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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「Le Moribond」 Jacques Brel 和訳

2019-09-11 00:56:47 | フレンチポップ

Jacques Brel - Le moribond

 ジャック・ブレルが1961年にリリースした「ル・モリボン(Le moribond)」も

和訳してみる。因みに「ル・モリボン」とは「危篤の人」 や「瀕死の人」を意味する。

「Le Moribond」Jacques Brel 日本語訳

さようならエミール
僕は君のことがとても好きだったよ
さようならエミール
僕が君のことをとても好きだったことは知ってるだろう?
同じワインのことを歌い
同じ少女たちのことを歌い
同じ悲しみを歌にしたものだよ
さようならエミール
僕は死ぬんだ
春に死ぬことになる辛さを分かってくれるかい
でも咲き誇る花々に向かうということだし
魂には安らぎが宿るはず
だって君は汚れが全くない善良な人なのだから
君が僕の妻の世話をしてくれることは分かっているよ

みんなには笑って欲しいし
踊って欲しいし
バカ騒ぎをして楽しんで欲しいんだ
僕を葬る時がきたら
笑って欲しいし
踊って欲しいんだ

さようならキュレ
僕は君のことがとても好きだったよ
さようならキュレ
僕が君のことをとても好きだったことは知ってるだろう?
それぞれの立場があったし
進む道は違っていたけれど
同じ安息の場所を探していたんだ
さようならキュレ
僕は死ぬんだ
春に死ぬことになる辛さを分かってくれるかい
でも咲き誇る花々に向かうということだし
魂には安らぎが宿るはず
彼女は君には何でも秘密を打ち明けられたから
君が僕の妻の世話をしてくれることは分かっているよ

みんなには笑って欲しいし
踊って欲しいし
バカ騒ぎをして楽しんで欲しいんだ
僕を葬る時がきたら
笑って欲しいし
踊って欲しいんだ

さようならアントワーヌ
僕は君のことがとても好きだったよ
さようならアントワーヌ
僕が君のことをとても好きだったことは知ってるだろう?
君はとても元気で悩みなど寄せ付けないのに
今日の僕は死ぬことで死にそうなんだ
さようならアントワーヌ
僕は死ぬんだ
春に死ぬことになる辛さを分かってくれるかい
でも咲き誇る花々に向かうということだし
魂には安らぎが宿るはず
君は彼女の愛人だったのだから
君が僕の妻の世話をしてくれることは分かっているよ

みんなには笑って欲しいし
踊って欲しいし
バカ騒ぎをして楽しんで欲しいんだ
僕を葬る時がきたら
笑って欲しいし
踊って欲しいんだ

さようなら妻よ
僕は君のことがとても好きだったよ
さようなら妻よ
僕が君のことをとても好きだったことは知ってるだろう?
でも僕は神の元へ向かう列車に乗るんだ
僕は君が乗る列車の前の列車に乗るけれど
人は誰でもそれぞれの列車に乗ることになるんだ
さようなら妻よ
僕は死ぬんだ
春に死ぬことになる辛さを分かってくれるかい
でも咲き誇る花々に向かうんだ
目を閉じてくれよ、妻よ
だって僕はしょっちゅう目を閉じていたんだよ
君は僕の魂の世話をしてくれることは分かっているよ

みんなには笑って欲しいし
踊って欲しいし
バカ騒ぎをして楽しんで欲しいんだ
僕を葬る時がきたら
笑って欲しいし
踊って欲しいんだ

 死に際の男が妻の不貞を詰るというシャンソンの典型のような歌詞なのだが、これを聴いた

ロッド・マキューン(Rod McKuen)が英語に翻訳したものを、テリー・ジャックスが

「そよ風のバラード」としてリリースしてヒットさせている。その歌詞を和訳してみる。

「Seasons In The Sun」Terry Jacks 日本語訳

さようなら僕が信頼する友だちよ
君とは9歳か10歳ころからの知り合いだね
僕たちは一緒に丘や木に登ったし
ABCの文字から愛にいたるまで学んだね
僕たちは心を開いたし
ひざも擦りむいたよね

さようなら僕の友だち
鳥たちがみんな空でさえずっている時に
死ぬってことは大変なんだ
今は春の気配がしてきて
どこにでも可愛い少女がいる
僕のことを想ってくれれば
僕はそこにいるよ

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
僕たちが登った丘はどれも
季節外れだったんだな

さようならお父さん
どうか僕のために祈って欲しいんだ
僕は家族の中の「黒い羊」だったんだ
あなたは僕に善悪を教えようとしたけれど
ワインを飲み過ぎて歌い過ぎて
どうやって僕は上手くやってこれたのだろう

さようならお父さん
鳥たちがみんな空でさえずっている時に
死ぬってことは大変なんだ
今は春の気配がしてきて
どこにでも子供たちがいる
あなたが彼らを見るならば
僕はそこにいるよ

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
ワインや歌は
季節のように過ぎ去っていくんだ

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
ワインや歌は
季節のように過ぎ去っていくんだ

さようなら僕の可愛いミッシェルよ
君は僕を愛してくれたし
太陽を見つける手伝いもしてくれた
僕が落ち込むたびに
君はいつもそばに寄って来て
僕を元気づけてくれたもんだ

さようならミッシェル
鳥たちがみんな空でさえずっている時に
死ぬってことは大変なんだ
今は春の気配がしてきて
あらゆる場所に花が咲く
僕たちが一緒にいられればよかったのだけれど

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
僕たちの手に届く星はどれも
浜辺のヒトデだったね

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
僕たちの手に届く星はどれも
浜辺のヒトデだったね

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
ワインや歌は
季節のように過ぎ去っていくんだ

僕たちは人生をずっと楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていたけれど
僕たちが登った丘はどれも
季節外れだったんだな

僕たちは嬉しくて楽しんだ
僕たちはのんきに四季を過ごしていた

 主人公が「夫」から家族の中の「息子」に変わって原曲の皮肉さはなく穏やかな歌詞に

変わっているのはロッド・マキューンの個人的な想いが反映されているのだろうか?

「家庭人」だったブレルとは対照的にマキューンには同性愛志向があったからである。 

Terry Jacks - Seasons In The Sun (Official Audio)


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