジェネレーションギャップの問題になってしまっているからである。その上、ジャッキーはガンを患ってしまっているので、なかなか対等な立場でやり合うことも難しく、例えば、アンナが好きなロックバンド「パール・ジャム(Pearl Jam)」のコンサートを巡るお互いの駆け引きなど面白いのであるが、後半は「病気もの」になってしまっているのである。
 ところで同級生のブラッド・コヴィッツキーにからかわれたアンナを慰めて、仕返しの仕方を伝授するイザベルが教えた言葉に「スノーブロー(snow blowing)」がある。「スノーブローという言葉の意味も知らない子供と付き合うつもりはないわ」というセリフをいわせるのであるが、イザベルはアンナに「スノーブロー」の本当の意味までは教えない。このような「難解な」言葉をイザベルがアンナに教えた理由は、本作でネタにもされているように1998年のビル・クリントン元大統領とモニカ・ルインスキーの「不適切な関係」事件も影響していると思うが、同級生たちの目の前でアンナがブラッドに「雪だるまのクソ女(Frosty the Snow Bitch)」と罵られたからで、「雪(snow)」という言葉をかけたのである。因みに「スノーブロー」の意味は女性が男性の精液を口に含んだ後にそのまま男性の口にキスをしながら吐き出す光景を表現したものである。


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