MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「Est-ce ainsi que les hommes vivent ?」 Bernard Lavilliers 和訳

2021-10-20 00:56:38 | フレンチポップ

Bernard Lavilliers - Est-ce ainsi que les hommes vivent ? (1986)

 フランスのシンガーソングライターのベルナール ラヴィリエがリリースしたアルバム

『O gringo』(1980年)に収録されているルイ・アラゴン作詞の曲を和訳してみる。

「Est-ce ainsi que les hommes vivent ?」 Bernard Lavilliers 日本語訳

全ては見た目次第で
ベッドを変えて相手を変えるが
何の役に立つというのか?
また俺は俺を自ら裏切った
俺を引きずり回すのも俺だし
俺を散乱させるのも俺だ
俺の影は女性たちの腕の中で裸になり
俺は「国」を見つけたと信じて疑わなかった

軽く移ろいやすく重ぐるしい魂
夢を見る時期はとても短い
俺は昼間に何をするべきなのか?
俺は夜に何をするべきなのか?
俺には愛も住まいもなかった
俺には生きる場所も死ぬ場所もない
俺は噂のように流れ
雑音のように寝入った

常軌を逸した時期だった
テーブルの上にはいくつか死体が置かれていた
砂漠には数々の城が建てられた
犬を追い払うために狼を飼っていた
全員が軸を変え態度を変えた
それは証明済みだったのか当然のことだったのか
もしも俺が担う役割を間違えていたのならば
俺は何も分かっていなかったんだ

男たちが生きるということはこんなものなのだろうか?
遠くから彼女たちのキスが彼らを追いかけていく

ドイツのサール州と兵舎の間にある
ホーエンツォレルン家の居住区では
ウマゴヤシの花のように
ローラの乳房が育つ
彼女は売春宿のソファーの上で
ツバメの心を持っていた
俺はあのピアノの断続音の中で
横たわるために彼女のそばに行った

空は雲でどんよりしていた
川岸に並ぶ家の上で
渡来途中で死を叫ぶガンたちが飛んでいた
俺は窓からガンたちを見ていた
奴らの悲しい鳴き声が俺の心に入って来て
俺はそれがオーストリアの詩人のリルケの詩だと確信した

男たちが生きるということはこんなものなのだろうか?
遠くから彼女たちのキスが彼らを追いかけていく

褐色の者や白い者がいた
彼女たちの髪の毛は腰のあたりまで届いていた
一週間が過ぎて日曜日になり
彼女は全ての者たちに対して素肌の両腕を広げた
彼女の瞳は陶器でできていた
彼女は決して戻ってくることのない
ドイツのマインツ州の砲兵のために
一生懸命働いていた

村には他の兵隊たちもいて
夜が市民たちにおまえのまつ毛に再び化粧をさせる
間もなくおまえのところに来るローラは
またリキュールを一杯飲み干す
4月の5時
予告なくおまえの心に
龍がナイフを突き刺した

男たちが生きるということはこんなものなのだろうか?
遠くから彼女たちのキスが彼らを追いかけていく


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