原題:『Cry Macho』
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ニック・シェンク/N・リチャード・ナッシュ
撮影:ベン・ディヴィス
出演:エドゥアルド・ミネット/ナタリア・トラヴェン/ドワイト・ヨーカム/フェルナンダ・ウレホラ
2021年/アメリカ
もはや誰も文句が言えない超ベテランについて
91歳になるイーストウッド本人が主演も兼ねるということで、一抹の不安を抱きながら観に行ったのだが、不安通りの展開だった。
例えば、イーストウッドが演じるロデオ界のスターだったマイク・マイロは落馬により引退後に世話になったハワード・ポークの頼みで別れた妻とメキシコで暮している息子のラファエル・“ラフォ”・ポークをテキサスに連れて帰ってくる約束をし、最初に妻のリタに訊ねてラフォがいると思われる闘鶏場を訪れるのだが、運悪くそこに違法賭博の容疑で警察官たちが乗り込んでくる。
大乱闘になるかと思いきや、マイクが場内のどこかに隠れると同時にシーンが変わって既に誰もいない場内が映され、同じように隠れていたラフォを見つけ出すのである。監督も主演と同じイーストウッドだから、おそらく警官たちと格闘するだけの体力がないという理由で演出が雑になっており、ずっと最後までこんな感じなのである。
せめて主演は「若手」に任せるべきだったのではないだろうかと思うのだが、日本のほとんどの評論やレビューが本作に対して好意的なのが不思議でならない。
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